61 / 62
チャプター2
第16話(3)再生と出発
しおりを挟む
「はっ⁉ さ、運命の君⁉」
ドクターMAXは驚いた表情でジンライたちを見つめる。
「運命の君?」
ジンライが首を傾げる。
「こ、これは違うんです……ある意味敵情視察というか……決して浮気とかそういうものではなくて……」
「な、何を言っているんだ?」
慌てて釈明するドクターMAXをジンライが戸惑い気味に見つめる。
「レポルーの科学者的な女め! 尻尾を現したな!」
「科学者的じゃなくて、科学者なのよ!」
ジッチョクの言葉にドクターMAXが反論する。
「とにかくお前らの好きはさせないぞ!」
「ちっ! お代はここに払っておきます! お釣りは結構です!」
ドクターMAXが店をそそくさと出る。
「おい、ジンライ!」
「ああ! 舞、代金は払っておいてくれ!」
ジッチョクとジンライ、そしてドトウが店を出て、ドクターMAXを追いかける。
「くっ……食事をして彼らの気をひいておくつもりが……」
「ド、ドクターMAX様、いかがされましたか⁉」
虹色の派手なタイツを着た集団がドクターMAXに尋ねる。
「予定変更よ! あいつらを迎えうちなさい!」
ドクターMAXが自らを追いかけてきたジンライたちを指し示す。
「りょ、了解しました!」
「戦闘員たちが来るぞ!」
「吹けよ、疾風! 轟け、迅雷! 疾風迅雷、参上! 邪な野望は俺様が打ち砕く‼」
「吹けよ、疾風! 迫れ、怒涛! 疾風怒涛、参上! 邪な野望はアタシがぶっ壊す‼」
「甲殻機動! この世の悪を挟み込み! 正義の心で切り刻む! クラブマン参上!」
疾風迅雷たちが並び立つ。戦闘員たちが戸惑う。
「ほ、北海道の地元ヒーロー、こんなところまで……!」
「怯むな、数では勝っている!」
「お、おおっ!」
戦闘員たちが疾風迅雷らを包囲する。
「ここはアタシに任せて! 『疾風』モード!」
「む!」
「はあっ!」
「ぐわあっ⁉」
疾風怒涛の攻撃で、戦闘員たちはほとんど倒される。
「……ざっと、こんなものかしら?」
「すごいぞ、『切符泥棒』!」
「疾風怒涛よ!」
疾風怒涛がクラブマンに向かって声を上げる。
「ド、ドクターMAX!」
「落ち着きなさい! アンタの出番よ!」
「ぴょーん!」
ドクターMAXが指を鳴らすと、ウサギの頭をした怪人が飛び出してくる。
「怪人ウサギぴょん、ここに……」
「あいつらを退治なさい」
「了解しましたぴょん!」
「むっ⁉」
ウサギぴょんがあっという間に疾風怒涛との距離を詰める。
「そらっ!」
「きゃあっ!」
ウサギぴょんの強烈な蹴りを食らい、疾風怒涛が後方に吹っ飛ぶ。
「ドトウ!」
「強烈な蹴りだな……」
「ふふっ、ウサギの脚力が成せる業だぴょん……それっ!」
「ぶふっ⁉」
ウサギぴょんが高く飛び上がり、クラブマンの顔を踏みつけ、さらに高く飛び上がる。
「ふふっ、この高さにはついてこられないぴょん!」
「そうでもないぞ?」
「なっ⁉」
「『バイオフォーム』! 『怪鳥』モード!」
疾風迅雷がパワードスーツのカラーリングを薄緑色に変化させ、さらに背中から翼を生やして、空に舞い上がる。ウサギぴょんが驚く。
「そ、そんなことが⁉」
「食らえ!」
「むうっ!」
疾風迅雷が両手の鋭い爪でウサギぴょんの脇腹を切り裂く。ウサギぴょんは落下する。
「どうだ!」
「くっ……」
ウサギぴょんは膝をつく。地面に降下した疾風迅雷が首をすくめる。
「ふん、こんなものか……」
「ちっ……」
「一気にケリをつける!」
元のノーマルフォームに戻った疾風迅雷がウサギぴょんに迫る。
「ニャア!」
「‼」
「隙有りニャ……」
「き、貴様は……」
猫の頭をした怪人、怪人ネコまんまが疾風迅雷の脇腹を突く。予期せぬ攻撃を食らった疾風迅雷が倒れ込む。
「ふん、いつぞやの借りを返すときニャ……」
「き、貴様は……爆発したはずでは?」
「コアを回収してもらったからニャ、ドクターMAXによって復活してもらったニャ」
「そ、そんなことが……」
「申し訳ありません……」
ドクターMAXが疾風迅雷に向かって頭を下げる。ネコまんまが首を捻る。
「? 何故謝るのですかニャ?」
「な、なんでもないわ、さっさとこの先のMSPを回収するわよ」
「こいつらにトドメは刺さなくて良いんですかニャ?」
「それより回収が優先よ」
「了解しましたニャ。おい、ウサギぴょん」
「ああ……」
「戦闘員どもも続くニャ」
「は、はい!」
「ぐっ……」
「ちょっと待った……」
「それ以上好き勝手はさせん……」
ドクターMAXたちを銀と鉄が呼び止める。疾風迅雷が驚く。
「⁉ あいつらは山猫亭の……?」
「ニャンだ、お前ら!」
「準備……」
「よし!」
「⁉」
銀と鉄が互いの人差し指を交差させると、二人の体を光が包み、一体の銀色と黒色のカラーリングをした姿となった。
「『G‐EX』、平和の夢を運ぶため、出発進行‼」
G‐EXが右手の人差し指をビシっと指差す。
ドクターMAXは驚いた表情でジンライたちを見つめる。
「運命の君?」
ジンライが首を傾げる。
「こ、これは違うんです……ある意味敵情視察というか……決して浮気とかそういうものではなくて……」
「な、何を言っているんだ?」
慌てて釈明するドクターMAXをジンライが戸惑い気味に見つめる。
「レポルーの科学者的な女め! 尻尾を現したな!」
「科学者的じゃなくて、科学者なのよ!」
ジッチョクの言葉にドクターMAXが反論する。
「とにかくお前らの好きはさせないぞ!」
「ちっ! お代はここに払っておきます! お釣りは結構です!」
ドクターMAXが店をそそくさと出る。
「おい、ジンライ!」
「ああ! 舞、代金は払っておいてくれ!」
ジッチョクとジンライ、そしてドトウが店を出て、ドクターMAXを追いかける。
「くっ……食事をして彼らの気をひいておくつもりが……」
「ド、ドクターMAX様、いかがされましたか⁉」
虹色の派手なタイツを着た集団がドクターMAXに尋ねる。
「予定変更よ! あいつらを迎えうちなさい!」
ドクターMAXが自らを追いかけてきたジンライたちを指し示す。
「りょ、了解しました!」
「戦闘員たちが来るぞ!」
「吹けよ、疾風! 轟け、迅雷! 疾風迅雷、参上! 邪な野望は俺様が打ち砕く‼」
「吹けよ、疾風! 迫れ、怒涛! 疾風怒涛、参上! 邪な野望はアタシがぶっ壊す‼」
「甲殻機動! この世の悪を挟み込み! 正義の心で切り刻む! クラブマン参上!」
疾風迅雷たちが並び立つ。戦闘員たちが戸惑う。
「ほ、北海道の地元ヒーロー、こんなところまで……!」
「怯むな、数では勝っている!」
「お、おおっ!」
戦闘員たちが疾風迅雷らを包囲する。
「ここはアタシに任せて! 『疾風』モード!」
「む!」
「はあっ!」
「ぐわあっ⁉」
疾風怒涛の攻撃で、戦闘員たちはほとんど倒される。
「……ざっと、こんなものかしら?」
「すごいぞ、『切符泥棒』!」
「疾風怒涛よ!」
疾風怒涛がクラブマンに向かって声を上げる。
「ド、ドクターMAX!」
「落ち着きなさい! アンタの出番よ!」
「ぴょーん!」
ドクターMAXが指を鳴らすと、ウサギの頭をした怪人が飛び出してくる。
「怪人ウサギぴょん、ここに……」
「あいつらを退治なさい」
「了解しましたぴょん!」
「むっ⁉」
ウサギぴょんがあっという間に疾風怒涛との距離を詰める。
「そらっ!」
「きゃあっ!」
ウサギぴょんの強烈な蹴りを食らい、疾風怒涛が後方に吹っ飛ぶ。
「ドトウ!」
「強烈な蹴りだな……」
「ふふっ、ウサギの脚力が成せる業だぴょん……それっ!」
「ぶふっ⁉」
ウサギぴょんが高く飛び上がり、クラブマンの顔を踏みつけ、さらに高く飛び上がる。
「ふふっ、この高さにはついてこられないぴょん!」
「そうでもないぞ?」
「なっ⁉」
「『バイオフォーム』! 『怪鳥』モード!」
疾風迅雷がパワードスーツのカラーリングを薄緑色に変化させ、さらに背中から翼を生やして、空に舞い上がる。ウサギぴょんが驚く。
「そ、そんなことが⁉」
「食らえ!」
「むうっ!」
疾風迅雷が両手の鋭い爪でウサギぴょんの脇腹を切り裂く。ウサギぴょんは落下する。
「どうだ!」
「くっ……」
ウサギぴょんは膝をつく。地面に降下した疾風迅雷が首をすくめる。
「ふん、こんなものか……」
「ちっ……」
「一気にケリをつける!」
元のノーマルフォームに戻った疾風迅雷がウサギぴょんに迫る。
「ニャア!」
「‼」
「隙有りニャ……」
「き、貴様は……」
猫の頭をした怪人、怪人ネコまんまが疾風迅雷の脇腹を突く。予期せぬ攻撃を食らった疾風迅雷が倒れ込む。
「ふん、いつぞやの借りを返すときニャ……」
「き、貴様は……爆発したはずでは?」
「コアを回収してもらったからニャ、ドクターMAXによって復活してもらったニャ」
「そ、そんなことが……」
「申し訳ありません……」
ドクターMAXが疾風迅雷に向かって頭を下げる。ネコまんまが首を捻る。
「? 何故謝るのですかニャ?」
「な、なんでもないわ、さっさとこの先のMSPを回収するわよ」
「こいつらにトドメは刺さなくて良いんですかニャ?」
「それより回収が優先よ」
「了解しましたニャ。おい、ウサギぴょん」
「ああ……」
「戦闘員どもも続くニャ」
「は、はい!」
「ぐっ……」
「ちょっと待った……」
「それ以上好き勝手はさせん……」
ドクターMAXたちを銀と鉄が呼び止める。疾風迅雷が驚く。
「⁉ あいつらは山猫亭の……?」
「ニャンだ、お前ら!」
「準備……」
「よし!」
「⁉」
銀と鉄が互いの人差し指を交差させると、二人の体を光が包み、一体の銀色と黒色のカラーリングをした姿となった。
「『G‐EX』、平和の夢を運ぶため、出発進行‼」
G‐EXが右手の人差し指をビシっと指差す。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
聖女戦士ピュアレディー
ピュア
大衆娯楽
近未来の日本!
汚染物質が突然変異でモンスター化し、人類に襲いかかる事件が多発していた。
そんな敵に立ち向かう為に開発されたピュアスーツ(スリングショット水着とほぼ同じ)を身にまとい、聖水(オシッコ)で戦う美女達がいた!
その名を聖女戦士 ピュアレディー‼︎
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる