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ルカ(聖夜月ルカ)

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070. 光りさす庭

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「それは、一体どういうことなんだ?!
あんたはその場所で、どんな願い事をしたんだ?」

「だから…それは覚えておらんのだ。
その時のことについては何も…な。」

「では、なぜ、この地図があの噂の場所だってわかるんだ?」

「わかったのではない。
なんというか…ごく直感的なものだ。
わしの心の中の何者かが、そんなことを呟いたんだ…」

「……それで…なぜ、俺にこんなもんを見せたんだ?」

「行ってみてほしいんだ…」

「え……っ?」

「わしはこの通り、もう老いぼれている。
おそらくそこにはもう辿りつけんと思うのだ。
だが、あんたは頑丈そうな身体をしておる。
きっと、あの場所へ辿りつけると思うんだ。
そして、そこがどんな所だったか、何を願ったかを教えてほしいんだ。
もちろん、そこまでの路銀も出すし、もし、ちゃんと調べてくれたらそれなりの報酬も出す。
どうかお願いだ…!」

スコットがなぜそんな昔のことにこだわるのか、タイラーにはわからなかった。
だが、タイラーにもその話は魅力的なものに思えた。
彼は、元々、好奇心が旺盛な男だった。
願い事が叶う等ということは信じてはいなかったが、その好奇心を満たせるだけではなく、報酬までもらえるとなれば、タイラーが断る理由はなかった。

その晩、タイラーはスコットの家に泊まり、次の朝、出発する事となった。
スコットも、近くの町まで同行するという。

地図を頼りに、馬車を乗り継いで、数週間後…二人はある町に着いた。







「お……おぉ……
ここ…わしは、ここに来た…
そうだ!
ここが、あのおかしな気持ちを感じた町だ…」

地図に描かれた願いの番人がいる場所から一番近いのがこの町だ。
スコットは、青い顔をして町の前で立ち尽していた。



「じゃあ、あんたはここで待っていてくれ。
俺は、願いの番人とやらに会って来るからな。」

未だ、混乱している様子のスコットに手を振り、タイラーは地図に描かれた場所を目指した。 
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