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番外編
もしも夏柚にベビーシッターがいたら
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夏柚2歳
シッター視点
「あーっと…こっちの小さい子は誤飲が多いから気をつけて。多分そっちの子はボールとか投げ出すから」
「は、はい」
給料が高くて思わず受けちゃったけど…双子か。
「ごめんね。普段は使用人もいるんだけど…使用人棟で風邪が大流行しちゃってどこも人手不足なんだ。そこのノートに詳しいこと書いてあるから…お昼ご飯は料理人達いるからそっちにも手伝ってもらって」
…なんか使用人とか料理人とか聞きなれない言葉が出てきたけど気のせいだよね?
聞き間違いだよね?
「旦那様、もう…」
「ごめん。会議だけ出てくるから…2時間くらいで戻るようにするから今日1日お願いね」
「はい」
旦那様が言ったあと、僕は小さい子…柚琉くんの隣に座った。
この子ずっと寝転がってるけど…ころころするの好きなのかな。
「にーしゃだぁれ?」
「寧桜って言います。夏羽くん…かな?よろしくね」
「なちゅってよんでー」
「夏くんでいいのかな?」
「ん!!こっちゆじゅ!!なちゅのおとーとなにょ」
「ぅ…」
「ゆじゅねんね?なちゅとあしょぼ?」
「…」
のそのそと起き上がった…けどなんかふらついてない?
慌てて後ろと横にクッションを設置した。
上手く座れないのかな…もう2歳って聞いてたんだけど…成長が遅いのか。
「いきゅよー!!」
「え、ちょ!!」
結構なスピードでゴムボールが飛んできた。
2歳児の投げる玉じゃない!!
「あぅ!!」
案の定柚琉くんはキャッチできずに後ろに倒れた。
「うぅ…」
「泣かないね、いいこいいこ」
「なちゅ…ひろい」
「ごめんにぇ?」
「…ゆじゅ、おえかき」
「お絵描きしたいの?」
確かおもちゃはここにって…多いな。
スケッチブックとクレヨンを出してあげると2人はすぐ床に寝転んで描き始めた。
今のうちにノート読んじゃお。
夏羽(兄)
なんでも食べる。持病、アレルギーなし。かなり力が強いので柚とじゃれあっている時は注意を。
柚琉(弟)
小さく力が弱い。アレルギー系は料理人の方が覚えているから大丈夫。持病としては心臓病と喘息が1番重い。他にも軽いものが色々あるけど息が切れるまで走らせたりしなければ大丈夫。お昼寝の時はぬいぐるみを抱かせること。
「え…」
下の子…心臓病抱えてるの?
だからあれだけ給料高いのか…!!
「ゆじゅ、ねんねかおえかきどっちかにしよ?」
「うにゅ…すぴぃ…」
クレヨンを握ったまま柚琉くんが力つきていた。
もう眠たい時間かな。
「夏くんは眠たくないの?」
「じぇんじぇん!!」
…あぁ元気いっぱいだな。
とりあえず柚琉くんをスケッチブックから離してお昼寝用布団のひかれた所に寝かせ、ペンギンのぬいぐるみを抱かせてクレヨンを回収した。
「なちゅもねんねしゅりゅ!!」
「寝る気になったの?」
「ゆじゅといっしょがいーにょ…」
夏くんは柚琉くんの隣に潜り込むと柚琉くんに抱きついて目を閉じた。
「…こうして見ると大きさは違うけどかなり似てるな…」
アホ毛だけ向き違うんだ…。
「…あれおやつの時間なのに2人とも寝たのか」
「うぉ!?」
「あー…お前がベビーシッターの?」
「は、はい…真駒寧桜です…」
びっくりした…というか奥のキッチンの急に現れなかった?
向こう側何!?
「安藤だ。良かったら試作品食べるか?」
「いいんですか?」
「あぁ。柚琉様には多分きついけど…大人になら気に入られるだろ」
お皿に乗せられたチョコレート。
1つだけいただくと口いっぱいにラムレーズンの香りが広がった。
「うわっ…これは子供には食べさせられませんね」
「大人用で売り出すつもりだからな。シッターいるって聞いてたしたまには素人の意見も聞いてみたかったんだがどうだ?」
「…美味しいですけど…」
「けど?」
「ちょっと…お酒が強い気が」
「そうか。…やっぱりあいつに任せた方がいいか。悪い。急に頼んで、これも貰ってくれ」
安藤さんは僕の手に包み紙に包まれたチョコレートを置いていった。
チョコ好きなのかな…。
「…てかこれ甘」
ミルク…チョコよりももっと甘い気がするんだけど。
もしかして柚琉くん用?
いやまだ2歳だし…もしかして僕…めっちゃ歳間違えられてたりする?
たまにあるけど!!
中学生ぐらいに間違えられるけど!!
これでも大学生だから!!
保育士目指してる童顔の大学生だから!!
「…起きたらおやつに呼んだ方がいいのかな」
おやつの時間なのにって言ってたし…。
まぁその後夏のが先に起きておやつを食べ始めていたところ柚が起きて夏がいないと泣き出すんですけどね。いつもの通りです。
ちょっと書きたかっただけですw
シッター視点
「あーっと…こっちの小さい子は誤飲が多いから気をつけて。多分そっちの子はボールとか投げ出すから」
「は、はい」
給料が高くて思わず受けちゃったけど…双子か。
「ごめんね。普段は使用人もいるんだけど…使用人棟で風邪が大流行しちゃってどこも人手不足なんだ。そこのノートに詳しいこと書いてあるから…お昼ご飯は料理人達いるからそっちにも手伝ってもらって」
…なんか使用人とか料理人とか聞きなれない言葉が出てきたけど気のせいだよね?
聞き間違いだよね?
「旦那様、もう…」
「ごめん。会議だけ出てくるから…2時間くらいで戻るようにするから今日1日お願いね」
「はい」
旦那様が言ったあと、僕は小さい子…柚琉くんの隣に座った。
この子ずっと寝転がってるけど…ころころするの好きなのかな。
「にーしゃだぁれ?」
「寧桜って言います。夏羽くん…かな?よろしくね」
「なちゅってよんでー」
「夏くんでいいのかな?」
「ん!!こっちゆじゅ!!なちゅのおとーとなにょ」
「ぅ…」
「ゆじゅねんね?なちゅとあしょぼ?」
「…」
のそのそと起き上がった…けどなんかふらついてない?
慌てて後ろと横にクッションを設置した。
上手く座れないのかな…もう2歳って聞いてたんだけど…成長が遅いのか。
「いきゅよー!!」
「え、ちょ!!」
結構なスピードでゴムボールが飛んできた。
2歳児の投げる玉じゃない!!
「あぅ!!」
案の定柚琉くんはキャッチできずに後ろに倒れた。
「うぅ…」
「泣かないね、いいこいいこ」
「なちゅ…ひろい」
「ごめんにぇ?」
「…ゆじゅ、おえかき」
「お絵描きしたいの?」
確かおもちゃはここにって…多いな。
スケッチブックとクレヨンを出してあげると2人はすぐ床に寝転んで描き始めた。
今のうちにノート読んじゃお。
夏羽(兄)
なんでも食べる。持病、アレルギーなし。かなり力が強いので柚とじゃれあっている時は注意を。
柚琉(弟)
小さく力が弱い。アレルギー系は料理人の方が覚えているから大丈夫。持病としては心臓病と喘息が1番重い。他にも軽いものが色々あるけど息が切れるまで走らせたりしなければ大丈夫。お昼寝の時はぬいぐるみを抱かせること。
「え…」
下の子…心臓病抱えてるの?
だからあれだけ給料高いのか…!!
「ゆじゅ、ねんねかおえかきどっちかにしよ?」
「うにゅ…すぴぃ…」
クレヨンを握ったまま柚琉くんが力つきていた。
もう眠たい時間かな。
「夏くんは眠たくないの?」
「じぇんじぇん!!」
…あぁ元気いっぱいだな。
とりあえず柚琉くんをスケッチブックから離してお昼寝用布団のひかれた所に寝かせ、ペンギンのぬいぐるみを抱かせてクレヨンを回収した。
「なちゅもねんねしゅりゅ!!」
「寝る気になったの?」
「ゆじゅといっしょがいーにょ…」
夏くんは柚琉くんの隣に潜り込むと柚琉くんに抱きついて目を閉じた。
「…こうして見ると大きさは違うけどかなり似てるな…」
アホ毛だけ向き違うんだ…。
「…あれおやつの時間なのに2人とも寝たのか」
「うぉ!?」
「あー…お前がベビーシッターの?」
「は、はい…真駒寧桜です…」
びっくりした…というか奥のキッチンの急に現れなかった?
向こう側何!?
「安藤だ。良かったら試作品食べるか?」
「いいんですか?」
「あぁ。柚琉様には多分きついけど…大人になら気に入られるだろ」
お皿に乗せられたチョコレート。
1つだけいただくと口いっぱいにラムレーズンの香りが広がった。
「うわっ…これは子供には食べさせられませんね」
「大人用で売り出すつもりだからな。シッターいるって聞いてたしたまには素人の意見も聞いてみたかったんだがどうだ?」
「…美味しいですけど…」
「けど?」
「ちょっと…お酒が強い気が」
「そうか。…やっぱりあいつに任せた方がいいか。悪い。急に頼んで、これも貰ってくれ」
安藤さんは僕の手に包み紙に包まれたチョコレートを置いていった。
チョコ好きなのかな…。
「…てかこれ甘」
ミルク…チョコよりももっと甘い気がするんだけど。
もしかして柚琉くん用?
いやまだ2歳だし…もしかして僕…めっちゃ歳間違えられてたりする?
たまにあるけど!!
中学生ぐらいに間違えられるけど!!
これでも大学生だから!!
保育士目指してる童顔の大学生だから!!
「…起きたらおやつに呼んだ方がいいのかな」
おやつの時間なのにって言ってたし…。
まぁその後夏のが先に起きておやつを食べ始めていたところ柚が起きて夏がいないと泣き出すんですけどね。いつもの通りです。
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