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告白

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「とにかく…私に対してはとてもお優しい方です。」

 「……そうか。ならば、おまえはアドルフを気に入っているということなのだな?」

 「え……?」

リュシアン様が厳しい眼差しで私を睨むように見られた。



 「……確かに、嫌いではありません。」

 「なぜ、好きと言わない?」

 「それは…」



 (あ……)



 答えようとしたら、リュシアン様に抱き寄せられ、唐突に唇を奪われた。
 乱暴で情熱的なキス…
それなのに、いやな感情はなく…それどころか、甘くしびれるような感じがした。



 「い、いけません!」



 私は、リュシアン様の体を押して離れた。



 「……すまない。」

 「なぜ、そんなことを…?
 私はアドルフ様の側室なんですよ!」



 怒ってなかったのに、感情が高ぶってたせいなのか、私はまるで怒ったような言葉を発していた。



 「……義弟の側室を愛してはいけないか?」

 「ご、ご冗談を…」

 「冗談ではない。
 俺はおまえに酷く惹かれている。
……毎晩、歌を歌っていたのもおまえのためだ。
おまえの心が少しでも晴れればと思って、な…」

 「リュシアン様…」



リュシアン様の瞳は、まっすぐで曇りがなくて…嘘を吐いてるようには思えなかった。
 確かに、リュシアン様の歌声には、誰かに対する愛情のようなものが満ち溢れていた。
その相手がまさか私だったなんて…でも、なぜ…?
 驚くのと同時に、嬉しさと感動と、そして大きな疑問が込み上げた。
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