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セバスチャンは、わざとらしい咳払いをひとつして…



「では、そろそろ…」

「は、はい。」

差し出された手を握った。



あぁ~、もっとなんか雰囲気を作ってくれないのかな。
なんか、いかにも「さぁ、今から頑張るぞ!」みたいな感じが恥ずかし過ぎる。



「あ、少し、お酒をいただきましょう。」

寝室についてから、私はそう言った。
すぐに、侍女さんがお酒を持って来てくれた。
紫色で変わった香りのするお酒だ。
きついのかな?
一口飲んだだけで、体が熱くなる。



「ミライ…私は君を必ず幸せにする。
信じて、私についてきてほしい。」

「はい。」

セバスチャンに抱きしめられ、そして三度目のキス…
すごく優しいんだけど、なんだろ?妙に体が熱い…



私とセバスチャンはついに結ばれた。
出会ってから、かなりの時がかかったね。
当時はまさか、セバスチャンの奥さんになるなんて思わなかった。
気持ち悪いって思ってたもんなぁ。
あれが呪いだなんて、そんなこと、わかるはずないもんね。



うんうん。
私、ずっとセバスチャンについていくよ。
私にはセバスチャンしかいないんだから。



めくるめく甘い時の中で、私は今までに味わったことのないような幸福感を感じていた。
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