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第1回公演
第6惑星(4)悪魔的なギャル達
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「さて、今度こそ勝負はついたよね……」
ネラが口を開く。ビアンカが頷く。
「それじゃあ、タスマっちはアタシらのマネージャーになるってことで……」
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
アユミが声を上げる。
「え?」
「ま、まだ、わたしが残っています!」
「はい?」
「どうしてもマネージャーさんを我が物にしたいというのなら、このわたしを倒してからにして下さい!」
「我が物って……」
「アタシの場合、連戦になるんだけど? 体力的にお嬢ちゃんが有利じゃない?」
「そ、そうでした!」
「そうでしたって……」
「で、では、お二人同時にかかってきてもらって構いません!」
「は?」
「それでちょうど良いはずです!」
「あ?」
「ううっ⁉ そ、そんなに睨まれたって平気です!」
アユミがややビビっている。いや、ギャルたちに睨まれているのは、君がナチュラルに煽っているからだからね?
「ア、アユミ……」
「さ、さあ! どこからでもかかってきなさい!」
あ、自覚なしだわ、これ。
「随分と舐めたこと言ってくれんじゃん!」
「ちょい待ち……」
ピキっていたビアンカをネラが落ち着かせる。黒ギャルの方が白ギャルより冷静なんだな……これは少し偏見が過ぎるか。
「……なによ、ネラ?」
「さすがに2対1で戦うとか、ウチらがダサすぎっしょ……」
「まあ、確かに……」
「に、逃げるんですか⁉」
「いや、なんで、そっちが優位みたいになってんのよ……誰かいないの?」
「え? で、では、マネージャーさんとわたしがお相手しましょう!」
「ええっ⁉」
まさかの俺参戦⁉
「却下、マネージャーを賭けてんのに、マネージャー本人が出てきてどうすんの……」
「あ、そうか……」
「そうかって……お仲間はまだ回復しなさそうだし、ウチらの勝ちってことで……」
「ま、待って下さい! この子がいます!」
「キュイ!」
アユミの肩からテュロンが顔を覗かせる。ネラたちは思わず噴き出す。
「! プッ、アハハッ! なにそれ?」
「なによそれ、リス? かわいい~」
「この子はテュロンです!」
アユミが真っすぐな瞳で答える。ビアンカの顔色が変わる。
「……なに? マジでそのペットを頭数に入れてんの?」
「ええ!」
「だってよ、ネラ……これでも待つの?」
「いや、さすがにウチもピキっときたわ……お嬢ちゃん、少し痛い目見てもらおうか……」
「秒でケリつけるし!」
ビアンカが早速仕掛けようとする。アユミが叫ぶ。
「テュロン!」
「キュイ‼」
「なっ⁉」
テュロンが大型犬を一回り大きくしたような大きさに変わり、ビアンカたちは面喰らう。
「はっ!」
アユミがテュロンに跨り、ビアンカの脇を素早くすり抜ける。ネラが声を上げる。
「機動力で上回る気⁉」
「お覚悟!」
「くっ⁉」
アユミが短剣を突き立てようとするが、ネラがフライパンでそれを防ぐ。
「甘いから!」
「テュロン、一旦距離を取って!」
アユミがテュロンを軽快に走らせる。ビアンカが舌打ちし、拳銃を取り出す。
「まずはそのうっとうしいケモノの脚を止める!」
「ア、アユミ!」
ビアンカが拳銃を何発か発砲するが、アユミはなんとかかわす。
「おっと⁉ そ、そう簡単には当たりませんよ!」
「ちっ! でもアタシらに接近することも出来ないでしょう⁉」
「ビアンカの言う通り! ジリ貧だね!」
「……ならば!」
アユミとテュロンが九組に分身する。
「はっ⁉」
「ぶ、分身⁉」
「水星出身ならではの特殊能力! テュロンまで分身するとは⁉」
ビアンカたちだけでなく、俺も度肝を抜かれる。アユミが声を上げる。
「この能力はわたしの持ち物や乗り物にも適用されます!」
「そ、そんなのあり⁉」
「きゅ、9対2ってこと⁉ 小癪なマネを!」
ビアンカが銃を連射する。ネラが諫める。
「ビアンカ、そんなに闇雲に撃っても当たらないよ!」
「クソが!」
「もらいました!」
九組のアユミとテュロンがビアンカとネラに一斉に迫る。
「し、しまった!」
「これは無理ゲーだし!」
「あらためてお覚悟!」
「……な~んちゃって」
「!」
「なっ‼」
ビアンカが舌を出したかと思うと、突如大爆発が起こる。分身状態から元に戻ったアユミとテュロンが地面に激しく叩きつけられる。
「がはっ……!」
「キュイ……!」
「テ、テロリスト鎮圧にも使っていた爆弾か……それがあったか」
「察しが良いね、タスマっち……」
ネラが俺に向かってウインクしてくる。ビアンカが両手を広げて笑う。
「……不利な状況をひっくり返すの得意なんだよね、アタシら」
「うう……」
「キュ……」
「アユミ! テュロン!」
「安心して、殺傷能力はギリギリまで抑えてあるから」
「アタシらも無駄な殺しはしたくないから……動物愛護というポリシーもあるし」
「なにそれ、初耳なんだけど」
「うん、だってついさっき決めたし」
「「アハハ!」」
ネラとビアンカが顔を見合わせて高らかに笑う。あ、悪魔か、この二人組……。
ネラが口を開く。ビアンカが頷く。
「それじゃあ、タスマっちはアタシらのマネージャーになるってことで……」
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
アユミが声を上げる。
「え?」
「ま、まだ、わたしが残っています!」
「はい?」
「どうしてもマネージャーさんを我が物にしたいというのなら、このわたしを倒してからにして下さい!」
「我が物って……」
「アタシの場合、連戦になるんだけど? 体力的にお嬢ちゃんが有利じゃない?」
「そ、そうでした!」
「そうでしたって……」
「で、では、お二人同時にかかってきてもらって構いません!」
「は?」
「それでちょうど良いはずです!」
「あ?」
「ううっ⁉ そ、そんなに睨まれたって平気です!」
アユミがややビビっている。いや、ギャルたちに睨まれているのは、君がナチュラルに煽っているからだからね?
「ア、アユミ……」
「さ、さあ! どこからでもかかってきなさい!」
あ、自覚なしだわ、これ。
「随分と舐めたこと言ってくれんじゃん!」
「ちょい待ち……」
ピキっていたビアンカをネラが落ち着かせる。黒ギャルの方が白ギャルより冷静なんだな……これは少し偏見が過ぎるか。
「……なによ、ネラ?」
「さすがに2対1で戦うとか、ウチらがダサすぎっしょ……」
「まあ、確かに……」
「に、逃げるんですか⁉」
「いや、なんで、そっちが優位みたいになってんのよ……誰かいないの?」
「え? で、では、マネージャーさんとわたしがお相手しましょう!」
「ええっ⁉」
まさかの俺参戦⁉
「却下、マネージャーを賭けてんのに、マネージャー本人が出てきてどうすんの……」
「あ、そうか……」
「そうかって……お仲間はまだ回復しなさそうだし、ウチらの勝ちってことで……」
「ま、待って下さい! この子がいます!」
「キュイ!」
アユミの肩からテュロンが顔を覗かせる。ネラたちは思わず噴き出す。
「! プッ、アハハッ! なにそれ?」
「なによそれ、リス? かわいい~」
「この子はテュロンです!」
アユミが真っすぐな瞳で答える。ビアンカの顔色が変わる。
「……なに? マジでそのペットを頭数に入れてんの?」
「ええ!」
「だってよ、ネラ……これでも待つの?」
「いや、さすがにウチもピキっときたわ……お嬢ちゃん、少し痛い目見てもらおうか……」
「秒でケリつけるし!」
ビアンカが早速仕掛けようとする。アユミが叫ぶ。
「テュロン!」
「キュイ‼」
「なっ⁉」
テュロンが大型犬を一回り大きくしたような大きさに変わり、ビアンカたちは面喰らう。
「はっ!」
アユミがテュロンに跨り、ビアンカの脇を素早くすり抜ける。ネラが声を上げる。
「機動力で上回る気⁉」
「お覚悟!」
「くっ⁉」
アユミが短剣を突き立てようとするが、ネラがフライパンでそれを防ぐ。
「甘いから!」
「テュロン、一旦距離を取って!」
アユミがテュロンを軽快に走らせる。ビアンカが舌打ちし、拳銃を取り出す。
「まずはそのうっとうしいケモノの脚を止める!」
「ア、アユミ!」
ビアンカが拳銃を何発か発砲するが、アユミはなんとかかわす。
「おっと⁉ そ、そう簡単には当たりませんよ!」
「ちっ! でもアタシらに接近することも出来ないでしょう⁉」
「ビアンカの言う通り! ジリ貧だね!」
「……ならば!」
アユミとテュロンが九組に分身する。
「はっ⁉」
「ぶ、分身⁉」
「水星出身ならではの特殊能力! テュロンまで分身するとは⁉」
ビアンカたちだけでなく、俺も度肝を抜かれる。アユミが声を上げる。
「この能力はわたしの持ち物や乗り物にも適用されます!」
「そ、そんなのあり⁉」
「きゅ、9対2ってこと⁉ 小癪なマネを!」
ビアンカが銃を連射する。ネラが諫める。
「ビアンカ、そんなに闇雲に撃っても当たらないよ!」
「クソが!」
「もらいました!」
九組のアユミとテュロンがビアンカとネラに一斉に迫る。
「し、しまった!」
「これは無理ゲーだし!」
「あらためてお覚悟!」
「……な~んちゃって」
「!」
「なっ‼」
ビアンカが舌を出したかと思うと、突如大爆発が起こる。分身状態から元に戻ったアユミとテュロンが地面に激しく叩きつけられる。
「がはっ……!」
「キュイ……!」
「テ、テロリスト鎮圧にも使っていた爆弾か……それがあったか」
「察しが良いね、タスマっち……」
ネラが俺に向かってウインクしてくる。ビアンカが両手を広げて笑う。
「……不利な状況をひっくり返すの得意なんだよね、アタシら」
「うう……」
「キュ……」
「アユミ! テュロン!」
「安心して、殺傷能力はギリギリまで抑えてあるから」
「アタシらも無駄な殺しはしたくないから……動物愛護というポリシーもあるし」
「なにそれ、初耳なんだけど」
「うん、だってついさっき決めたし」
「「アハハ!」」
ネラとビアンカが顔を見合わせて高らかに笑う。あ、悪魔か、この二人組……。
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