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「う~ん……」

部屋の中はとても明るい。
今、何時なのかと時計を探したけれど、時計がない。



っていうか、ここ、どこ!?



部屋を見渡す。
とても広い部屋の大きなベッドに私はいた。
まるで、見覚えのない部屋だ。



(あっ!)



私のバッグがない。
バッグにはお財布や鍵やスマホが入ってるのに。
なんだか急に不安になって、私はベッドから起き上がった。



「おはようございます。」

扉を開けると、外にいたメイドさん達が挨拶をした。



(あ……)



そうだ。
昨夜、見た夢…
私は霧の中を馬車で走って、お城に来たんだ。
え、一晩寝たはずだけど、まだ夢を見てるの?



「すぐに朝食の準備をします。」

「ちょ、ちょっと待って。」

確かここは、えっと…マク、マク、そうだ!



「ここは、マクラーレン様のベルガアート城なの?」

「はい。その通りです。」

「私がここに着いたのは昨日。
着いてから、お茶飲んで、晩御飯食べて、お風呂に入って寝た?」

「はい、おっしゃる通りです。」



(え……)



夢がまだ続いてる!
そんな長い夢ってある?
それとも、長いと感じてるだけで、実際はそんなに時間が経ってないのかな?



(あ、そうだ!)



「私のバッグを知らない?」

「それなら、マクラーレン様が中身をお調べになっています。」

「えっ!?」

とりあえず、ありかはわかったから良かったけど、そんな勝手なことされたらいやだな。
そもそも、マクラーレン様って、誰なのよ。
あ、確か女王様だったね。
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