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044. 古の巫女
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「そうなの?
人間さんは妖精と会った事あるの?」
「あぁ、あるよ。
妖精以外にもいろんなものに…」
(…いろんなのもの?)
ヨンヨンの頭には先ほどの大きな「もぉ~」が浮かんできた。
「ボクね、さっき人間の世界に来たばかりなんです。
でも、人間さん以外の他の人間さんは誰もボクと話してくれなかったよ。」
「ホホホ…そりゃあ仕方ないことじゃな。」
「仕方ない?…どういうこと?」
「たいていの人間には、おまえさんの姿は見えんのじゃよ。」
「見えない…?!
ヨンヨンの姿は人間には見えないの??
ヨンヨンには人間の姿がちゃんと見えるのに…
そっか…だから、みんなあんな風に…
あ…でも、そしたらどうして人間さんにはヨンヨンの姿が見えてるの?」
「『人間さん』じゃ呼びにくかろう。
『ばあちゃん』でええぞ。」
「『ばあちゃん』?」
ヨンヨンは小首を傾げた。
「おまえさん、今までに何人の人間に会ったね?」
「う~んと…ばあちゃんで6…いや、7人目かな…」
「その人間たちはどんなじゃった?
皆、違ったじゃろ?」
「うん、違った!
いろいろな人間がいた。ばあちゃんが一番ちっちゃい人間だよ。」
「人間には男も女も子供も老人大きいのも小さいのも他にもいろんな者がおるんじゃよ。
私は人間の中の老人じゃな。
女の老人だから『ばあちゃん』なんじゃよ。」
「女ってなぁに?」
「…それは…急にはわからんじゃろうな。
これから人間と友達になってちょっとずつ勉強していくとええな。」
「でも、人間にはヨンヨンの姿が見えないんでしょ?
どうやって友達になれば良いの?」
ヨンヨンの質問は止まらない。
「ほとんどの人間には妖精は見えないが、中には私のように見える人もおるんじゃ。
そういう人間を探して、友達になるとええな。」
「どうして、ほとんどの人間には妖精が見えないの?」
「そうじゃな……それは、きっと見ようとせんからじゃな。
そんなものいるはずがない、そんなものいたって関係ない…
……そんな風に思ってると、見えるもんも見えなくなるのかもしれんな。」
人間さんは妖精と会った事あるの?」
「あぁ、あるよ。
妖精以外にもいろんなものに…」
(…いろんなのもの?)
ヨンヨンの頭には先ほどの大きな「もぉ~」が浮かんできた。
「ボクね、さっき人間の世界に来たばかりなんです。
でも、人間さん以外の他の人間さんは誰もボクと話してくれなかったよ。」
「ホホホ…そりゃあ仕方ないことじゃな。」
「仕方ない?…どういうこと?」
「たいていの人間には、おまえさんの姿は見えんのじゃよ。」
「見えない…?!
ヨンヨンの姿は人間には見えないの??
ヨンヨンには人間の姿がちゃんと見えるのに…
そっか…だから、みんなあんな風に…
あ…でも、そしたらどうして人間さんにはヨンヨンの姿が見えてるの?」
「『人間さん』じゃ呼びにくかろう。
『ばあちゃん』でええぞ。」
「『ばあちゃん』?」
ヨンヨンは小首を傾げた。
「おまえさん、今までに何人の人間に会ったね?」
「う~んと…ばあちゃんで6…いや、7人目かな…」
「その人間たちはどんなじゃった?
皆、違ったじゃろ?」
「うん、違った!
いろいろな人間がいた。ばあちゃんが一番ちっちゃい人間だよ。」
「人間には男も女も子供も老人大きいのも小さいのも他にもいろんな者がおるんじゃよ。
私は人間の中の老人じゃな。
女の老人だから『ばあちゃん』なんじゃよ。」
「女ってなぁに?」
「…それは…急にはわからんじゃろうな。
これから人間と友達になってちょっとずつ勉強していくとええな。」
「でも、人間にはヨンヨンの姿が見えないんでしょ?
どうやって友達になれば良いの?」
ヨンヨンの質問は止まらない。
「ほとんどの人間には妖精は見えないが、中には私のように見える人もおるんじゃ。
そういう人間を探して、友達になるとええな。」
「どうして、ほとんどの人間には妖精が見えないの?」
「そうじゃな……それは、きっと見ようとせんからじゃな。
そんなものいるはずがない、そんなものいたって関係ない…
……そんな風に思ってると、見えるもんも見えなくなるのかもしれんな。」
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