竜の花嫁〜最弱回復術師から世界最強の花嫁への道〜

本編

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｢リオ？どうした？｣
｢ん､ちょっと…｣

アリアと一緒に頑張って飛行訓練｡でもあんまり飛べないことに変わりはない｡フィオナの飛行石を使わなくても自分で飛べるようになったってことくらい｡

｢そんなに飛びたいならまた抱えて飛ぼうか？｣
｢だめなの｡自分で頑張る…｣
｢ぷっ!!｣
｢そうか？…そうか…｣

翼を動かすって言うのがよくわからない｡どこを動かせばもっと高く飛べるの？

｢…フィリエラさんに聞いておくんだった｣
｢フィリエラ？｣
｢あっ…｣

僕は慌てて口を塞いだ｡

｢初代竜王の番の？｣
｢えっと…｣
｢…何か頼まれたんだろう？リオが受けたいと思うのなら受ければ良い｣
｢サト…｣
｢その代わり無茶をするのはやめてくれ｡あまり翼を動かし続けるのも良くない｡少し休もうか｣
｢…ん｣

僕はサトのお膝に乗り､アリアはベビーベッドに寝かせられた｡他の子はみんな大きくなっちゃったからベビーベッドを使うのはもうアリアだけ｡…寂しいかな｡

｢…サト｣
｢どうした？｣
｢アリア…ひとりじゃ寂しい…かな？｣
｢どうだろうな｡ソラがたまに一緒に寝ているようだが｣
｢…｣

僕は何も言わずサトに引っ付いた｡

｢どうした？｣
｢…だめ？｣

サトの服を少しつかんで下から見上げる｡メイドさんに教えてもらったの｡ゆうわく…ってこうするんだって｡

｢しかし…｣
｢僕…サトと一緒がいいなぁ｣
｢…明日は訓練は中止になるぞ｣
｢ん､いいの｣
｢フィオナ｡アリアを連れていけ｣
｢はいはい｡ご無理はなさらぬように｣

フィオナはベビーベッドごとアリアを隣の部屋へ連れていった｡これでこの部屋には僕達だけ｡あとは…ね？