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024. あなたに会いたい
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「ヨンヨン!起きろ!
来たぞ!あの子が来たぞ!」
「えっっ!?誰が来たって?!」
ヨンヨンの頭はまだ半分夢の中。
こっちに向かって歩いてくる人間の姿を見て、やっとなんとか目が覚めた。
「あ!あの子が?」
ヨンヨンは、葉の茂みに身を潜めた。
「木の神様、おはようございます。
今日もまたお願いに来ました。
どうか、もう一度、あの人に会わせて下さい!
あの人にちゃんとお礼が言いたいのです。」
ヨンヨンは茂みの中から『あの子』をじっと観察した。
ばあちゃんよりちょっと大きくて、髪が黒い。
でも、もぅ~を連れてた人間よりは小さい気がする。
『あの子』は両手をあわせて目をつぶって木の精に向かって頭を下げている。
ヨンヨンは茂みから出て『あの子』の近くまで降りてみた。
その時、『あの子』の目が開き、さらに一回り大きくなる。
「か、か、神様ですね~~!?」
「神様…?」
「つ、ついに、私の目の前に姿を現して下さったんですね!木の神様!」
「え…?!もしかして…ヨンヨンのことが…見えてるの…?」
「はい!しっかりと!」
ヨンヨンにはその言葉がすぐには信じられなかった。
今まで、ヨンヨンの姿が見えたのはばぁちゃんとわらしちゃんだけだったのだから…!
「本当に?!
嬉しい!ヨンヨン嬉しいよ!
じゃ、これ、あげる!」
ヨンヨンはきびだんごを差し出した。
「神様、これはなんでございますか?」
「これは、きびだんご。仲間になるお団子なの。
ヨンヨンが作ったお団子。」
「きびだんご?ヨンヨン?
なんのことだかわかりませんが、神様、ありがとうございます。」
『あの子』はヨンヨンから受け取ったきびだんごを一口で食べた。
「おいしい?これで、ヨンヨンと『あの子』は仲間だね!」
「はい、とてもおいしかったです!
もしかしたら、神様はヨンヨン様というお名前なのですか?」
「ヨンヨンは神様じゃないよ。」
「えっ?!でも、そのお姿は…」
「ヨンヨンは、この木の親戚みたいなもんなんだって。」
来たぞ!あの子が来たぞ!」
「えっっ!?誰が来たって?!」
ヨンヨンの頭はまだ半分夢の中。
こっちに向かって歩いてくる人間の姿を見て、やっとなんとか目が覚めた。
「あ!あの子が?」
ヨンヨンは、葉の茂みに身を潜めた。
「木の神様、おはようございます。
今日もまたお願いに来ました。
どうか、もう一度、あの人に会わせて下さい!
あの人にちゃんとお礼が言いたいのです。」
ヨンヨンは茂みの中から『あの子』をじっと観察した。
ばあちゃんよりちょっと大きくて、髪が黒い。
でも、もぅ~を連れてた人間よりは小さい気がする。
『あの子』は両手をあわせて目をつぶって木の精に向かって頭を下げている。
ヨンヨンは茂みから出て『あの子』の近くまで降りてみた。
その時、『あの子』の目が開き、さらに一回り大きくなる。
「か、か、神様ですね~~!?」
「神様…?」
「つ、ついに、私の目の前に姿を現して下さったんですね!木の神様!」
「え…?!もしかして…ヨンヨンのことが…見えてるの…?」
「はい!しっかりと!」
ヨンヨンにはその言葉がすぐには信じられなかった。
今まで、ヨンヨンの姿が見えたのはばぁちゃんとわらしちゃんだけだったのだから…!
「本当に?!
嬉しい!ヨンヨン嬉しいよ!
じゃ、これ、あげる!」
ヨンヨンはきびだんごを差し出した。
「神様、これはなんでございますか?」
「これは、きびだんご。仲間になるお団子なの。
ヨンヨンが作ったお団子。」
「きびだんご?ヨンヨン?
なんのことだかわかりませんが、神様、ありがとうございます。」
『あの子』はヨンヨンから受け取ったきびだんごを一口で食べた。
「おいしい?これで、ヨンヨンと『あの子』は仲間だね!」
「はい、とてもおいしかったです!
もしかしたら、神様はヨンヨン様というお名前なのですか?」
「ヨンヨンは神様じゃないよ。」
「えっ?!でも、そのお姿は…」
「ヨンヨンは、この木の親戚みたいなもんなんだって。」
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