6 / 143
6
しおりを挟む
心が決まってからは、今まで以上に勉強に力が入った。
頑張れば、俺は今の暮らしから抜け出せる。
逆に言えば、このチャンスを逃したら、俺は一生、この腐った生活から抜け出せないということだ。
受験勉強を始めたのは遅かったが、日頃から勉強はしていたせいか、俺は目指していた大学の法学部に見事合格した。
皆、大学に入ったら遊ぶんだと、浮かれていた。
俺のように、強い目的を持って大学に入った者は意外と少なそうだ。
大学入学後は、本当に勉強以外のことは何もしなかった。
もうバイトもやる暇はなかった。
起きてる間は、ほぼ勉強だ。
両親には弁護士を目指していることを話さなかったから、毎日のように嫌味を言われた。
「いい歳をして働きもせず、無駄飯ばかり食いやがって…」
「少しは親のことも考えろ。」
そんな嫌味は右から左に通り抜けて行く。
そんなことを気にする暇なんて、俺にはない。
暑い日も寒い日も、雨の日も雪の日も…
俺はただひたすらに勉強した。
俺は完全に浮いていた。
友達ももちろんいない。
最初のうちは、いろいろ誘ってくれた者もいたが、俺には遊びに行くような暇も金もなかった。
そのうちに、誰も俺に話しかけなくなった。
寂しいはずなのに、勉強の邪魔がなくなって良かったと思っていた。
俺にとっての大学は、勉強をする所だ。
それ以外の関心は何もなかった。
頑張れば、俺は今の暮らしから抜け出せる。
逆に言えば、このチャンスを逃したら、俺は一生、この腐った生活から抜け出せないということだ。
受験勉強を始めたのは遅かったが、日頃から勉強はしていたせいか、俺は目指していた大学の法学部に見事合格した。
皆、大学に入ったら遊ぶんだと、浮かれていた。
俺のように、強い目的を持って大学に入った者は意外と少なそうだ。
大学入学後は、本当に勉強以外のことは何もしなかった。
もうバイトもやる暇はなかった。
起きてる間は、ほぼ勉強だ。
両親には弁護士を目指していることを話さなかったから、毎日のように嫌味を言われた。
「いい歳をして働きもせず、無駄飯ばかり食いやがって…」
「少しは親のことも考えろ。」
そんな嫌味は右から左に通り抜けて行く。
そんなことを気にする暇なんて、俺にはない。
暑い日も寒い日も、雨の日も雪の日も…
俺はただひたすらに勉強した。
俺は完全に浮いていた。
友達ももちろんいない。
最初のうちは、いろいろ誘ってくれた者もいたが、俺には遊びに行くような暇も金もなかった。
そのうちに、誰も俺に話しかけなくなった。
寂しいはずなのに、勉強の邪魔がなくなって良かったと思っていた。
俺にとっての大学は、勉強をする所だ。
それ以外の関心は何もなかった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
腐れヤクザの育成論〜私が育てました〜
古亜
キャラ文芸
たまたま出会ったヤクザをモデルにBL漫画を描いたら、本人に読まれた。
「これ描いたの、お前か?」
呼び出された先でそう問いただされ、怒られるか、あるいは消される……そう思ったのに、事態は斜め上に転がっていった。
腐(オタ)文化に疎いヤクザの組長が、立派に腐っていく話。
内容は完全に思い付き。なんでも許せる方向け。
なお作者は雑食です。誤字脱字、その他誤りがあればこっそり教えていただけると嬉しいです。
全20話くらいの予定です。毎日(1-2日おき)を目標に投稿しますが、ストックが切れたらすみません……
相変わらずヤクザさんものですが、シリアスなシリアルが最後にあるくらいなのでクスッとほっこり?いただければなと思います。
「ほっこり」枠でほっこり・じんわり大賞にエントリーしており、結果はたくさんの作品の中20位でした!応援ありがとうございました!
人生負け組のスローライフ
雪那 由多
青春
バアちゃんが体調を悪くした!
俺は長男だからバアちゃんの面倒みなくては!!
ある日オヤジの叫びと共に突如引越しが決まって隣の家まで車で十分以上、ライフラインはあれどメインは湧水、ぼっとん便所に鍵のない家。
じゃあバアちゃんを頼むなと言って一人単身赴任で東京に帰るオヤジと新しいパート見つけたから実家から通うけど高校受験をすててまで来た俺に高校生なら一人でも大丈夫よね?と言って育児拒否をするオフクロ。
ほぼ病院生活となったバアちゃんが他界してから築百年以上の古民家で一人引きこもる俺の日常。
――――――――――――――――――――――
第12回ドリーム小説大賞 読者賞を頂きました!
皆様の応援ありがとうございます!
――――――――――――――――――――――
三度目の創世 〜樹木生誕〜
湖霧どどめ
キャラ文芸
国単位で起こる超常現象『革命』。全てを無に帰し、新たなる文明を作り直す為の…神による手段。
日本で『革命』が起こり暫く。『新』日本は、『旧』日本が遺した僅かな手掛かりを元に再生を開始していた。
ある者は取り戻す為。ある者は生かす為。ある者は進む為。
--そして三度目の創世を望む者が現れる。
近未来日本をベースにしたちょっとしたバトルファンタジー。以前某投稿サイトで投稿していましたが、こちらにて加筆修正込みで再スタートです。
お気に入り登録してくださった方ありがとうございます!
無事完結いたしました。本当に、ありがとうございます。
ボッチと異端の花談義。ねぇなんで毎日となりのクラスから凸ってくるの?
名無し@無名
キャラ文芸
物静かで寡黙な高校生。
彼女は平穏と沈黙を愛していた。しかし、腐れ縁の友人は必ずと言っていいほどに休み時間に現れ、ベラベラ勝手に喋っては帰っていく。
下らない話から恋バナまで、規模の大小はあれど繰り広げられる少女達の花談義がここに。
横浜で空に一番近いカフェ
みつまめ つぼみ
キャラ文芸
大卒二年目のシステムエンジニア千晴が出会ったのは、千年を生きる妖狐。
転職を決意した千晴の転職先は、ランドマークタワー高層にあるカフェだった。
最高の展望で働く千晴は、新しい仕事を通じて自分の人生を考える。
新しい職場は高層カフェ! 接客業は忙しいけど、眺めは最高です!
【完結】見返りは、当然求めますわ
楽歩
恋愛
王太子クリストファーが突然告げた言葉に、緊張が走る王太子の私室。
伝統に従い、10歳の頃から正妃候補として選ばれたエルミーヌとシャルロットは、互いに成長を支え合いながらも、その座を争ってきた。しかし、正妃が正式に決定される半年を前に、二人の努力が無視されるかのようなその言葉に、驚きと戸惑いが広がる。
※誤字脱字、勉強不足、名前間違い、ご都合主義などなど、どうか温かい目で(o_ _)o))
私 個人の感想です
黒月 明
キャラ文芸
高校入学初日に見つけた軽文部には、皆から大人気の先輩が居て……
これはただただ、先輩が部員からの相談や持ち込みラノベの感想を述べていくのを盗み聞きしているだけの話し。
なので、先輩の台詞が殆どになります。
不定期思い付き更新。
注意※作中に出てくる、先輩が感想を述べるラノベ等にモデルはありません。 似た作品があっても完全な偶然であり、あえて調査もしていないので(これの事かな?)と思われてもマジで違います。
今日も誰かが掛けてくる
ぬまちゃん
キャラ文芸
関東近郊のある街のとある一角に、二十四時間寝ないビルがあります。怖いビルではありません。
ATMに付いている電話機でヘルプするためのサポートセンターが入っているビルなのです。
彼ら、彼女らは、殆どがアルバイトの人達です。
日夜サポートセンターにかかってくる怪しい電話と格闘しながら、青春をバイトに捧げているのです。
あ、これは、フィクションです。似たような話が出て来ても絶対に実話ではありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる