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第二章 いざ江の島へ
実況席上様面
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「さて、厄介な相手が残ったものだな……」
「この学園屈指の実力者たちだろウ、相手にとって不足はなイ……」
秀吾郎の横でウォーミングアップをしながら、イザベラは不敵な笑みを浮かべる。
「全く頼もしいことだな」
「手が震えているぞ? 臆しているのカ?」
「目ざといな……」
秀吾郎は震える手を抑えながら苦笑する。
「どうすル? 棄権するカ?」
「まさか、これは『武者震い』というものだ」
「貴様はニンジャだろウ?」
「細かいことを気にするな……大事なのはいささかも戦意は衰えていないということだ!」
秀吾郎は力強い眼差しでイザベラを見つめる。
「そ、それなら結構。私一人であの二人の相手はさすがに骨が折れるからナ……」
イザベラは秀吾郎から目を逸らしつつ答える。
「思い出した、あの忍び、先に開催された魂の三本勝負で目立っていたな」
「黒駆秀吾郎くんね。忍びというのは隠しているみたいだから、言わないであげなさい」
雪鷹の言葉にクロエが答える。雪鷹が啞然とする。
「あ、あれで隠しているつもりだったのか?」
「本人としてはね。こちらも気が付かないふりをするのが大人の礼儀ってものよ」
クロエがわざとらしく両手を広げて答える。
「……それで貴様と双子のような奴は何者だ?」
「誰が双子よ! 確かに髪色や髪型は少し似ているけれども……」
「いや、よく見ればスタイルは雲泥の差だな、失礼した」
「そ、それも誤差の範囲でしょう⁉」
クロエが自らの体を抑えながら、不満げな声を上げる。
「西東イザベラ、只ならぬ雰囲気を醸し出している……あんな生徒がいたとはな……」
「経歴などは調べたけど、典型的な文化系生徒よ。ここまで勝ち上がってくるとは意外ね」
「……夏休み前に別人が入れ替わった可能性は?」
「ま、まさか、そんな……」
「まあいい、ビーチバレーをしてみれば分かることだ」
やや間があって試合が開始される。
「私にサーブを譲るなんて意外ね」
笑うクロエに雪鷹が答える。
「向こうにとってはちょうど良いハンデだろう」
「なっ⁉ 見ていらっしゃい! すぐに終わらせてあげるわ! 貴女の出番は無しよ!」
「その意気や良し……」
「『風林火山・火の構え』!」
「おっと! 武枝選手派手な構えを取りました! 解説の上様、これはどうでしょうか?」
実況アナウンサーが隣に座る葵に尋ねる。
「い、いや、そんなこと私に聞かれても……あ、あの、何で私が解説なんですか?」
「ああいうエキセントリックな方々とよく交流なさっているから、お詳しいかなって……」
「ど、どういうイメージ⁉」
「えい!」
「サーブを放った! おおっと⁉ ボールが燃えているぞ⁉ 解説様、これは一体⁉」
「解説様って⁉ だから私に聞かれてもチンプンカンプンですよ!」
「火の構えを用い、ボールを火で燃やしたのです」
「用務員さん!」
葵はいつの間にか自らの傍らに立っていた用務員に驚く。なお、自分を征夷大将軍にスカウトした尾高半兵衛だとはまだ気づいていない。
「『竜巻』!」
「!」
「おわっと⁉ コート上に竜巻が発生し、火はあっという間に消えた! 黒駆選手、難なくボールをトスする!」
「風の術を用い、消火したか、しかし、あそこまで術の練度を高めているとは……」
尾高が感心したように呟く。
「舞い上がったボールにはジャンプ一番、西東選手がアタックの体勢に入っている!」
「なんの! 止める!」
「……普通に打っては無理か。魔術の類はあまり得意ではないが……『ラヨ』!」
「⁉」
「『凍結』!」
「ナッ⁉」
ボールがコート上で凍っている。イザベラは信じられないといった顔で着地する。
「こ、これはどういう状況なのでしょうか? 解説様、用務員さんに聞いてもらえますか?」
「ついに使いパシリ⁉ え、えっと……どうなのでしょうか?」
「イザベラさんとやらが雷を付与したボールをアタックしました。強烈な一撃でしたが、上杉山さんは代々得意とする氷の術を使って、雷ごとボールを凍らせてしまったのです」
「……よく分かりませんが、そこそこ凄い戦いということですね!」
「貴方のそこそこ、ハードル高くないですか⁉」
アナウンサーのマイペースな実況に葵は思わず突っ込む。雪鷹がボールを返そうとする。
「ちょっと待ちなさい!」
「なんだ?」
「一筋縄ではいかない相手よ! 久々に二人で力を合わせるべきだわ!」
「気が進まんな……」
「いいから行くわよ! 『火炎』!」
「ふん、『氷雪』!」
「うおっと⁉ これはなんだ⁉」
「だから私に聞かれても! なんでしょう⁉」
葵が尾高に尋ねる。
「火の術と氷の術を敢えて反発させることによって、生み出されたその膨大なエネルギーをボールにぶつけたのです!」
「すごい勢いのボールが黒駆・西東ペアに向かって飛ぶ! これは万事休すか⁉」
「ム!」
「イザベラ殿! こちらも同様に参りましょう!」
「イ、イヤ、さすがにこのレベルは無理だろウ⁉」
「自分を信じて下さい! 先ほどの雷光を放って!」
秀吾郎は真っ直ぐな眼差しでイザベラを見つめる。
「クッ! 『ラヨ』!」
イザベラは自らに湧き上がってくる妙な気持ちに戸惑いながら、ボールに向かって雷光を放つ。秀吾郎が頷く。
「よし! 『烈風』‼」
「こ、これは⁉」
「どうでしょう⁉」
葵はアナウンサーからの問いかけを右から左に受け流す。尾高が説明する。
「こちらは雷に強力な風を吹き付けさせたのですね。反発に対し、応用のイメージです」
「……ですって!」
葵は半ばやけくそになりながらアナウンサーに伝える。アナウンサーは頷く。
「結構凄い技ということですね!」
「貴方のハードル高すぎませんか⁉」
葵が再びアナウンサーに突っ込む。
「凄まじいエネルギーの奔流がコート上でぶつかっている!」
「それを目で追えているのも凄いですけど、まずこの状態に違和感を覚えましょうよ!」
「さあ、どうなるのか⁉」
葵の言葉は無視されてしまった。そして、次の瞬間……。
「「「「⁉」」」」
ボールが破裂した。多くの破片がコート上にひらひらと舞い落ちる。尾高が呟く。
「なんと、ボールが術の力に耐えきれなかったか……」
「それはそうでしょう。むしろよくコートが耐えましたよ……」
葵が呆れ気味に語る。対照的にアナウンサーは興奮を抑えきれない。
「激戦! ビーチバレーの枠を超えた熱戦を目撃しました! 上様、如何でしたか?」
「……枠は超えなくて良いですから、普通のビーチバレーを楽しみたかったです……」
「さあ、集計結果が間もなく出るぞ!」
「集計結果?」
葵が首を傾げる。
「ええ、ボールの破片がコート上に多く残っている方が負けとなります!」
「前代未聞過ぎる!」
「……結果が出ました! 勝者は黒駆・西東ペア! 大本命の上杉山・武枝ペアを退けての優勝です! これは大金星! 勝者には『バレーボール一年分』が贈られます!」
「いや、贈られても! ……ん?」
「やったぞイザベラ殿!」
「⁉」
「どうしたんだ? 嬉しくないのか?」
「嬉しくはあル……ダガ、こんな場所で抱きつくナ……ハ、恥ずかしイ……」
イザベラが顔を赤くする。秀吾郎は慌てて離れる。
「おおっと! これは失礼! あまりの嬉しさについ……はっ⁉」
秀吾郎は恐る恐る実況席を見る。自らに対し冷ややかな視線を向ける葵の姿がいた。
「嫌がる女に無理やり抱き付くなんて……破廉恥だとは思っていたけど……」
「ま、待ってください、これはその場の勢いというか……!」
秀吾郎の制止も虚しく、葵はその場を去ってしまった。横から現れた爽が淡々と呟く。
「間に合ったと思ったらまた面倒なことに……葵様の誤解はそれとなく解いておきます」
「た、助かります」
「ですがそれはそれ。黒駆秀吾郎さん、これはややマイナスポイントですね……」
「し、審判はするのですか⁉」
「厳正かつ公平な審判をお願いされておりますので……失礼致します」
「ぐっ……」
爽もその場を去り、秀吾郎はガクッと膝をつく。それを見た将司は端末に呟く。
「金銀お嬢様、黒も塗り潰せましたよ……」
「この学園屈指の実力者たちだろウ、相手にとって不足はなイ……」
秀吾郎の横でウォーミングアップをしながら、イザベラは不敵な笑みを浮かべる。
「全く頼もしいことだな」
「手が震えているぞ? 臆しているのカ?」
「目ざといな……」
秀吾郎は震える手を抑えながら苦笑する。
「どうすル? 棄権するカ?」
「まさか、これは『武者震い』というものだ」
「貴様はニンジャだろウ?」
「細かいことを気にするな……大事なのはいささかも戦意は衰えていないということだ!」
秀吾郎は力強い眼差しでイザベラを見つめる。
「そ、それなら結構。私一人であの二人の相手はさすがに骨が折れるからナ……」
イザベラは秀吾郎から目を逸らしつつ答える。
「思い出した、あの忍び、先に開催された魂の三本勝負で目立っていたな」
「黒駆秀吾郎くんね。忍びというのは隠しているみたいだから、言わないであげなさい」
雪鷹の言葉にクロエが答える。雪鷹が啞然とする。
「あ、あれで隠しているつもりだったのか?」
「本人としてはね。こちらも気が付かないふりをするのが大人の礼儀ってものよ」
クロエがわざとらしく両手を広げて答える。
「……それで貴様と双子のような奴は何者だ?」
「誰が双子よ! 確かに髪色や髪型は少し似ているけれども……」
「いや、よく見ればスタイルは雲泥の差だな、失礼した」
「そ、それも誤差の範囲でしょう⁉」
クロエが自らの体を抑えながら、不満げな声を上げる。
「西東イザベラ、只ならぬ雰囲気を醸し出している……あんな生徒がいたとはな……」
「経歴などは調べたけど、典型的な文化系生徒よ。ここまで勝ち上がってくるとは意外ね」
「……夏休み前に別人が入れ替わった可能性は?」
「ま、まさか、そんな……」
「まあいい、ビーチバレーをしてみれば分かることだ」
やや間があって試合が開始される。
「私にサーブを譲るなんて意外ね」
笑うクロエに雪鷹が答える。
「向こうにとってはちょうど良いハンデだろう」
「なっ⁉ 見ていらっしゃい! すぐに終わらせてあげるわ! 貴女の出番は無しよ!」
「その意気や良し……」
「『風林火山・火の構え』!」
「おっと! 武枝選手派手な構えを取りました! 解説の上様、これはどうでしょうか?」
実況アナウンサーが隣に座る葵に尋ねる。
「い、いや、そんなこと私に聞かれても……あ、あの、何で私が解説なんですか?」
「ああいうエキセントリックな方々とよく交流なさっているから、お詳しいかなって……」
「ど、どういうイメージ⁉」
「えい!」
「サーブを放った! おおっと⁉ ボールが燃えているぞ⁉ 解説様、これは一体⁉」
「解説様って⁉ だから私に聞かれてもチンプンカンプンですよ!」
「火の構えを用い、ボールを火で燃やしたのです」
「用務員さん!」
葵はいつの間にか自らの傍らに立っていた用務員に驚く。なお、自分を征夷大将軍にスカウトした尾高半兵衛だとはまだ気づいていない。
「『竜巻』!」
「!」
「おわっと⁉ コート上に竜巻が発生し、火はあっという間に消えた! 黒駆選手、難なくボールをトスする!」
「風の術を用い、消火したか、しかし、あそこまで術の練度を高めているとは……」
尾高が感心したように呟く。
「舞い上がったボールにはジャンプ一番、西東選手がアタックの体勢に入っている!」
「なんの! 止める!」
「……普通に打っては無理か。魔術の類はあまり得意ではないが……『ラヨ』!」
「⁉」
「『凍結』!」
「ナッ⁉」
ボールがコート上で凍っている。イザベラは信じられないといった顔で着地する。
「こ、これはどういう状況なのでしょうか? 解説様、用務員さんに聞いてもらえますか?」
「ついに使いパシリ⁉ え、えっと……どうなのでしょうか?」
「イザベラさんとやらが雷を付与したボールをアタックしました。強烈な一撃でしたが、上杉山さんは代々得意とする氷の術を使って、雷ごとボールを凍らせてしまったのです」
「……よく分かりませんが、そこそこ凄い戦いということですね!」
「貴方のそこそこ、ハードル高くないですか⁉」
アナウンサーのマイペースな実況に葵は思わず突っ込む。雪鷹がボールを返そうとする。
「ちょっと待ちなさい!」
「なんだ?」
「一筋縄ではいかない相手よ! 久々に二人で力を合わせるべきだわ!」
「気が進まんな……」
「いいから行くわよ! 『火炎』!」
「ふん、『氷雪』!」
「うおっと⁉ これはなんだ⁉」
「だから私に聞かれても! なんでしょう⁉」
葵が尾高に尋ねる。
「火の術と氷の術を敢えて反発させることによって、生み出されたその膨大なエネルギーをボールにぶつけたのです!」
「すごい勢いのボールが黒駆・西東ペアに向かって飛ぶ! これは万事休すか⁉」
「ム!」
「イザベラ殿! こちらも同様に参りましょう!」
「イ、イヤ、さすがにこのレベルは無理だろウ⁉」
「自分を信じて下さい! 先ほどの雷光を放って!」
秀吾郎は真っ直ぐな眼差しでイザベラを見つめる。
「クッ! 『ラヨ』!」
イザベラは自らに湧き上がってくる妙な気持ちに戸惑いながら、ボールに向かって雷光を放つ。秀吾郎が頷く。
「よし! 『烈風』‼」
「こ、これは⁉」
「どうでしょう⁉」
葵はアナウンサーからの問いかけを右から左に受け流す。尾高が説明する。
「こちらは雷に強力な風を吹き付けさせたのですね。反発に対し、応用のイメージです」
「……ですって!」
葵は半ばやけくそになりながらアナウンサーに伝える。アナウンサーは頷く。
「結構凄い技ということですね!」
「貴方のハードル高すぎませんか⁉」
葵が再びアナウンサーに突っ込む。
「凄まじいエネルギーの奔流がコート上でぶつかっている!」
「それを目で追えているのも凄いですけど、まずこの状態に違和感を覚えましょうよ!」
「さあ、どうなるのか⁉」
葵の言葉は無視されてしまった。そして、次の瞬間……。
「「「「⁉」」」」
ボールが破裂した。多くの破片がコート上にひらひらと舞い落ちる。尾高が呟く。
「なんと、ボールが術の力に耐えきれなかったか……」
「それはそうでしょう。むしろよくコートが耐えましたよ……」
葵が呆れ気味に語る。対照的にアナウンサーは興奮を抑えきれない。
「激戦! ビーチバレーの枠を超えた熱戦を目撃しました! 上様、如何でしたか?」
「……枠は超えなくて良いですから、普通のビーチバレーを楽しみたかったです……」
「さあ、集計結果が間もなく出るぞ!」
「集計結果?」
葵が首を傾げる。
「ええ、ボールの破片がコート上に多く残っている方が負けとなります!」
「前代未聞過ぎる!」
「……結果が出ました! 勝者は黒駆・西東ペア! 大本命の上杉山・武枝ペアを退けての優勝です! これは大金星! 勝者には『バレーボール一年分』が贈られます!」
「いや、贈られても! ……ん?」
「やったぞイザベラ殿!」
「⁉」
「どうしたんだ? 嬉しくないのか?」
「嬉しくはあル……ダガ、こんな場所で抱きつくナ……ハ、恥ずかしイ……」
イザベラが顔を赤くする。秀吾郎は慌てて離れる。
「おおっと! これは失礼! あまりの嬉しさについ……はっ⁉」
秀吾郎は恐る恐る実況席を見る。自らに対し冷ややかな視線を向ける葵の姿がいた。
「嫌がる女に無理やり抱き付くなんて……破廉恥だとは思っていたけど……」
「ま、待ってください、これはその場の勢いというか……!」
秀吾郎の制止も虚しく、葵はその場を去ってしまった。横から現れた爽が淡々と呟く。
「間に合ったと思ったらまた面倒なことに……葵様の誤解はそれとなく解いておきます」
「た、助かります」
「ですがそれはそれ。黒駆秀吾郎さん、これはややマイナスポイントですね……」
「し、審判はするのですか⁉」
「厳正かつ公平な審判をお願いされておりますので……失礼致します」
「ぐっ……」
爽もその場を去り、秀吾郎はガクッと膝をつく。それを見た将司は端末に呟く。
「金銀お嬢様、黒も塗り潰せましたよ……」
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