202 / 406
子鬼と姫
9
しおりを挟む
その日、大半の姫様達はクリストファーの発表にショックを受けてさっさと帰国したが、ジョセフィーヌは観光をしてから帰ると言い出した。
すると、大臣達が慌てて案内を買って出て、オイラ達をいろんな所へ連れて行ってくれた。
ジョセフィーヌが大臣達と昼ご飯を食べてる間、オイラは一人で近くの森の中を散歩することにした。
『あなたね!』
背後から不意に声をかけられ、驚いて振り向くとそこには一人の小さなフェアリーがひらひらと舞っていた。
『なんだ、何がオイラなんだ?』
『あなた有名よ!
人間に飼われてるおかしなゴブリンがいるって!』
『飼われてる?
おかしなことを言うな。
ジョセフィーヌはオイラのことを弟だって言ってくれてるんだぞ!』
『弟~?』
フェアリーは、甲高い声を上げて笑い始めた。
『あなたみたいな醜いゴブリンのことを弟だなんて思う人間がいるわけがないじゃない。
あなたは、その人間に良いように利用されてるだけ。
あなたを利用するためにそんなことを言って騙したのよ。』
『違う!オイラとジョセフィーヌが出会ったのは、彼女がまだ小さな子供の頃だった。
子供がそんなこと考えられるわけがない。』
『あなたって本当にお人良しね。
でも、村を潰すとかなんとか言って脅かされて、彼女のために悪さばかりしてるらしいじゃないの。
そうだ!この国ならあなた達が住むのにちょうど良い洞窟もたくさんあるわ。
そんなわがままな姫様なんかと別れてこの国に来なさいよ!
人間に飼われてるなんて、かっこ悪いわよ。』
『違う!
オイラは…別に脅されてやってるわけじゃない。
彼女が本当にそんなことするわけないのはわかってるんだから。
オイラは姫様を信じてる。』
『まぁ…!まだそんなこと言ってるの?』
『姫様は、本当はとても優しい子なんだ。
オイラは姫様が小さな時からずっと一緒だからよくわかるんだ。
そりゃあ、たまにはわがままなことを言うこともあるけど…でも、とっても良い子なんだ。』
『……これは相当重症だわ。
すっかり騙されてるのね。
良い?あなたみたいな醜いゴブリンを…』
「誰が醜いですって…?」
そこには、腰に両手を当てたジョセフィーヌが怖い顔をして立っていた。
すると、大臣達が慌てて案内を買って出て、オイラ達をいろんな所へ連れて行ってくれた。
ジョセフィーヌが大臣達と昼ご飯を食べてる間、オイラは一人で近くの森の中を散歩することにした。
『あなたね!』
背後から不意に声をかけられ、驚いて振り向くとそこには一人の小さなフェアリーがひらひらと舞っていた。
『なんだ、何がオイラなんだ?』
『あなた有名よ!
人間に飼われてるおかしなゴブリンがいるって!』
『飼われてる?
おかしなことを言うな。
ジョセフィーヌはオイラのことを弟だって言ってくれてるんだぞ!』
『弟~?』
フェアリーは、甲高い声を上げて笑い始めた。
『あなたみたいな醜いゴブリンのことを弟だなんて思う人間がいるわけがないじゃない。
あなたは、その人間に良いように利用されてるだけ。
あなたを利用するためにそんなことを言って騙したのよ。』
『違う!オイラとジョセフィーヌが出会ったのは、彼女がまだ小さな子供の頃だった。
子供がそんなこと考えられるわけがない。』
『あなたって本当にお人良しね。
でも、村を潰すとかなんとか言って脅かされて、彼女のために悪さばかりしてるらしいじゃないの。
そうだ!この国ならあなた達が住むのにちょうど良い洞窟もたくさんあるわ。
そんなわがままな姫様なんかと別れてこの国に来なさいよ!
人間に飼われてるなんて、かっこ悪いわよ。』
『違う!
オイラは…別に脅されてやってるわけじゃない。
彼女が本当にそんなことするわけないのはわかってるんだから。
オイラは姫様を信じてる。』
『まぁ…!まだそんなこと言ってるの?』
『姫様は、本当はとても優しい子なんだ。
オイラは姫様が小さな時からずっと一緒だからよくわかるんだ。
そりゃあ、たまにはわがままなことを言うこともあるけど…でも、とっても良い子なんだ。』
『……これは相当重症だわ。
すっかり騙されてるのね。
良い?あなたみたいな醜いゴブリンを…』
「誰が醜いですって…?」
そこには、腰に両手を当てたジョセフィーヌが怖い顔をして立っていた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる