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006. 喧嘩
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「はい、お待ち遠様。」
「あ…ありがとうなのねん。」
老女が運んで来た料理を口に運びながらも、メリーの視線はテレビから離れなかった。
*
「おはよう、メリー」
「………」
「どうかしたのか?」
「真澄さんのばかーーー!」
メリーの突然のパンチを、真澄さんは舞うような華麗な動きでかわす。
「な、なんなんだ?!」
さらに襲いかかって来るパンチを俊敏な動きでよけながら、真澄さんはメリーの元を去った。
「一体、どうなってるんだ?あいつ…」
*
その日の放課後、真澄さんの召集により、アヤと世夜はいつもの喫茶店に来ていた。
「真澄さん、話って何なの?」
「実は、今日おかしなことがあったんだ。」
「……それって、もしかしてメリーのことじゃないだろうな?」
「えっ?メリーのことって、まさか、メリーは二人にも…」
三人は思わず顔を見合わせた。
「じゃあ、なにか?
メリーは俺達全員に殴りかかってきたってことか?」
「そのようだな…」
「どうして?
なんでそんなことするの?
世夜、なにか思い当たる事はないの?」
「…ない。」
三人は、頭をひねったまま黙りこむ。
「……昨日まではなにもなかったよな?」
「そうね、昨日まではいつもと変わりなかったわ。」
「じゃあ、何かあったとしたら昨日だな。
昨日…なにかあったっけ?」
三人は再び頭をひねる。
「特に、なにもなかったと思うわ。
だって、私、昨日はメリーと遊んでないもの。」
「俺もだ。
俺もすぐに家に帰ったからな。」
「……もしかしたら…」
アヤと世夜は、もったいぶった真澄さんの次の言葉を待つ。
「昨日、遊んでやらなかったから怒ってるんじゃないだろうか?」
「ええーーーーっっ!」
世夜の低い声とアヤの澄んだ声が綺麗にハモる。
「あ…ありがとうなのねん。」
老女が運んで来た料理を口に運びながらも、メリーの視線はテレビから離れなかった。
*
「おはよう、メリー」
「………」
「どうかしたのか?」
「真澄さんのばかーーー!」
メリーの突然のパンチを、真澄さんは舞うような華麗な動きでかわす。
「な、なんなんだ?!」
さらに襲いかかって来るパンチを俊敏な動きでよけながら、真澄さんはメリーの元を去った。
「一体、どうなってるんだ?あいつ…」
*
その日の放課後、真澄さんの召集により、アヤと世夜はいつもの喫茶店に来ていた。
「真澄さん、話って何なの?」
「実は、今日おかしなことがあったんだ。」
「……それって、もしかしてメリーのことじゃないだろうな?」
「えっ?メリーのことって、まさか、メリーは二人にも…」
三人は思わず顔を見合わせた。
「じゃあ、なにか?
メリーは俺達全員に殴りかかってきたってことか?」
「そのようだな…」
「どうして?
なんでそんなことするの?
世夜、なにか思い当たる事はないの?」
「…ない。」
三人は、頭をひねったまま黙りこむ。
「……昨日まではなにもなかったよな?」
「そうね、昨日まではいつもと変わりなかったわ。」
「じゃあ、何かあったとしたら昨日だな。
昨日…なにかあったっけ?」
三人は再び頭をひねる。
「特に、なにもなかったと思うわ。
だって、私、昨日はメリーと遊んでないもの。」
「俺もだ。
俺もすぐに家に帰ったからな。」
「……もしかしたら…」
アヤと世夜は、もったいぶった真澄さんの次の言葉を待つ。
「昨日、遊んでやらなかったから怒ってるんじゃないだろうか?」
「ええーーーーっっ!」
世夜の低い声とアヤの澄んだ声が綺麗にハモる。
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