75 / 406
僕の大切な黒猫
16
しおりを挟む
*
「あ……に、兄さん……!」
庭のベンチには、いまだ驚きから覚めない顔をした父さんがいて、その前には一年ぶりに見る兄さんが立っていた。
黒猫ではない人間の兄さんに、僕は駆け寄り抱きついた。
「マ、マイケル……
お、おまえ、一体どこから……」
「ごめんよ、父さん。
驚かせてしまって……
ライアン、俺、父さんを驚かせようとしたら、そこで蹴躓いて父さんの膝の上にダイブしちゃったんだ。」
兄さんは僕に目配せをしながらそう言った。
「そ、そうなの?」
「……あ、アレクは!?」
「アレク?父さん、アレクって誰なんだい?」
「ばか、おまえの大切にしてた黒猫じゃないか。
今の今まで、私の膝の上にいたのに……」
「あぁ、黒猫からさっきすごい勢いであっちに走ってったよ。」
「おまえがつまらんことをするから!
アレクーーー!
どこに行ったんだ?」
父さんは、兄さんが指差した方へ歩いて行った。
「ライアン、!何があったんだ?
なぜ、俺は元に戻れた!?」
「ロザリオがみつかったんだ!」
「ロザリオが…?」
「そうなんだ!
あのロザリオが、かぼちゃの中から出て来たんだ!」
「かぼちゃ…?」
僕はきょとんとしてる兄さんに抱きついた。
本物だ……本物の兄さんだ。
これが夢じゃないってことを僕は確かに感じた。
「あ……に、兄さん……!」
庭のベンチには、いまだ驚きから覚めない顔をした父さんがいて、その前には一年ぶりに見る兄さんが立っていた。
黒猫ではない人間の兄さんに、僕は駆け寄り抱きついた。
「マ、マイケル……
お、おまえ、一体どこから……」
「ごめんよ、父さん。
驚かせてしまって……
ライアン、俺、父さんを驚かせようとしたら、そこで蹴躓いて父さんの膝の上にダイブしちゃったんだ。」
兄さんは僕に目配せをしながらそう言った。
「そ、そうなの?」
「……あ、アレクは!?」
「アレク?父さん、アレクって誰なんだい?」
「ばか、おまえの大切にしてた黒猫じゃないか。
今の今まで、私の膝の上にいたのに……」
「あぁ、黒猫からさっきすごい勢いであっちに走ってったよ。」
「おまえがつまらんことをするから!
アレクーーー!
どこに行ったんだ?」
父さんは、兄さんが指差した方へ歩いて行った。
「ライアン、!何があったんだ?
なぜ、俺は元に戻れた!?」
「ロザリオがみつかったんだ!」
「ロザリオが…?」
「そうなんだ!
あのロザリオが、かぼちゃの中から出て来たんだ!」
「かぼちゃ…?」
僕はきょとんとしてる兄さんに抱きついた。
本物だ……本物の兄さんだ。
これが夢じゃないってことを僕は確かに感じた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる