竜の花嫁〜最弱回復術師から世界最強の花嫁への道〜

本編

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｢…ちっちゃい｣
｢番様も昔はこれほどお小さかったのでしょう｣
｢…こわく…ない？｣
｢怖いですわ｡お子ごとに好きな物も嫌がる物も違いますし何人育ててきても変わりありませんわ｣

フィオナの赤ちゃんをお風呂に入れる手は優しい｡僕もサトにこうやって優しく撫でられるの好き…｡

｢…このこ…にてない｣
｢ふふ｡確かに竜王様には似ていませんね｡番様似のお子なのでしょう｣
｢僕…こんな顔してるの？｣
｢えぇ｡大変愛らしいですわ｣
｢…ん｣

だからサトもよく可愛いって言ってくれるのかな｡…僕赤ちゃんみたいにぷにぷにしてないけど｡

｢ふふ｡お子の名前はどうするのです？｣
｢…考えてなかった…｣
｢お子の名前を考えるのは難しいですよね｡過去の竜族の名簿でよろしければ持ってきましょうか？｣
｢うん…見てみたい｣

どんな名前の人がいるのかな｡僕…他の人の名前って全然知らないの｡サト…旅行連れてってくれるって言ってたのにそれも結局なしになったし…｡

｢…っと｡これ以上はのぼせてしまいますね｣
｢こんなに温度低いのに？｣
｢えぇ｡お子に長湯は禁物ですわ｣
｢…そうなの？｣
｢お子はまだ体が丈夫ではないですから｣

…ぷにぷにダメ？僕はぷにぷにしてないからいっぱい入っていてもいいの？

｢さ､ちょうどお子のご飯の時間ですし番様もお茶にしましょう｡今日はカヌレをご用意させていただきましたわ｣
｢かぬれ？｣
｢レコチョというお菓子を使った…なんて言ったらよろしいのでしょうか｡レコチョ菓子と呼ばれるものですわ｣
｢…れこちょ｣

よく分からないけど…美味しいのかな｡