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020. 冥王
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「これは……!!」
「……どうなさったんですか?」
「ぼ…僕の名前は、リチャード・J・スミス…
誕生日まで同じだ…こんなことがあるなんて!」
「ま、まさか…」
「本当ですよ。
そりゃあ、ありふれた名前かもしれませんが、誕生日が同じなんて信じられない。」
そう言いながら、ディックはカバンの中から身分証を取りだし、シャーリーの前に差し出した。
「まぁ…なんてこと…!!
こんな偶然、信じられないわ…!」
これがきっかけとなり、二人の仲は急速に深まって、二年後、二人は結婚した。
*
(冥王様には本当に困ったものだ…)
ローデスは、書類を手に深い溜息を吐いた。
「シャーリー・マーカス。」
その書類の人物の死亡予定日時は、赤い線で訂正されていた。
(そりゃあまぁこっちにも落ち度はあった…
しかし、それにしても、彼女の寿命を五十年近くも長くされてしまうとは…
出来るだけ長い間、二人で幸せに暮らさせてやりたいというお気持ちなのだろうが、五十年といえば人間にとってはとても長い時間だぞ。
せめて五年で良かったのではないだろうか…
……まぁ、今更そんなことを言っても、相手があの冥王様ではどうしようもないのだがな…)
ローデスは、再び大きな溜息を吐き、書類を引き出しの中にしまった。
~Fin~
「……どうなさったんですか?」
「ぼ…僕の名前は、リチャード・J・スミス…
誕生日まで同じだ…こんなことがあるなんて!」
「ま、まさか…」
「本当ですよ。
そりゃあ、ありふれた名前かもしれませんが、誕生日が同じなんて信じられない。」
そう言いながら、ディックはカバンの中から身分証を取りだし、シャーリーの前に差し出した。
「まぁ…なんてこと…!!
こんな偶然、信じられないわ…!」
これがきっかけとなり、二人の仲は急速に深まって、二年後、二人は結婚した。
*
(冥王様には本当に困ったものだ…)
ローデスは、書類を手に深い溜息を吐いた。
「シャーリー・マーカス。」
その書類の人物の死亡予定日時は、赤い線で訂正されていた。
(そりゃあまぁこっちにも落ち度はあった…
しかし、それにしても、彼女の寿命を五十年近くも長くされてしまうとは…
出来るだけ長い間、二人で幸せに暮らさせてやりたいというお気持ちなのだろうが、五十年といえば人間にとってはとても長い時間だぞ。
せめて五年で良かったのではないだろうか…
……まぁ、今更そんなことを言っても、相手があの冥王様ではどうしようもないのだがな…)
ローデスは、再び大きな溜息を吐き、書類を引き出しの中にしまった。
~Fin~
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