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scene 11

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「意地の悪いことを言うなよ。
私にこれがはずせないことは知っているのだろう?
……ところで、イアン…
デザートはないか?
まだ少し食い足りなくてな…」

「そんなものはない!」

「ない?
嘘を言っちゃあいけないな。
ここにあるじゃないか…」

「う、うわぁ!!」

ルシファーは、リンクの身体をひょいとつまみあげる。



「オレは、まだリュタンの心臓は食べたことがないんだ。
ちっこいから、デザートにはちょうど良いんじゃないかと思うんだが…どう思う?」

「は、離せ!離せーーー!!」

ルシファーは、ゆっくりとそう言うと、手足をバタバタとさせてもがくリンクをイアンの目の前に突き出した。



「や、やめろ!
どうか、リンクには手を出さないでくれ…!
た、頼む…!!」

 「それなら…わかっているだろう?」

イアンは、ルシファーの首に手を伸ばし、黙ってその首のロザリオをはずした。



「最初からそうすれば良いんだよ…
あぁ…身体の中なら力が甦ってくるようだ…!
とても爽快な気分だ…!!」

「……ロザリオははずした。
だから、リンクを離してくれ。」

「……そうはいかん。」

「なんだと?!」

「この可愛いリュタンには、ちょっとつきあってもらわないといけない所があってな。
安心しろ…
何もしやしないから。
じゃあな、イアン。
身体には気を付けろよ!」

そう言うと、ルシファーは黒い狼に姿を変え、リンクをくわえて部屋から駆け出した。



「リ、リンク!!」

狼の姿はすでに見えない。



イアンは、リンクの無事を神に祈る事しか出来なかった…

 
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