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番外編

柚と○○

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柚とリオ
詳しくは「竜の花嫁~最弱回復術師から世界最強の花嫁への道~」をご覧下さい

「…ふぇ?」
「え?」
僕の目の前にいるのはメイドさんに着替えを手伝ってもらっている男の子。
確か…前に僕がゲームにログインして状態異常にかかっちゃって目覚めなくなっちゃった時に治癒してくれた子…?
「何者ですか!!」
「ぴゃっ」
首元にナイフを突きつけられた。
「ふぃ、フィオナ…待って…その子は…大丈夫だから…」
「…番様が言うのでしたら」
ナイフを下げられるとその子はすぐに僕の手を握った。
「もう…大丈夫…?」
「う、うん。平気だよ?」
「よかった…」
いつの間にかお茶の用意がされたテーブルに2人でついた。
あれ?
ここゲームだよね?
なんかすごく…本物みたい。
「僕…は、リオ…君は…?」
「僕、柚琉っていうの。柚って呼んで?」
「ユズ…くん。悪い妖精…はサトが…追い払って…くれたから、ね」
「よーせー?」
そんなのいたっけ?
…リオくん話すの苦手なのかな~時々言葉詰まっちゃってる。
「…番様。竜王様に連絡をしても?」
「…だめ。サト…絶対…だめって…言う」
「ですが…」
ぼ、僕邪魔だった?
「あ、あの!!ここどこですか…?」
場所さえ分かれば直人兄さんが迎えに来てくれるもん。
僕のメッセージだけは特別仕様になっててゲームから兄さんや父さんの携帯にメールを送ることができるんだって。
…よく迷子になるからって酷いよね。
「りゅーじにあ、だよ」
「りゅーじにあ?」
どこ…だ。
僕マップは全然覚えてないから…どうしよう。
とりあえず聞いたとおりに連絡すればいいよね。
すると直人兄さんからすぐに返信が来た。
『どうして1人でログインしちゃったの!!今すぐ迎えに行くから大人しく待ってて!!』
…うぅ…これ怒られる…。
「どう…したの?」
「兄さんに怒られちゃう…うぅ…ゲーム禁止になっちゃうかも…」
「げー…む?…よく…分からない…けど…匿って…あげよう…か?」
「いいの!?」
リオくんは僕をクローゼットに隠し、メイドさんに何か頼んでいた。
「えぇ…わかりました…その代わり!!今度、番様のお召し物を新調させてくださいね!!」
「え…あ…はい」
お召し物って…お洋服のことだっけ。
パタン、とドアが閉められた。
ここ暗い!!
怖い!!
「ふぇ…ふぇぇん」
怖いよぉ…誰かぁ…。
しゅん、といきなり景色が変わった。
「ふぇ…?」
「よかった…ちゃんと起動した…」
「直人…兄…さん?」
「柚!!もうあんなことがあるといけないからって1人でログインしないように兄さん言ったよね!?言うこと聞けない子は本体取りあげるからね!!」
「ごめんなしゃぁぁい!!」
どうやら兄さんの元へ転移させられたらしい。
怒られた…ぐすん。
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