上 下
767 / 839
選択編

ねこずきんくん

しおりを挟む
「ほら、パンと赤ワイン。ちゃんとおばあちゃんの所まで届けるのよ?」
「はぁい!!いってきまぁす」
えっとおばあちゃんのところまで行けばいいんだよね?
…あれ?
どっち?
「まっすぐよー!!」
「あ、母さんありがとっ!!」
まっすぐまっすぐ…。




「そこの赤ず…白!?しかもなんか付いてる!?」
「ふにゅ?これねーお隣の人が作ってくれたのー!!僕のお気に入りっ!!ねこさんなの!!」
「…ねこずきん…」
「あいっ!!」
「おばあさんの所に行くならそこの花畑で花を摘んでいくといいよ」
「お花?」
おばあちゃんお花好きかな?
「あ…あなたはだぁれ?僕知らない人とおしゃべりしちゃダメって言われてるの」
「(名前知ったら知らない人じゃなくなるの?)直人だよ。…なんか食べる気失せてきちゃった」
「お腹すいてるのー?えっとね、僕果物見つけられるよー」
おにーさんに肩車をしてもらい木の実を取った。
「どーぞ」
「…ありがと。でも僕これ食べれないんだ」
「他のものがいいの?」
「…お肉しか食べられないからね」
お肉!!
「僕もお肉好き!!でもそれよりお魚さんのが好き!!」
「そっかぁ。ところで…」
ふにゅ?
「おばあさんのところ行かなくていいの?」
「あー!!…道忘れちゃった…ぐすん…どこぉ…」
「…連れて行ってあげるよ」
「ほんと!?ありがと!!」
おにーさんは僕を背中に背負って歩き出した。
らくちんっ!!



コンコンコン。
「おばあちゃーん!!」
「叫ぶより普通に入らない?」
「許可貰わないと入っちゃダメって母さんが言ってた!!」
「…いい子だなぁ…いい子なんだけど話進まないから入ろうか」
「?はぁい」
ガチャ、とドアを開けた。
「おばあちゃんどこだろ?」
「こっちだよ…」
「おばあちゃん!!」
あ、そういえば僕おばあちゃんに会ったことない。
「おばあちゃん、お耳大きいんだね」
「お前の声をよく聞くためだよ」
「じゃあ僕絵本読んであげる!!母さんがね、いつも僕が寝る前に絵本読んでくれるの」
「え、あ…」
「はいはい。ちょーっと目をつぶっててね」
「はぁい」
目を閉じて両手で顔を覆った。




「もういーい?」
「いいよ」
「ふわ…おしゃけのにおい…」
「あぁごめんね。ワイン瓶割れちゃった」
ふわふわするよぉ…。
「おばあちゃんいなぃ…」
「あれはおばあちゃんじゃなくて狼さんだったから追い払っておいたよ」
「…おにーさんもおーかみさん」
「そうだね。でも僕は食べるつもりないから」
「ふにゅ…」
「もしかしてお酒の匂いで眠くなっちゃった?」
こくり、と頷いた。
「じゃあお洋服脱いでねんねしようか」
「はぁい」
ずきんを取って、ケープを脱いで…。
「おやすみなさぁい…」
「ん、おやすみ」





















原作大崩壊になりました。しかも出てないキャラ大量にいるし。
「なぁ…俺の出番なくなったんだけど」
あ、猟師役の翔。
「夏の場合村人なんだけど!?序盤にも出てないよね!?」
カット致しました。
「「…出番無し組か」」
そういうこと!!
しおりを挟む
感想 530

あなたにおすすめの小説

副会長様は平凡を望む

BL
全ての元凶は毬藻頭の彼の転入でした。 ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー 『生徒会長を以前の姿に更生させてほしい』 …は? 「え、無理です」 丁重にお断りしたところ、理事長に泣きつかれました。

風紀“副”委員長はギリギリモブです

柚実
BL
名家の子息ばかりが集まる全寮制の男子校、鳳凰学園。 俺、佐倉伊織はその学園で風紀“副”委員長をしている。 そう、“副”だ。あくまでも“副”。 だから、ここが王道学園だろうがなんだろうが俺はモブでしかない────はずなのに! BL王道学園に入ってしまった男子高校生がモブであろうとしているのに、主要キャラ達から逃げられない話。

チャラ男会計目指しました

岬ゆづ
BL
編入試験の時に出会った、あの人のタイプの人になれるように………… ――――――それを目指して1年3ヶ月 英華学園に高等部から編入した齋木 葵《サイキ アオイ 》は念願のチャラ男会計になれた 意中の相手に好きになってもらうためにチャラ男会計を目指した素は真面目で素直な主人公が王道学園でがんばる話です。 ※この小説はBL小説です。 苦手な方は見ないようにお願いします。 ※コメントでの誹謗中傷はお控えください。 初執筆初投稿のため、至らない点が多いと思いますが、よろしくお願いします。 他サイトにも掲載しています。

モブらしいので目立たないよう逃げ続けます

餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。 まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。 モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。 「アルウィン、君が好きだ」 「え、お断りします」 「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」 目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。 ざまぁ要素あるかも………しれませんね

実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜?? ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。 みんなから嫌われるはずの悪役。  そ・れ・な・の・に… どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?! もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣) そんなオレの物語が今始まる___。 ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️ 第12回BL小説大賞に参加中! よろしくお願いします🙇‍♀️

お迎えから世界は変わった

不知火
BL
「お迎えに上がりました」 その一言から180度変わった僕の世界。 こんなに幸せでいいのだろうか ※誤字脱字等あると思いますがその時は指摘をお願い致します🙇‍♂️ タグでこれぴったりだよ!ってのがあったら教えて頂きたいです!

【完結】我が国はもうダメかもしれない。

みやこ嬢
BL
【2024年11月26日 完結、既婚子持ち国王総受BL】 ロトム王国の若き国王ジークヴァルトは死後女神アスティレイアから託宣を受ける。このままでは国が滅んでしまう、と。生き返るためには滅亡の原因を把握せねばならない。 幼馴染みの宰相、人見知り王宮医師、胡散臭い大司教、つらい過去持ち諜報部員、チャラい王宮警備隊員、幽閉中の従兄弟、死んだはずの隣国の王子などなど、その他多数の家臣から異様に慕われている事実に幽霊になってから気付いたジークヴァルトは滅亡回避ルートを求めて奔走する。 既婚子持ち国王総受けBLです。

人生イージーモードになるはずだった俺!!

抹茶ごはん
BL
平凡な容姿にろくでもない人生を歩み事故死した俺。 前世の記憶を持ったまま転生し、なんと金持ちイケメンのお坊ちゃまになった!! これはもう人生イージーモード一直線、前世のような思いはするまいと日々邁進するのだが…。 何故か男にばかりモテまくり、厄介な事件には巻き込まれ!? 本作は現実のあらゆる人物、団体、思想及び事件等に関係ございません。あくまでファンタジーとしてお楽しみください。

処理中です...