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side 香織
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美しい花々に囲まれているととても癒されるけど、ふとした瞬時に、私なんかがここにいて良いんだろうか?って気持ちになる。
私は今年で37歳……
花でいうと、もうとっくに盛りを過ぎてしおれかけた花だろう。
世の中には、同じ年でも輝いてる人はたくさんいる。
見た目が美しいだけじゃなく、内面的にもきらきらしてる人はたくさんいる。
でも、私は、心の中も外見と同じようにしおれてる。
いや、内面はもっとずっとしなびて枯れてるかもしれない。
そんな私が、こんな気持ちの良い所にいても良いのかって……
自分自身がなんだか恥ずかしくていたたまれないような気持ちになることがある。
「かーちゃん!」
「あ、サトシ君。」
私のくだらない物思いを破ったのは、このお店のオーナーの息子さんだった。
いつもとは違って、今日の智史君はなんとなく機嫌が悪い。
「パパは来てない?」
「今日はお店には来る予定じゃないと思うけど……」
「そうなんだぁ…じゃあ、どこいってるんだろう?」
「携帯に電話してみたら?」
「さっきかけたけど、出なかったんだ。」
「もう一回かけてみたら?」
私がお店の電話を指差すと、サトシくんは渋い顔をしながら、番号を押し込んだ。
「あ、パパ!」
サトシ君は、なんだかゲームのことを話してるようだった。
「……うん、わかった。
じゃあ、今夜、必ずだよ!」
電話を切ったサトシ君は、さっきとは打って変わって機嫌の良さそうな顔で微笑んだ。
「連絡ついたのね?」
「うん、良かった~
頼んでたゲームのソフト、今夜買って来てくれるんだって!」
「そう…良かったわね。」
「うん。やっぱりここに来て良かったよ。
かーちゃんに会うと、なんでかいつもうまくいくんだ!
かーちゃんはラッキーガールなのかもしれないね!」
「サトシ君、私はもうガールなんて年じゃないわ。
それに、私がラッキーなんじゃなくて、お花がラッキーなのよ。
お花には良いパワーがあるってよく言うじゃない。」
「そうかなぁ?
でも、だったら、いつもお花に囲まれてるかーちゃんは、やっぱりラッキーガールなんじゃない?
知らないうちにお花のパワーがたくさん溜まって……」
「……だと良いんだけどねぇ……」
無邪気なサトシ君に、私は苦笑するしかなかった。
美しい花々に囲まれているととても癒されるけど、ふとした瞬時に、私なんかがここにいて良いんだろうか?って気持ちになる。
私は今年で37歳……
花でいうと、もうとっくに盛りを過ぎてしおれかけた花だろう。
世の中には、同じ年でも輝いてる人はたくさんいる。
見た目が美しいだけじゃなく、内面的にもきらきらしてる人はたくさんいる。
でも、私は、心の中も外見と同じようにしおれてる。
いや、内面はもっとずっとしなびて枯れてるかもしれない。
そんな私が、こんな気持ちの良い所にいても良いのかって……
自分自身がなんだか恥ずかしくていたたまれないような気持ちになることがある。
「かーちゃん!」
「あ、サトシ君。」
私のくだらない物思いを破ったのは、このお店のオーナーの息子さんだった。
いつもとは違って、今日の智史君はなんとなく機嫌が悪い。
「パパは来てない?」
「今日はお店には来る予定じゃないと思うけど……」
「そうなんだぁ…じゃあ、どこいってるんだろう?」
「携帯に電話してみたら?」
「さっきかけたけど、出なかったんだ。」
「もう一回かけてみたら?」
私がお店の電話を指差すと、サトシくんは渋い顔をしながら、番号を押し込んだ。
「あ、パパ!」
サトシ君は、なんだかゲームのことを話してるようだった。
「……うん、わかった。
じゃあ、今夜、必ずだよ!」
電話を切ったサトシ君は、さっきとは打って変わって機嫌の良さそうな顔で微笑んだ。
「連絡ついたのね?」
「うん、良かった~
頼んでたゲームのソフト、今夜買って来てくれるんだって!」
「そう…良かったわね。」
「うん。やっぱりここに来て良かったよ。
かーちゃんに会うと、なんでかいつもうまくいくんだ!
かーちゃんはラッキーガールなのかもしれないね!」
「サトシ君、私はもうガールなんて年じゃないわ。
それに、私がラッキーなんじゃなくて、お花がラッキーなのよ。
お花には良いパワーがあるってよく言うじゃない。」
「そうかなぁ?
でも、だったら、いつもお花に囲まれてるかーちゃんは、やっぱりラッキーガールなんじゃない?
知らないうちにお花のパワーがたくさん溜まって……」
「……だと良いんだけどねぇ……」
無邪気なサトシ君に、私は苦笑するしかなかった。
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