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021. 奇跡
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「いってーーーー!!」
「戻った!俺、元の世界に戻ったのねん!!」
「は?何言ってんだ、おまえ…」
「世夜、ありがとうなのねん!
やっぱりずっと探しててくれたのねん!」
「ずっと……?
どういうことだ?」
羊は、青い扉を開いたこと、そしてドアーズに行ってしまったこと、ドアーズで暮らした2年間の話を世夜に話した。
「にわかには信じがたい話だが…
確かに、あれはおかしなものではあった…」
「どういうことなのん?」
「おまえを探してるうちに、俺は、あの場所にひきつけられた。
精神を集中してその原因を探っていると、うっすらと青い扉が見えたんだ。
それで、扉を開けたらおまえがいて…
でも、それは、おまえがいなくなって20分も経たない頃だぞ。」
「そんなのおかしいのねん。
俺は、ドアースで2年間暮らしたのねん。」
「その話が本当だとしたら、こことドアーズでは時の流れる速度が違うんだろうな。」
「そんなことが…」
「それにしても、たまたまおまえがあの場所にいたのはラッキーだったな。
あそこにいなきゃ、おまえはきっともう二度とこっちへは戻って来られなかっただろう。
青い扉はもうかなり薄くなってて消える寸前だったんだからな。」
「うっ…
世夜…本当にありがとうなのねん!感謝してるのねん!」
「こ、こら!よせ、気持ち悪い!
おまえがそんな素直だと調子狂うぜ!」
「2年もあんな所にいたら性格も変わるのねん!
世夜、本当にありがとうなのねん!大好きなのねん!」
嫌がる世夜に羊は思いっきり抱きついた。
2年間みっちりと働いた羊の腕力は、以前よりさらに強いものになっていた。
半信半疑だった世夜も、羊のこの変わりようを見ると、信じざるを得ない心境になっていた。
(世夜のおかげなのねん…)
それは、二人の絆が起こした奇蹟…
ドアーズの住人名簿には、今もしっかりと「十六夜羊」の名前が残っている…
「戻った!俺、元の世界に戻ったのねん!!」
「は?何言ってんだ、おまえ…」
「世夜、ありがとうなのねん!
やっぱりずっと探しててくれたのねん!」
「ずっと……?
どういうことだ?」
羊は、青い扉を開いたこと、そしてドアーズに行ってしまったこと、ドアーズで暮らした2年間の話を世夜に話した。
「にわかには信じがたい話だが…
確かに、あれはおかしなものではあった…」
「どういうことなのん?」
「おまえを探してるうちに、俺は、あの場所にひきつけられた。
精神を集中してその原因を探っていると、うっすらと青い扉が見えたんだ。
それで、扉を開けたらおまえがいて…
でも、それは、おまえがいなくなって20分も経たない頃だぞ。」
「そんなのおかしいのねん。
俺は、ドアースで2年間暮らしたのねん。」
「その話が本当だとしたら、こことドアーズでは時の流れる速度が違うんだろうな。」
「そんなことが…」
「それにしても、たまたまおまえがあの場所にいたのはラッキーだったな。
あそこにいなきゃ、おまえはきっともう二度とこっちへは戻って来られなかっただろう。
青い扉はもうかなり薄くなってて消える寸前だったんだからな。」
「うっ…
世夜…本当にありがとうなのねん!感謝してるのねん!」
「こ、こら!よせ、気持ち悪い!
おまえがそんな素直だと調子狂うぜ!」
「2年もあんな所にいたら性格も変わるのねん!
世夜、本当にありがとうなのねん!大好きなのねん!」
嫌がる世夜に羊は思いっきり抱きついた。
2年間みっちりと働いた羊の腕力は、以前よりさらに強いものになっていた。
半信半疑だった世夜も、羊のこの変わりようを見ると、信じざるを得ない心境になっていた。
(世夜のおかげなのねん…)
それは、二人の絆が起こした奇蹟…
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