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王子の前に、全侍女が集められた。
おそらく20人くらいはいる。さすがは、王子様だね。



「以前も言ったはずだ。
つまらぬ諍いはするな、と。」

そう言って、王子が皆んなの顔を見回す。
皆、無言で俯いている。



「特に、子供のような虐めは許さぬ。
ミライ、もしも今後何かあれば、すぐに私に報告せよ。
誰に、どんなことをされたか、包み隠さず申すのだ。
わかったな?」

「は、はい。」

「話は終わりだ。皆、持ち場に戻れ。」

侍女達はそそくさと散開した。



王子がここまで言ってくれたんだから、虐めはなくなるかな?
じゃあ、もう少し続けてみるか。
しばらくは様子見だね。



「王子様、どうもありがとうございました。」

「いや、すまなかったな。
何度言っても、度々こういうことが起きるのだ。
今後も何かあったらすぐに言うのだぞ。」

「はい、王子様。」



優しい王子様で良かった~
見た目も良いし、性格も良いなんて、珍しいね。
こんな王子なら、きっとモテるだろうね。
なんでまだ独身なのかな?
あ、理想が高いのかな?
それでなかなか結婚出来ないのかもしれないね。
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