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055. 新種生物発見!
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「ぎゃあーーーーー!」
ニョロンの身体を激しい電気ショックが貫いた。
ニョロンの意識が一瞬遠のき、そして生きようとする生存本能からまたすぐにその意識を取り戻した。
(コ、ココハドコダ?
俺ハドウナッタンダ?!)
「ニョ、ニョロンちゃん、た、たすけ…」
不意に子供に後ろから抱きつかれたニョロンは、子供もろとも水の中へ沈んでいく…
(ク、クソッ!コノガキ!!
何シヤガルンダ!!)
ニョロンは力を振り絞り、子供に向かって電撃の魔法を放つ!
「ああーーーーーーっっ!!」
凄まじい勢いでカッパーの身体は弾き飛ばされ、水中を飛び出して陸地に着地した。
「わぁっっ!!
おまえは、村長の息子のカッパーだな。
一体どうしたんだ?!」
それは、先ほどのニョロンの声を聞いて駆け付けた近所の名もないカッパだった。
「ないてたんじゃわからないぞ!
どうしたんだ?」
「ニョロンちゃんが…ニョロンちゃんが…」
*
その頃、自ら放った電撃の魔法の影響により、意識を失ったニョロンの身体は、深い泉の底へゆっくりと、ゆっくりと沈みこんで行った…
*
「なにっ!
ニョロンが?
ニョロンが、おまえを助けようとしてこの泉に…?!」
そのことはすぐに村の者に伝えられ、早速、捜査班が編成されて捜索にあたったが、結局、ニョロンの遺体はあがらなかった…
この泉はたいそう水深が深く、熟練のカッパでも泉の底までは泳ぎつけないのだ。
「ニョロン…本当にありがとう。」
「ニョロン…君のことは忘れないよ。」
「ニョロンちゃん…僕のせいで…ごめんね。ごめんね~!!」
捜索最後の日、村人達はみんなでこの泉に花を流した。
ニョロンの好きだったコスモスの花が、水の上を流れていく様に、村人達は涙した…
その後、カッパーポンの村には、ニョロンの像が建てられた。
幼いカッパーを命を賭けて救った英雄として、ニョロンの名は後世まで伝えられることとなった…
ニョロンの名が実は「ニョーンスライムV」と言い、実は極悪非道なモンスターだったということは…
今、なお、誰一人として知る者はいない…
ニョロンの身体を激しい電気ショックが貫いた。
ニョロンの意識が一瞬遠のき、そして生きようとする生存本能からまたすぐにその意識を取り戻した。
(コ、ココハドコダ?
俺ハドウナッタンダ?!)
「ニョ、ニョロンちゃん、た、たすけ…」
不意に子供に後ろから抱きつかれたニョロンは、子供もろとも水の中へ沈んでいく…
(ク、クソッ!コノガキ!!
何シヤガルンダ!!)
ニョロンは力を振り絞り、子供に向かって電撃の魔法を放つ!
「ああーーーーーーっっ!!」
凄まじい勢いでカッパーの身体は弾き飛ばされ、水中を飛び出して陸地に着地した。
「わぁっっ!!
おまえは、村長の息子のカッパーだな。
一体どうしたんだ?!」
それは、先ほどのニョロンの声を聞いて駆け付けた近所の名もないカッパだった。
「ないてたんじゃわからないぞ!
どうしたんだ?」
「ニョロンちゃんが…ニョロンちゃんが…」
*
その頃、自ら放った電撃の魔法の影響により、意識を失ったニョロンの身体は、深い泉の底へゆっくりと、ゆっくりと沈みこんで行った…
*
「なにっ!
ニョロンが?
ニョロンが、おまえを助けようとしてこの泉に…?!」
そのことはすぐに村の者に伝えられ、早速、捜査班が編成されて捜索にあたったが、結局、ニョロンの遺体はあがらなかった…
この泉はたいそう水深が深く、熟練のカッパでも泉の底までは泳ぎつけないのだ。
「ニョロン…本当にありがとう。」
「ニョロン…君のことは忘れないよ。」
「ニョロンちゃん…僕のせいで…ごめんね。ごめんね~!!」
捜索最後の日、村人達はみんなでこの泉に花を流した。
ニョロンの好きだったコスモスの花が、水の上を流れていく様に、村人達は涙した…
その後、カッパーポンの村には、ニョロンの像が建てられた。
幼いカッパーを命を賭けて救った英雄として、ニョロンの名は後世まで伝えられることとなった…
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今、なお、誰一人として知る者はいない…
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