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幽閉の塔
side 亜里沙
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*
「あ、あの…ど、どこへ……」
「心配はいりません。黙って私に着いてきて下さい。」
そんなこと言われてもすごく心配なんですけど…
先頭にチャールズと呼ばれる年配の男の人が立ち、私の後ろには若いメイドさんが二人続いて…
長い廊下を歩き、階段を上って城の外の通路を歩いて…一体、どこに連れて行かれるんだろう?
それに、私は、リュシアン様の侍女として働くために来たはずなのに、なんだかちょっと違う方向に進んでいるような…
そもそもさっきの人は誰?
みんな、すっごく気を遣ってた感じだし、確か「陛下」って呼ばれてた。
偉い人だってことは私にもすぐにわかった。
(え……ま、まさか…国王…?)
ありえないような話だけど、私はすでに王子に会ったわけだから、国王に会っても不思議はない。
だいたい、ここはお城なんだし…
その陛下が、リュシアン様に言ったんだ。
私をアドルフ様に譲れって。
結婚祝いだと思って、こらえてくれって…
まるで、物扱いされてるのは酷いって思ったけど、そんなこと、言える立場じゃない。
なんせ、相手は王族だし…
ってことは…私は、リュシアン様じゃなくて、アドルフ様の侍女になるってこと??
アドルフ様は堅物って聞いたことがあったような気がしたけど、それって私の勘違いだったの?
アドルフ様もリュシアン様同様、かなりの女好きなのかな?
だって、そうじゃなきゃ、結婚式の前日にお兄さんの侍女をほしいなんて言い出さないはず。
絶対、おかしいよ…
「あ、あの…ど、どこへ……」
「心配はいりません。黙って私に着いてきて下さい。」
そんなこと言われてもすごく心配なんですけど…
先頭にチャールズと呼ばれる年配の男の人が立ち、私の後ろには若いメイドさんが二人続いて…
長い廊下を歩き、階段を上って城の外の通路を歩いて…一体、どこに連れて行かれるんだろう?
それに、私は、リュシアン様の侍女として働くために来たはずなのに、なんだかちょっと違う方向に進んでいるような…
そもそもさっきの人は誰?
みんな、すっごく気を遣ってた感じだし、確か「陛下」って呼ばれてた。
偉い人だってことは私にもすぐにわかった。
(え……ま、まさか…国王…?)
ありえないような話だけど、私はすでに王子に会ったわけだから、国王に会っても不思議はない。
だいたい、ここはお城なんだし…
その陛下が、リュシアン様に言ったんだ。
私をアドルフ様に譲れって。
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まるで、物扱いされてるのは酷いって思ったけど、そんなこと、言える立場じゃない。
なんせ、相手は王族だし…
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アドルフ様は堅物って聞いたことがあったような気がしたけど、それって私の勘違いだったの?
アドルフ様もリュシアン様同様、かなりの女好きなのかな?
だって、そうじゃなきゃ、結婚式の前日にお兄さんの侍女をほしいなんて言い出さないはず。
絶対、おかしいよ…
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