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生まれつきか、病気でも患ったのかはわからないけど、あんな体で一人で生きていくのは大変なんじゃないかな。



(あ、点いた!)



ひしゃげた鍋に水を入れ、そこに野菜くずを放り込む。
あたりを見渡したけれど、調味料みたいなものがみつからない。
そういえば、セバスチャンの作る料理は、たいてい味がなかったと思い出した。
もしかしたら、この世界では調味料が貴重で高価なのかもしれないな。



(私は恵まれた世界に住んでいたんだね。)



「セバスチャンさん、スープが出来ましたよ。」

「すまないな。」

体を起こしたセバスチャンは、酷く顔色が悪く、震えていた。
熱が上がり始めてるのかもしれない。


「寒いんですか?」

「いや、大丈夫だ。きっとすぐにおさまる。」



セバスチャンは、薄いシーツのようなものにくるまっていた。
そうか、私に毛布を貸してくれたから、もうそれしかないんだ。
私は借りてた毛布を持って来て、セバスチャンにかぶせた。



「さぁ、スープを飲みましょう。体が温まりますよ。」

だけど何口か飲んだだけで、もう良いとスプーンを置いた。
きっと、具合が悪いんだろう。



「じゃあ、横になっててくださいね。」

「少し休んだら、すぐに良くなる。」

そう言ったセバスチャンの声は、とても弱々しかった。
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