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決意

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「俺はルークを信じてやれなかった…最低の父親だ。
 俺はなんとしてもルークに会って詫びないといけない…
だから俺は旅に出た。
あいつの行き先を考えたら、真っ先にスィーク・レノが浮かんだんだ。
あそこにはもう誰もいないが、ミューラントと通じる場所があるからな。
でも、何事もなかった。
ルークはあそこには行っちゃいなかった。
……とんだ無駄足だったよ。
 親父から借りた路銀は底を着き、働きながらなんとか戻っては来たんだが、もしかしたら、またユフィルに行ったんじゃないかって思って、今度はユフィルに向かったんだがそこにもなにもなかった。
……あ、そうだ。
ユフィルに新しい教会が建ってたぜ。
それが、前のと比べるとうんと小さくて……」

アズラエルは何度も頷く。



 「……なんだ、もう知ってるのか…
それじゃあ、あんた達もユフィルに?」

 「あぁ、トレルの瞬間移動の練習のためにな。
ラグラの森にも行ったんだぞ。」

 「じゃ、ボク達の伝言はなぜ見なかったんだよ!」

 「すまん…あの場所には行かなかった。
ほんの少し散策しただけですぐに戻ったんだ。
 伝言を残してくれてたのか?」

 「そうさ!ラングがなかなか戻って来ないから心配で…
それで、あんたに探しに連れて行ってもらおうと思ってたんだ。
……でも、その頃にはラングはもう…」

リンクはそこまで言うと、俯いて唇を噛み締めた。



 「そうだったのか…
私達は大きな勘違いをしていたんだな。
てっきり、あれはルークとオルジェスの仕業だと思いこんで…」

 「まさか、ラングがそんなことをやるなんて考えても見なかったもんな。
あれは、悪魔の炎ではなく精霊の炎だったらしい。」

 「精霊の……そうか…原理は違っても効果は似たようなものだからな…間違えるのも無理はない。
ラングの心はそこまで追い詰められていたのだな…可哀想に…あ…すまない…」

アズラエルは、自分の無神経な発言をランディに詫びた。



 「……いや、その通りだ。
 俺もとても複雑な心境なんだ。
ラングのことはとても憎い…!
 俺の大切なコージーの命を奪ったんだからな…
でも…ラングがそんなことをしたのにはそれなりの理由がある…その気持ちは痛い程わかるんだ…
放火は濡れ衣だったとしても、ルークがこの事件の元凶であることは間違いない。
あいつがそんなことさえしなければ、ラングだって…」

 部屋の中に、気まずい沈黙の時が流れた。
 母親と妹を失ったアルグ…義妹と姪を失ったリンク…
そして、息子を失ったランディ…
皆が傷付き、そして、そんな事態になったことで皆が罪の意識を背負っていた。
そしてその元凶はルークとオルジェス…
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