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事件
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(う、う~ん…今、何時だ…?)
俺は、目を閉じたまま、枕元にあるはずの目覚まし時計を手で探る。
ずきずきと頭が痛み、とても不快な目覚めだった。
(あ…あった。)
時計を探り当てた俺はゆっくりと目を開けた。
「なんだ、まだ2時か…って、昼の2時か!?」
あたりは明るい。
今が夜中の2時であるはずがない。
「えーーっ……ん?」
体を起こすまでもなく、俺は部屋の中の異変に気が付いた。
「な、なんだよ、これ!」
俺の部屋のクローゼットは開かれ、箪笥の引き出しも全部引き出されていた。
しかも、ベランダに続く窓が全開だ!
(ど、どうなったんだ!?)
俺は、素早く体を起こした。
ずきんと痛んだ頭に、思わず顔をしかめる。
だが、幸いなことに、俺の体には特に異変はなかった。
つまり、寝ている間に泥棒が入ったってことか!?
俺が目を覚ましたら、どんなことになってたんだろうと考えると、背筋がぞっとした。
それにしても、俺の家には金目のものなんてないに等しいのに、何だこの有様は…
俺の部屋で、金目のものといえば、テレビとパソコンくらいだ。
とはいえ、テレビは23インチ、パソコンは中古。
金になるようなものじゃない。
(あった……)
テレビもパソコンもその場にあった。
犯人は、どこかに俺が金や貴金属でも隠してると思ったんだろうか?
それでなきゃ、こんなに荒らすはずがない。
(……ん?)
テーブルの上には、立派な松茸がぽつねんと置いてあった…
どういうことだ!?
なんだって、こんなところに松茸が…?
もしかして、犯人が置いていったのか?
でも、だとしたら、一体なんのために…?
まさか、毒が仕込んであるんじゃないだろうな?
犯人は俺に恨みを抱いているということか?
最近はトラブルなんて何もなかった。
でも、逆恨みってことだってある…
頭の中は妄想と混乱でパニック状態だ。
全く意味がわからない。
俺は、ベッドの縁に腰かけたまま、途方に暮れた。
俺は、目を閉じたまま、枕元にあるはずの目覚まし時計を手で探る。
ずきずきと頭が痛み、とても不快な目覚めだった。
(あ…あった。)
時計を探り当てた俺はゆっくりと目を開けた。
「なんだ、まだ2時か…って、昼の2時か!?」
あたりは明るい。
今が夜中の2時であるはずがない。
「えーーっ……ん?」
体を起こすまでもなく、俺は部屋の中の異変に気が付いた。
「な、なんだよ、これ!」
俺の部屋のクローゼットは開かれ、箪笥の引き出しも全部引き出されていた。
しかも、ベランダに続く窓が全開だ!
(ど、どうなったんだ!?)
俺は、素早く体を起こした。
ずきんと痛んだ頭に、思わず顔をしかめる。
だが、幸いなことに、俺の体には特に異変はなかった。
つまり、寝ている間に泥棒が入ったってことか!?
俺が目を覚ましたら、どんなことになってたんだろうと考えると、背筋がぞっとした。
それにしても、俺の家には金目のものなんてないに等しいのに、何だこの有様は…
俺の部屋で、金目のものといえば、テレビとパソコンくらいだ。
とはいえ、テレビは23インチ、パソコンは中古。
金になるようなものじゃない。
(あった……)
テレビもパソコンもその場にあった。
犯人は、どこかに俺が金や貴金属でも隠してると思ったんだろうか?
それでなきゃ、こんなに荒らすはずがない。
(……ん?)
テーブルの上には、立派な松茸がぽつねんと置いてあった…
どういうことだ!?
なんだって、こんなところに松茸が…?
もしかして、犯人が置いていったのか?
でも、だとしたら、一体なんのために…?
まさか、毒が仕込んであるんじゃないだろうな?
犯人は俺に恨みを抱いているということか?
最近はトラブルなんて何もなかった。
でも、逆恨みってことだってある…
頭の中は妄想と混乱でパニック状態だ。
全く意味がわからない。
俺は、ベッドの縁に腰かけたまま、途方に暮れた。
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