491 / 697
069. 空の贈り物
4
しおりを挟む
§§§§§§§§§§§§§§§§§§
「守護天使さ~ん!」
「ノルン、どうしたの?
やけにあわてて…」
「お願い!
私を死なせないように神様にお願いしてきて!
私…やっぱり死ねない!
パパやママがあんなに私のことを想ってくれてるのに…私、まだなにも恩返しをしてないし、それにしたいこともまだまだあったし、それに、それに…」
「ノルン…ごめんなさい…
私にはどうすることも出来ないのよ…」
「でも、あなた、私の守護天使なんでしょう?!
私のために働いてくれるんでしょう?」
「命の時間を決めるのは、神様の領域なのよ。
私達にはどうすることも出来ないわ…
本当にごめんなさい…
でも…見て!
今、出来たの!ほら、ネックレスが…」
「そんなものいらないわ!
私はもうあのワンピースも着られないし、もうネックレスなんて必要じゃないもの…!!」
「ノルン……」
泣いている…
巻き毛の守護天使がとても悲しそうな顔をして…
「……ごめんなさい…守護天使さん…」
「ノルン…諦めないで…
まだわからないんだから…」
守護天使はノルンの首に水色のネックレスをかけた。
§§§§§§§§§§§§§§§§§§
*
「どこにいってたんだい!?」
「あなた…私、さっき、うたた寝してる時におばあちゃまの夢を見たの!
それで思い出したのよ!
おばあちゃまが、亡くなる前にまだ小さかった私にくれたネックレスのことを。
『このネックレスはお守りだよ。困った時はきっと助けてくれるからね。』って、言いながらくれたものだったの。
でも、私、ずっと忘れてて…
あの夢は、もしかしたら、これがノルンを助けてくれるってことなんじゃないかと思って、屋根裏を必死で探して…そしてみつけたの!
ほら!これよ!」
「空のような美しい色をしているね…」
「確か、昔はもっと深くて鮮やかな色をしていたように想うんだけど…屋根裏に置きっぱなしにしてたからきっと色褪せてしまったのね。
でも、これも綺麗な色だわ。」
母は水色のネックレスをノルンの首にかけた…
その時…奇跡は起こった…
ゆっくりとノルンの瞳が開いていく。
「ノ…ノルン!!
あなた!!ノルンが!ノルンの目が…!!」
「ノルン…!!」
「………パパ…ママ…私…」
ノルンには、巻き毛の守護天使が微笑むのが見えた気がした。
…END
「守護天使さ~ん!」
「ノルン、どうしたの?
やけにあわてて…」
「お願い!
私を死なせないように神様にお願いしてきて!
私…やっぱり死ねない!
パパやママがあんなに私のことを想ってくれてるのに…私、まだなにも恩返しをしてないし、それにしたいこともまだまだあったし、それに、それに…」
「ノルン…ごめんなさい…
私にはどうすることも出来ないのよ…」
「でも、あなた、私の守護天使なんでしょう?!
私のために働いてくれるんでしょう?」
「命の時間を決めるのは、神様の領域なのよ。
私達にはどうすることも出来ないわ…
本当にごめんなさい…
でも…見て!
今、出来たの!ほら、ネックレスが…」
「そんなものいらないわ!
私はもうあのワンピースも着られないし、もうネックレスなんて必要じゃないもの…!!」
「ノルン……」
泣いている…
巻き毛の守護天使がとても悲しそうな顔をして…
「……ごめんなさい…守護天使さん…」
「ノルン…諦めないで…
まだわからないんだから…」
守護天使はノルンの首に水色のネックレスをかけた。
§§§§§§§§§§§§§§§§§§
*
「どこにいってたんだい!?」
「あなた…私、さっき、うたた寝してる時におばあちゃまの夢を見たの!
それで思い出したのよ!
おばあちゃまが、亡くなる前にまだ小さかった私にくれたネックレスのことを。
『このネックレスはお守りだよ。困った時はきっと助けてくれるからね。』って、言いながらくれたものだったの。
でも、私、ずっと忘れてて…
あの夢は、もしかしたら、これがノルンを助けてくれるってことなんじゃないかと思って、屋根裏を必死で探して…そしてみつけたの!
ほら!これよ!」
「空のような美しい色をしているね…」
「確か、昔はもっと深くて鮮やかな色をしていたように想うんだけど…屋根裏に置きっぱなしにしてたからきっと色褪せてしまったのね。
でも、これも綺麗な色だわ。」
母は水色のネックレスをノルンの首にかけた…
その時…奇跡は起こった…
ゆっくりとノルンの瞳が開いていく。
「ノ…ノルン!!
あなた!!ノルンが!ノルンの目が…!!」
「ノルン…!!」
「………パパ…ママ…私…」
ノルンには、巻き毛の守護天使が微笑むのが見えた気がした。
…END
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる