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「えっ!奈美…あなた、ベリーヒルズで働いてたの!?」

「う、うん。まぁね。」

「そんなこと、一言も言わなかったじゃない。」

私は笑って誤魔化した。
別に隠してたわけじゃないんだけどな。



「そう…ふたりは職場で知り合ったってわけなのね。
でも、早速、結婚だなんて…何か急ぐ理由でもあるの?」

「急ぐ理由は特にはありませんが、僕も来年三十になります。
そろそろ家庭を持ちたいと思ったんです。
そんな時に奈美さんと出会って、何か運命的なものを感じたんです。」

どう受け取ったら良いんだろう?
来年三十歳っていうのは今知ったし、そろそろ家庭を持ちたかったっていうのは嘘なのか、本当なのかわからない。
『運命』って言葉は以前も聞いたけど、本当にそう思ってるのかな??



「そうなの。
確かに、長く付き合っても別れる人は別れるし、出会ってすぐに結婚して一生添い遂げる人だっているものね。
二人がその気なら、それで良いんじゃないかしら?
でも、東條さんのご両親はこのことをご存じなの?」

「もちろんです。
実は、今日、奈美さんに僕の両親に会っていただいたんですよ。」

「まぁ、そうなの!?そんな大事なことを黙ってるなんて、酷いじゃない。」

「そ、それは……」

仕方ないよ。私だって、連れて行かれるまで知らなかったんだから。
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