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僕の大切な黒猫
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「あ…あの~……」
おじいさんと言って良いのか、それともおばあさんなのか……
そんなくだらないことを考えると、何と呼びかければ良いのかもわからない。
だから、黙ったままでとにかくあたりを見渡したけど、不思議なことに、どこにもあの老人はいなかった。
(一体、どういうことなんだ?)
手の中にねじこまれたロザリオを見てみると、下がっていたのは十字架ではなく、小さなジャック・オ・ランタンだった。
(あの老人が作ったのかなぁ?
それにしても、一体、どこへ……)
「良かったじゃないか、ライアン!
魔法のロザリオをもらえて。」
「……え?」
不意に聞こえた声に僕はあたりを見渡した。
すると、畑の中からむっくりと兄さんが起き上がって、大きな声で笑ったんだ。
「……なんだよ、兄さん、そんな所にいたのか。
母さんが心配してる。
早く帰ろう。」
「やだね、あんな家…もう帰るもんか。」
まるで子供だ。
敷地内にいて、一体なにを言ってるんだろう。
「そんなつまらないことばっかり言ってないで……
それに、町に出て行きたいなら、もっと話し合った方が良いんじゃない?
不貞腐れてるだけじゃ、なんにも……」
「……おまえは本当にいつも偉そうだな。
仮にも俺はおまえの兄貴だぞ。
ま、そんなこと、おまえは考えたこともないだろうけどな。
おまえは俺と違って昔から良い子だし、親の機嫌を取るのもうまかったもんな。」
「僕は機嫌を取ったりなんかしてない!」
「ふん、自覚もないんだな。
……なんだよ、あんな乞食みたいな婆さんにまで良い顔しやがって。
いや、あれはきっと魔女だな。
おまえは魔女にも気に入られて、しかも、魔法のロザリオまでもらって……あぁ、うらやましい。」
そう言うと、兄さんはお腹を抱えて馬鹿笑いを始めたんだ!
僕は無性に腹が立った。
手に持ったロザリオを兄さんにぶつけたくなった。
最近の兄さんは酷過ぎる。
いくら、自分の想いが叶えられないからって、態度が悪すぎる!
仕事も僕だけに押し付けて、自分はいつもぶらぶらして、口を開けば悪態ばかり……
そんなに働きたくないなら動物にでもなれば良いんだ。
そうだ……
「兄さんなんて、黒猫にでもなってしまえば良いんだ!」
僕はそう言って、ロザリオを力任せに放り投げた。
おじいさんと言って良いのか、それともおばあさんなのか……
そんなくだらないことを考えると、何と呼びかければ良いのかもわからない。
だから、黙ったままでとにかくあたりを見渡したけど、不思議なことに、どこにもあの老人はいなかった。
(一体、どういうことなんだ?)
手の中にねじこまれたロザリオを見てみると、下がっていたのは十字架ではなく、小さなジャック・オ・ランタンだった。
(あの老人が作ったのかなぁ?
それにしても、一体、どこへ……)
「良かったじゃないか、ライアン!
魔法のロザリオをもらえて。」
「……え?」
不意に聞こえた声に僕はあたりを見渡した。
すると、畑の中からむっくりと兄さんが起き上がって、大きな声で笑ったんだ。
「……なんだよ、兄さん、そんな所にいたのか。
母さんが心配してる。
早く帰ろう。」
「やだね、あんな家…もう帰るもんか。」
まるで子供だ。
敷地内にいて、一体なにを言ってるんだろう。
「そんなつまらないことばっかり言ってないで……
それに、町に出て行きたいなら、もっと話し合った方が良いんじゃない?
不貞腐れてるだけじゃ、なんにも……」
「……おまえは本当にいつも偉そうだな。
仮にも俺はおまえの兄貴だぞ。
ま、そんなこと、おまえは考えたこともないだろうけどな。
おまえは俺と違って昔から良い子だし、親の機嫌を取るのもうまかったもんな。」
「僕は機嫌を取ったりなんかしてない!」
「ふん、自覚もないんだな。
……なんだよ、あんな乞食みたいな婆さんにまで良い顔しやがって。
いや、あれはきっと魔女だな。
おまえは魔女にも気に入られて、しかも、魔法のロザリオまでもらって……あぁ、うらやましい。」
そう言うと、兄さんはお腹を抱えて馬鹿笑いを始めたんだ!
僕は無性に腹が立った。
手に持ったロザリオを兄さんにぶつけたくなった。
最近の兄さんは酷過ぎる。
いくら、自分の想いが叶えられないからって、態度が悪すぎる!
仕事も僕だけに押し付けて、自分はいつもぶらぶらして、口を開けば悪態ばかり……
そんなに働きたくないなら動物にでもなれば良いんだ。
そうだ……
「兄さんなんて、黒猫にでもなってしまえば良いんだ!」
僕はそう言って、ロザリオを力任せに放り投げた。
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