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「顔に自信がなくても、体が貧弱でも大丈夫だ。
男でありさえすれば、そこそこモテるらしいぜ。
まぁ、ヒモは無理でも簡単に世帯は持てるだろうな。」



サリーナって、そんな所だったのか。
なんだかあんまり良い感じはしなくなって来たけど、でも、私の目的はお城の魔法使いだから、そんなことは関係ない。
とりあえず、サリーナに行ってみるしかない。



「ところで、あんたはどこから来たんだ?」

「え、えっと…王都から。」

「王都?」

ダグは、私をじろじろとみつめた。



「今、王都じゃそういうのが流行ってるのか?」

「べ、別にそうじゃないけど。
僕はこういうのが楽だから好きなんだ。」

「へぇ、変わってるんだな。
魔法使いにでも憧れてるのか?」

「ま、そんなところだ。」

「そういえば、確か、サリーナの城には、有名な魔法使いが仕えていたな。
なんでも、すごい魔力を持った魔法使いらしい。」

「えっ!?」

すごい魔力を持った魔法使い?
やった!
サリーナを目指したのは、間違いじゃなかった。
私は、小さな希望の灯火が、胸に灯ったような気がした。
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