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side 優一

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「優一……今日ね、大変なこと聞いちゃった。」

「何?大変なことって……」



ある日のこと、なっちゃんは仕事の帰りに翔君ママと食事をして来ると連絡が入った。
公園で出会って以来、なっちゃんは翔君ママとはメール等でもやりとりをして仲良くしているようだった。



「あのね…実は香織さんのことなんだけど……」

「篠宮さんがどうかしたの?」

翔君ママと篠宮さんは特に親しくしている様子はない。
だから、何のことなのか、僕には見当さえつかなかった。



「うん……前から話したいことがあるとは言ってたんだけど、今日はお母さんが家に来てるとかで、翔君を預けて出て来たらしいんだよね。
でね……篠宮さんがうちに来なくなったのは、もしかしたら、まいちゃんのせいかもしれないよ。」

「え…?まいちゃんって翔君ママのことだよね?
篠宮さんと翔君ママは知り合いか何かなの?」

「あんた、篠宮さんと二人っきりだったことある?」

「えっ!?あ……あぁ、そういえば一度だけあったかな?
確か、あれは小太郎が翔君の家に遊びに行ってた時じゃなかったかなぁ……」

もちろんその時のことははっきり覚えていたけれど、僕はわざと曖昧な返事をした。



「多分、その時のことだね。
まいちゃんが、こたを送って来た時、香織さんが出なかった?」

「え……あ、そうだったかもしれない。
そうそう、あの時は電話がかかってきてて、僕が出られなくてそれで篠宮さんが……」

「もしかして、その時、ごはん食べてた?」

「あ、うん、多分……」

「じゃあ、その時だ、間違いない!」

「間違いないって何が……?」

なっちゃんが一体何を話そうとしているのか、なかなかその意図はわからなかった。
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