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「内山さんは本当に正直な人だなぁ。」

「え、そ、そんなこと…」

「そりゃあ、ちょっとショックではありますが、でも、こうして電話に出てくれたってことは、嫌われてるってわけでもないんですよね?」

「え、は、はい。私、嫌ってなんか…そんな…」

「良かった~!じゃ、僕にもチャンスがあるってことですよね?」

「え?チャンス?」

「えー…違うんですか?」

どう答えれば良いのでしょう?
文字とは違い、電話はすぐに返事をしないといけませんから、私は焦って酷く混乱してしまいました。



「……ごめんなさい。
僕、ちょっと急ぎすぎてたみたいですね。」

「え、いえ…私こそごめんなさい。
あの…久しぶりに小林さんとお話したので、とにかく緊張してしまって…」

「いえ、急に電話で話したいなんて言ってすみませんでした。
でも、お話出来て、僕はとても嬉しかったですよ。」

「わ、私もです!」

「わぁ、そんなこと言われたら、僕、また都合良く考えてしまいますよ。
……あの…また電話して良いですか?」

「は、はい。」

「ありがとう!
じゃあ、今日はこのへんで。
内山さん、本当にどうもありがとう!」

「こ、こちらこそ。」

電話が切れてからも私はなんだかぼんやりとしていました。
とてもじゃないですが、うまく話せたとは言えません。
ですが、なんだか胸が熱くて…小林さんと話せたことが嬉しかったのです。
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