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ルカ(聖夜月ルカ)

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069. 空の贈り物

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§§§§§§§§§§§§§§§§§§

「守護天使さ~ん!」

「ノルン、どうしたの?
やけにあわてて…」

「お願い!
私を死なせないように神様にお願いしてきて!
私…やっぱり死ねない!
パパやママがあんなに私のことを想ってくれてるのに…私、まだなにも恩返しをしてないし、それにしたいこともまだまだあったし、それに、それに…」

「ノルン…ごめんなさい…
私にはどうすることも出来ないのよ…」

「でも、あなた、私の守護天使なんでしょう?!
私のために働いてくれるんでしょう?」

「命の時間を決めるのは、神様の領域なのよ。
私達にはどうすることも出来ないわ…
本当にごめんなさい…
でも…見て!
今、出来たの!ほら、ネックレスが…」

「そんなものいらないわ!
私はもうあのワンピースも着られないし、もうネックレスなんて必要じゃないもの…!!」

「ノルン……」

泣いている…
巻き毛の守護天使がとても悲しそうな顔をして…

「……ごめんなさい…守護天使さん…」

「ノルン…諦めないで…
まだわからないんだから…」

守護天使はノルンの首に水色のネックレスをかけた。

§§§§§§§§§§§§§§§§§§





「どこにいってたんだい!?」

「あなた…私、さっき、うたた寝してる時におばあちゃまの夢を見たの!
それで思い出したのよ!
おばあちゃまが、亡くなる前にまだ小さかった私にくれたネックレスのことを。
『このネックレスはお守りだよ。困った時はきっと助けてくれるからね。』って、言いながらくれたものだったの。
でも、私、ずっと忘れてて…
あの夢は、もしかしたら、これがノルンを助けてくれるってことなんじゃないかと思って、屋根裏を必死で探して…そしてみつけたの!
ほら!これよ!」

「空のような美しい色をしているね…」

「確か、昔はもっと深くて鮮やかな色をしていたように想うんだけど…屋根裏に置きっぱなしにしてたからきっと色褪せてしまったのね。
でも、これも綺麗な色だわ。」

母は水色のネックレスをノルンの首にかけた…


その時…奇跡は起こった…

ゆっくりとノルンの瞳が開いていく。

「ノ…ノルン!!
あなた!!ノルンが!ノルンの目が…!!」

「ノルン…!!」

「………パパ…ママ…私…」



ノルンには、巻き毛の守護天使が微笑むのが見えた気がした。

…END 

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