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第一幕
エンディング
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エンディング
「……よいしょっと、こんなもんだっぺか?」
「ええ、上出来です、ティッペ……」
ティッペの問いに金髪の女神が頷く。その視線の先には地面に書かれた魔法陣がある。俺たち11人はその陣の中心あたりに立っている。11人……そう、桜もいる。
「しかし、女神さまが桜から離れるとはな……」
「ええ、私も驚いているわ……」
「サクラのスキルのお陰で、この世界に戻る手がかりを得ることが出来たのです」
女神がウインクする。桜が問う。
「そ、そういうものなのですか……?」
「そういうものなのです、恐らく……」
「お、恐らく?」
「さあ、そろそろあなた方を元の世界に戻しますよ……」
女神が両手を掲げる。俺が思わず尋ねる。
「そ、そういうことが出来るのですか?」
「出来ます、多分……」
「た、多分って⁉」
「お静かに……集中したいので……」
「も、元の世界に戻れる……」
「なんだかんだでホッとするわね、橙々木さん……」
天に対し、鶯さんが優しく微笑む。
「あ~でも、スキルが使えなくなるのは、ちょっともったいないかな~」
「ロビン……使わずに済むならそれに越したことはないでしょ……」
ロビンさんに対し、瑠璃さんが呆れる。姫ちゃんが海に声をかける。
「先生……異世界で一本アニメ企画を立てたいのだけど、原案とか頼めないかしらなの?」
「ああ、良いですね、これ以上ないくらい取材は出来ましたから……」
「2人とも商魂たくましいねえ……」
監督が感心する。女神が口を開く。
「そろそろです、皆さん、離れ離れにならぬよう、近くの方と手を繋いで……」
「ああ、それなら、拙者は栄光さまと……⁉」
「青輪ちゃん、ここは空気を読もうか……」
なにやら声を上げる青輪さんに対し、静がなにやら声をかけている。
「め、女神さま⁉」
「……なんですか?」
俺の問いに女神が首を傾げる
「他のチートスキル持ちの転移者たちなのですが……俺たちなしで彼らを御せますか?」
「ああ、そういえばいましたね……あなた方と違ってお行儀の悪い転移者さんたち……」
「そ、そういえばって……」
「まあ、わたくしの力も元に戻りつつありますし、なんとかなるんじゃないですか?」
「て、適当過ぎませんか?」
「仮に御せなかったとしたら……“彼ら”の出番です」
「彼ら?」
「わたくしが戻れたのだから、彼らも復活出来ますよ、『虹色の英雄』たち……」
「! ほ、本当ですか⁉」
「いや、分かんないですけど」
「わ、分からないって……」
「まあ、あなた方はあなた方の為すべきことをして下さい……」
「スグル~! 寂しいっぺ~! いつでも会いに来てくれて良いんだっぺよ?」
「……女神さま、お願いします」
「む、無視⁉ ひ、ひどいっぺ⁉ うおっ……眩しっ⁉」
ティッペが騒ぐ声を耳にしながら、俺たちは光に包まれていく。
♢
「~♪」
「ありがとうございました……改めまして、本日は新作アニメ『レインボーガーデンズチルドレン』の制作発表会にお越し頂きありがとうございます。まずは、サプライズとして、今作の主題歌をはじめ、音楽制作を担当する『ラヴィ』の皆さんによるパフォーマンスをご覧頂きました。それでは、その他の出席者の方々にもご登場頂きましょう……まずはメインキャストを務める声優陣の方々……皆様、どうぞ……」
「おおっ⁉ 栄光さまがあの豪華キャストの中心に! 推してきて良かっ……ぶはっ⁉」
「騒ぐな青輪ちゃん……! オレがこの手の仕事出禁になるだろうが⁉ 関係者とか言って連れてきたの間違いだったか……? 暴れんな、橙々木さん、抑えんの手伝ってくれ」
「は、はい……」
「ん? なにか……し、失礼しました。続きまして、本作の担当プロデューサー赤目姫さん、監督の黄恵秋さんにもご登場頂きます。さらにサプライズとして、本作の原案を務められた藍ノ浜海先生にもご登場頂きます。お三方どうぞ……って、せ、先生、その紙袋は……?」
「……やっぱり顔出しはNGで……紙袋を被って失礼します。シャイなものでご容赦を」
「そ、そうですか……で、ではまず、この作品のダブル主人公を務めます、御桃田桜さんと栄光優さんにお話し頂こうと思います。まず、御桃田さん、今作への意気込みは?」
「はい、気合い充分です!」
「ありがとうございます。栄光さん、今作では大抜擢となりますが……どうでしょうか?」
「……問題ないです、英雄は経験済みなので……皆さんの不安を吹っ飛ばしてみせます!」
~第一幕完~
(23年8月4日現在)
これで第一幕が終了になります。第二幕以降の構想もあるので、再開の際はまたよろしくお願いします。
「……よいしょっと、こんなもんだっぺか?」
「ええ、上出来です、ティッペ……」
ティッペの問いに金髪の女神が頷く。その視線の先には地面に書かれた魔法陣がある。俺たち11人はその陣の中心あたりに立っている。11人……そう、桜もいる。
「しかし、女神さまが桜から離れるとはな……」
「ええ、私も驚いているわ……」
「サクラのスキルのお陰で、この世界に戻る手がかりを得ることが出来たのです」
女神がウインクする。桜が問う。
「そ、そういうものなのですか……?」
「そういうものなのです、恐らく……」
「お、恐らく?」
「さあ、そろそろあなた方を元の世界に戻しますよ……」
女神が両手を掲げる。俺が思わず尋ねる。
「そ、そういうことが出来るのですか?」
「出来ます、多分……」
「た、多分って⁉」
「お静かに……集中したいので……」
「も、元の世界に戻れる……」
「なんだかんだでホッとするわね、橙々木さん……」
天に対し、鶯さんが優しく微笑む。
「あ~でも、スキルが使えなくなるのは、ちょっともったいないかな~」
「ロビン……使わずに済むならそれに越したことはないでしょ……」
ロビンさんに対し、瑠璃さんが呆れる。姫ちゃんが海に声をかける。
「先生……異世界で一本アニメ企画を立てたいのだけど、原案とか頼めないかしらなの?」
「ああ、良いですね、これ以上ないくらい取材は出来ましたから……」
「2人とも商魂たくましいねえ……」
監督が感心する。女神が口を開く。
「そろそろです、皆さん、離れ離れにならぬよう、近くの方と手を繋いで……」
「ああ、それなら、拙者は栄光さまと……⁉」
「青輪ちゃん、ここは空気を読もうか……」
なにやら声を上げる青輪さんに対し、静がなにやら声をかけている。
「め、女神さま⁉」
「……なんですか?」
俺の問いに女神が首を傾げる
「他のチートスキル持ちの転移者たちなのですが……俺たちなしで彼らを御せますか?」
「ああ、そういえばいましたね……あなた方と違ってお行儀の悪い転移者さんたち……」
「そ、そういえばって……」
「まあ、わたくしの力も元に戻りつつありますし、なんとかなるんじゃないですか?」
「て、適当過ぎませんか?」
「仮に御せなかったとしたら……“彼ら”の出番です」
「彼ら?」
「わたくしが戻れたのだから、彼らも復活出来ますよ、『虹色の英雄』たち……」
「! ほ、本当ですか⁉」
「いや、分かんないですけど」
「わ、分からないって……」
「まあ、あなた方はあなた方の為すべきことをして下さい……」
「スグル~! 寂しいっぺ~! いつでも会いに来てくれて良いんだっぺよ?」
「……女神さま、お願いします」
「む、無視⁉ ひ、ひどいっぺ⁉ うおっ……眩しっ⁉」
ティッペが騒ぐ声を耳にしながら、俺たちは光に包まれていく。
♢
「~♪」
「ありがとうございました……改めまして、本日は新作アニメ『レインボーガーデンズチルドレン』の制作発表会にお越し頂きありがとうございます。まずは、サプライズとして、今作の主題歌をはじめ、音楽制作を担当する『ラヴィ』の皆さんによるパフォーマンスをご覧頂きました。それでは、その他の出席者の方々にもご登場頂きましょう……まずはメインキャストを務める声優陣の方々……皆様、どうぞ……」
「おおっ⁉ 栄光さまがあの豪華キャストの中心に! 推してきて良かっ……ぶはっ⁉」
「騒ぐな青輪ちゃん……! オレがこの手の仕事出禁になるだろうが⁉ 関係者とか言って連れてきたの間違いだったか……? 暴れんな、橙々木さん、抑えんの手伝ってくれ」
「は、はい……」
「ん? なにか……し、失礼しました。続きまして、本作の担当プロデューサー赤目姫さん、監督の黄恵秋さんにもご登場頂きます。さらにサプライズとして、本作の原案を務められた藍ノ浜海先生にもご登場頂きます。お三方どうぞ……って、せ、先生、その紙袋は……?」
「……やっぱり顔出しはNGで……紙袋を被って失礼します。シャイなものでご容赦を」
「そ、そうですか……で、ではまず、この作品のダブル主人公を務めます、御桃田桜さんと栄光優さんにお話し頂こうと思います。まず、御桃田さん、今作への意気込みは?」
「はい、気合い充分です!」
「ありがとうございます。栄光さん、今作では大抜擢となりますが……どうでしょうか?」
「……問題ないです、英雄は経験済みなので……皆さんの不安を吹っ飛ばしてみせます!」
~第一幕完~
(23年8月4日現在)
これで第一幕が終了になります。第二幕以降の構想もあるので、再開の際はまたよろしくお願いします。
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