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side 優一
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*
「えーーーっと……
そ、そうだ、お茶でも飲みませんか?
小太郎……お前、何飲む?」
「僕、りんごのジュース。」
「よし、わかった。」
*
最高に気まずい状況だった。
あれから僕達は三人で思いっきり泣いて……
何が原因だったのかもわからない程、泣いて泣いて泣き疲れて……気持ちが落ち着くと、その気まずさに困惑した。
とりあえず、こっそりと洗面所に行って顔を洗ってたら、小太郎と篠宮さんがやって来て……
それから、皆、赤い腫れた目をして、黙ってリビングのソファーに腰かけて……
僕はそこにいるのがいたたまれなくなって、台所に入った。
「パパ、ジュースもだけど、僕お腹減ったよ。」
「そうか…じゃあ……」
ふと、柱の時計に目が停まった。
針が示していたのは、7時半という時刻だった。
「え…!?」
まさかと思いながらテレビをつけると、7時から放送のバラエティ番組が流れていた。
「大変だ……小太郎、今日はピザにしよう!
どのピザにする?
篠宮さんはどれにしますか?」
「えーーーっと……
そ、そうだ、お茶でも飲みませんか?
小太郎……お前、何飲む?」
「僕、りんごのジュース。」
「よし、わかった。」
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最高に気まずい状況だった。
あれから僕達は三人で思いっきり泣いて……
何が原因だったのかもわからない程、泣いて泣いて泣き疲れて……気持ちが落ち着くと、その気まずさに困惑した。
とりあえず、こっそりと洗面所に行って顔を洗ってたら、小太郎と篠宮さんがやって来て……
それから、皆、赤い腫れた目をして、黙ってリビングのソファーに腰かけて……
僕はそこにいるのがいたたまれなくなって、台所に入った。
「パパ、ジュースもだけど、僕お腹減ったよ。」
「そうか…じゃあ……」
ふと、柱の時計に目が停まった。
針が示していたのは、7時半という時刻だった。
「え…!?」
まさかと思いながらテレビをつけると、7時から放送のバラエティ番組が流れていた。
「大変だ……小太郎、今日はピザにしよう!
どのピザにする?
篠宮さんはどれにしますか?」
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