ロボット旅行記

病院の歴史

捜査3

ラニーは建物の中をさらに歩き回る

「ラニー､何をしてるのですか？依頼とは関係ない作業だと思いますが。」

イヴがラニーにだけに映るように目の前にホログラムで現れた。

「まず、この病院のネットワークセキュリティは完璧です。ガラスは強化ガラス､当時のような外部からのハッキングには即座に対応し侵入回線を遮断します。患者を最優先に守る事をプログラミングされてますので。」

「そうですか。しかし､それを知ったところで取り壊すのは確定事項だと思いますが？」

「取り壊される前に証拠や現場データなどを採取しなければなりません。私が推測するのは容疑者はまだこの中に居ると思われます。」

「この病院を襲わせて大量虐殺を行ったのは１人のAIの犯行による殺人事件だと思います。」

ラニーは錆びて動かない掃除ロボットを見ると話を続けた。

「運搬ロボットは各階に4台
看護ロボットは約70体
掃除ロボットは各階に3台
ロボットキットは広間に１台」

無菌室は酸素ボンベの悲惨な爆発あとがあり強化ガラスは空いてる
病院のベッドに患者の人骨が散乱してる
だが2階の1室だけ子供の人骨が綺麗なまま残っていた。

「メインコンピューターがエラーを起こしたとかではないのですか？」

「ええ、あくまでも病院内のロボット達は正常に作動していた。つまりは殆どの人類の死因は過剰看護だろうと推測されます。そして､犯人は地下のメインコンピューターを操作した事になります。」

ラニーはあるロボットに近づいた。

「そして…今、犯人はブームスに居る。」