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第1章
第7話(1)実質初出撃
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「きゃあー!」
「嫌―!」
全身白色タイツを着た戦闘員たちの集団が逃げ惑う人々を追いかけ回している。
「ふふふっ!」
「はははっ!」
「人間ども! 我々にひれ伏せー!」
「~~~♪」
そこに大音量で曲が流れる。
「な、なんだ⁉ この音楽は⁉」
「『遊戯戦隊エレクトロニックフォース!』」
「エレク! トロ! ニック!」
「ワン! ツー! スリー! フォース!」
「もひとつ合わせて、エレクトロニックフォース!」
「走れ! 明日に向かって~!」
「戦え! 未知なる存在と~!」
「砕け! 恐怖と野望を~!」
「守れ! 平和と未来を~!」
「遊べ! 戯れ! eスポーツ!」
「チームワークを育め~オンラインゲーム~」
「楽しさ面白さの洪水~ソーシャルゲーム~」
「腰をじっくりすえて~コンシューマーゲーム~」
「腕試しだよ~アーケードゲーム~」
「色とりどりのゲームとヒーロー~」
「オレンジ色の光~」
「茶色の大地~」
「水色の湖~」
「灰色の風~」
「紫色の楽園~」
「凛と輝く五色の戦士~」
「ラララ~」
「秀でた電脳戦~」
「希望と愛と夢を胸に抱き~」
「サイバーな風に心躍らせ~」
「頑張れ! 負けるな! 力の限り!」
「エレクトロニックフォース~!」
高台の上に、凛たち五人が横並びに立つ。
「な、なんだ……」
戦闘員たちが唖然とする。
「~フゥー……」
「まだ続いている⁉」
「ラブ&ピース……」
「な、何か囁いた!」
戦闘員たちが困惑しながら凛たちを見つめる。
「ふふっ、みんな、主題歌、ビシっと決まったね!」
中央に立つ凛が左右の四人に呼びかける。
「司令官が急いで歌詞を手直ししてくれたからな……」
凛の左に立つ躍が後頭部を掻く。
「ボクが言うのもなんだけど、なかなかな出来じゃないかい?」
躍の左に立つ秀が腕を組みながらうんうんと頷く。
「色だけでなく、わたくしたちの名前も入っているのは気に入りましたわ~」
凛の右に立つ心が右の頬を抑えながら頷く。
「さすが、色々な戦隊ヒーローを見てきただけはあるな……」
心の右に立つ輝が顎をさすりながら呟く。
「……準備は良い?」
「……!」
凛の言葉に四人は頷く。
「それじゃあ、変身だ!」
凛たち五人がコントローラーを装着したコネクターに繋いで叫ぶ。
「「「「「『コントロールOK! ゲームスタート!』」」」」」
「なっ⁉」
凛たち五人が眩い光に包まれ、仮面とタイツで顔と体を覆う。
「『空の様に天衣無縫! 水の様に自由自在! EFシアン!』」
シアンがワンツーパンチの後、右足で前蹴りを入れる。
「『元気サンサン! やる気マンマン! EFオレンジ!』」
オレンジが銃を構える。
「『グー、チョキ、パー! EFパープル!』」
パープルがじゃんけんをする。
「『ニッポン、茶々々! EFブラウン!』」
ブラウンがチアダンス風に踊る。
「『君とボクのシンデレラストーリー! EFグレー!』」
グレーが左手で胸を抑え、右手を差し出す。
「PEACEボタン連打‼ 五人揃って……」
「「「「「『遊戯戦隊エレクトロニックフォース‼』」」」」」
「ボ~ン‼」
「いや、爆破音、自分で言うんか~い!」
シアンの叫びにブラウンがすかさず突っ込みを入れる。
「……?」
戦闘員たちが一斉に首を傾げる。
「あ、あの、今のは、諸々の許可が下りていない為、爆破出来なかったので、セルフで爆破音を言っちゃうっていう……」
「ま、待て、シアン! ギャグをわざわざ説明するのはサブいから!」
ブラウンが前に出ようとするシアンを止める。
「だからやめておけと言ったのに……」
オレンジが冷ややかな目線をシアンたちに向ける。
「ふむ……」
「どうかしたんどすか、グレー?」
パープルがグレーに尋ねる。
「初めてにしては上出来だったが……」
「だったが?」
「……ボクらならもっと良く出来るはずだよ」
「ほう……」
「というわけで最初からやり直そう」
「分かりました」
「待て! そんな暇あるか!」
変身を解こうとするグレーとパープルをオレンジが止める。
「もっと完成度を高めていかないと……」
「そうどすえ」
「いいから後でやれ!」
オレンジが声を上げる。
「……お、おい、こいつら……」
「ああ、新米の戦隊ヒーローのようだ……」
「それなら俺ら戦闘員だけでもなんとかなるな……」
「そういうことだ! 行くぞ、お前ら!」
「うおおっ!」
「おっ⁉ 向かってきた! 皆、戦うよ」
「おう!」
シアンの言葉に四人が応じる。
「きゃあー!」
「嫌―!」
全身白色タイツを着た戦闘員たちの集団が逃げ惑う人々を追いかけ回している。
「ふふふっ!」
「はははっ!」
「人間ども! 我々にひれ伏せー!」
「~~~♪」
そこに大音量で曲が流れる。
「な、なんだ⁉ この音楽は⁉」
「『遊戯戦隊エレクトロニックフォース!』」
「エレク! トロ! ニック!」
「ワン! ツー! スリー! フォース!」
「もひとつ合わせて、エレクトロニックフォース!」
「走れ! 明日に向かって~!」
「戦え! 未知なる存在と~!」
「砕け! 恐怖と野望を~!」
「守れ! 平和と未来を~!」
「遊べ! 戯れ! eスポーツ!」
「チームワークを育め~オンラインゲーム~」
「楽しさ面白さの洪水~ソーシャルゲーム~」
「腰をじっくりすえて~コンシューマーゲーム~」
「腕試しだよ~アーケードゲーム~」
「色とりどりのゲームとヒーロー~」
「オレンジ色の光~」
「茶色の大地~」
「水色の湖~」
「灰色の風~」
「紫色の楽園~」
「凛と輝く五色の戦士~」
「ラララ~」
「秀でた電脳戦~」
「希望と愛と夢を胸に抱き~」
「サイバーな風に心躍らせ~」
「頑張れ! 負けるな! 力の限り!」
「エレクトロニックフォース~!」
高台の上に、凛たち五人が横並びに立つ。
「な、なんだ……」
戦闘員たちが唖然とする。
「~フゥー……」
「まだ続いている⁉」
「ラブ&ピース……」
「な、何か囁いた!」
戦闘員たちが困惑しながら凛たちを見つめる。
「ふふっ、みんな、主題歌、ビシっと決まったね!」
中央に立つ凛が左右の四人に呼びかける。
「司令官が急いで歌詞を手直ししてくれたからな……」
凛の左に立つ躍が後頭部を掻く。
「ボクが言うのもなんだけど、なかなかな出来じゃないかい?」
躍の左に立つ秀が腕を組みながらうんうんと頷く。
「色だけでなく、わたくしたちの名前も入っているのは気に入りましたわ~」
凛の右に立つ心が右の頬を抑えながら頷く。
「さすが、色々な戦隊ヒーローを見てきただけはあるな……」
心の右に立つ輝が顎をさすりながら呟く。
「……準備は良い?」
「……!」
凛の言葉に四人は頷く。
「それじゃあ、変身だ!」
凛たち五人がコントローラーを装着したコネクターに繋いで叫ぶ。
「「「「「『コントロールOK! ゲームスタート!』」」」」」
「なっ⁉」
凛たち五人が眩い光に包まれ、仮面とタイツで顔と体を覆う。
「『空の様に天衣無縫! 水の様に自由自在! EFシアン!』」
シアンがワンツーパンチの後、右足で前蹴りを入れる。
「『元気サンサン! やる気マンマン! EFオレンジ!』」
オレンジが銃を構える。
「『グー、チョキ、パー! EFパープル!』」
パープルがじゃんけんをする。
「『ニッポン、茶々々! EFブラウン!』」
ブラウンがチアダンス風に踊る。
「『君とボクのシンデレラストーリー! EFグレー!』」
グレーが左手で胸を抑え、右手を差し出す。
「PEACEボタン連打‼ 五人揃って……」
「「「「「『遊戯戦隊エレクトロニックフォース‼』」」」」」
「ボ~ン‼」
「いや、爆破音、自分で言うんか~い!」
シアンの叫びにブラウンがすかさず突っ込みを入れる。
「……?」
戦闘員たちが一斉に首を傾げる。
「あ、あの、今のは、諸々の許可が下りていない為、爆破出来なかったので、セルフで爆破音を言っちゃうっていう……」
「ま、待て、シアン! ギャグをわざわざ説明するのはサブいから!」
ブラウンが前に出ようとするシアンを止める。
「だからやめておけと言ったのに……」
オレンジが冷ややかな目線をシアンたちに向ける。
「ふむ……」
「どうかしたんどすか、グレー?」
パープルがグレーに尋ねる。
「初めてにしては上出来だったが……」
「だったが?」
「……ボクらならもっと良く出来るはずだよ」
「ほう……」
「というわけで最初からやり直そう」
「分かりました」
「待て! そんな暇あるか!」
変身を解こうとするグレーとパープルをオレンジが止める。
「もっと完成度を高めていかないと……」
「そうどすえ」
「いいから後でやれ!」
オレンジが声を上げる。
「……お、おい、こいつら……」
「ああ、新米の戦隊ヒーローのようだ……」
「それなら俺ら戦闘員だけでもなんとかなるな……」
「そういうことだ! 行くぞ、お前ら!」
「うおおっ!」
「おっ⁉ 向かってきた! 皆、戦うよ」
「おう!」
シアンの言葉に四人が応じる。
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