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「どうかしましたか?」

ラニーが目を開けると目の前でドローンがブンブンと音をたてホバリングしている。

「発信器が切れてました。帰還時刻です。」





「申し訳ございません。充電すると発信器が切れるみたいですね。またメンテナンスが必要ですね。」


「先ほどの提案を承諾してみては?」

「この環境には今の身体がベストなのでしばらくはこのままで構いません。」


ラニーはドローンと並んで搬送の車の停車場に向かった。




サイバーシティのブームス、ここはロボット達が自然環境を良くする為に作り上げた街だ。
人類みたいに娯楽や歓楽街などはないがロボット達が服を着るようにアップデート改造をしたり不備のメンテナンスをしに来るのが目的だったりする。

高層ビルの中に入るラニーは宙に浮くモニターに映るランキングを見ていた。

「やあ、ラニー。」


振り返るとスーパーヒーローみたいな格好のロボットが話かけてきた。

「やあ、MX109。」

「せめてミックと呼んでくれないか?」

「申し訳ありません。」


ラニーとは担当が違うが主に海洋汚染を専門に作業をする事が多いミックはラニーとは友人関係のようだ。

「聞いたよ。また発信器が不調だったそうだね。ナビがまだ改造しないのか?だって」

「チッ…余計なお世話だって…」

つい本音が出てしまい慌てて言葉遣いを戻した。


「ナビが呼んでたから行った方がいいよ。」

ミックはそう言うとそのまま自動ドアを抜け外に向かって次の現場に向かった。
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