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選択編
直人ルート 6
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『ふぇ…えぐっ…すてないれぇ…』
どうしてこうなった。
「うん。柚、捨てないから何があったのか話してくれない?」
『にいさ…えぐっ…うわぁぁん!!』
…説明もできない。
僕は書類を机に置いて窓の方を向いた。
「…母さんどういうこと」
『柚と一緒にドラマ見てたんだけどね?その中に新婚ホヤホヤ夫婦が即離婚するってのがあってそれに引っ張られちゃったみたいなの。さっきからずーっとこの調子よ』
「…預かってもらうの間違ったかな」
『私もドラマなんて見せない方が良かったわね。とりあえず柚の好きな映画でも見せて様子を見るわ』
「うん。僕もなるべく早く帰るようにするからよろしくね」
電話を切り、スマホを机に置く。
…マタニティブルーか。
こんな早くに来るとは思わなかったけど…。
「お疲れですか?」
「ん…それもあるけど柚のことかな」
「藤沢唯一の直縁のΩですよね?」
「やっぱりその呼び方で定着しちゃってるんだ。…他の分家ではまだΩは生まれてないことになってるみたいだしね」
最近孤児院の子供が増えたって言ってたしまたΩ捨てたな?
…早くΩ用の対策考えないとまずいな。
「そんなに仕事ばかりしていては奥様に嫌われてしまいますよ」
「それは困るな。じゃあ今日はこの辺にして帰るよ」
「ではまた明日。後ほど重要な書類はお届けに参ります」
「頼んだよ」
僕は上着を羽織って部屋を出た。
柚…さらに泣いてないかな。
「ん?おかえりー」
「え…?え…ちょっと待って…さっきまで泣いてたよね?」
「それがね。柚ったら映画を見始めた途端に泣き止んだの。まぁ柚らしいと言えば柚らしいわね」
「もうお仕事終わり?」
「今日のところは会社の分はおわり」
「…無理しちゃダメだよ?」
「分かってるよ」
少しかがみ、柚の額にキスをする。
「預かってくれてありがとう。母さん」
「いいえ。いくらセキュリティ一万全とはいえ柚1人残すのは怖いものね」
「ちょっとっ!!それどういう意味!?」
「そのまんまの意味だよ。さ、帰ろうか」
柚を抱き上げると口を尖らせた。
「みんなして僕をからかって…」
「ふふ。柚は素直だからね」
「むぅ…」
車の後部座席に乗り込み、車を走らせるように言う。
…僕が運転するのは月に1、2回あればいい方だからね。
ほとんどは柚が一緒だから樹が送迎してくれるし。
会社に行くまでは運転手付きの車があるし。
これでも社長だからね。
さすがにそこは手抜きする訳にはいかないから。
どうしてこうなった。
「うん。柚、捨てないから何があったのか話してくれない?」
『にいさ…えぐっ…うわぁぁん!!』
…説明もできない。
僕は書類を机に置いて窓の方を向いた。
「…母さんどういうこと」
『柚と一緒にドラマ見てたんだけどね?その中に新婚ホヤホヤ夫婦が即離婚するってのがあってそれに引っ張られちゃったみたいなの。さっきからずーっとこの調子よ』
「…預かってもらうの間違ったかな」
『私もドラマなんて見せない方が良かったわね。とりあえず柚の好きな映画でも見せて様子を見るわ』
「うん。僕もなるべく早く帰るようにするからよろしくね」
電話を切り、スマホを机に置く。
…マタニティブルーか。
こんな早くに来るとは思わなかったけど…。
「お疲れですか?」
「ん…それもあるけど柚のことかな」
「藤沢唯一の直縁のΩですよね?」
「やっぱりその呼び方で定着しちゃってるんだ。…他の分家ではまだΩは生まれてないことになってるみたいだしね」
最近孤児院の子供が増えたって言ってたしまたΩ捨てたな?
…早くΩ用の対策考えないとまずいな。
「そんなに仕事ばかりしていては奥様に嫌われてしまいますよ」
「それは困るな。じゃあ今日はこの辺にして帰るよ」
「ではまた明日。後ほど重要な書類はお届けに参ります」
「頼んだよ」
僕は上着を羽織って部屋を出た。
柚…さらに泣いてないかな。
「ん?おかえりー」
「え…?え…ちょっと待って…さっきまで泣いてたよね?」
「それがね。柚ったら映画を見始めた途端に泣き止んだの。まぁ柚らしいと言えば柚らしいわね」
「もうお仕事終わり?」
「今日のところは会社の分はおわり」
「…無理しちゃダメだよ?」
「分かってるよ」
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「預かってくれてありがとう。母さん」
「いいえ。いくらセキュリティ一万全とはいえ柚1人残すのは怖いものね」
「ちょっとっ!!それどういう意味!?」
「そのまんまの意味だよ。さ、帰ろうか」
柚を抱き上げると口を尖らせた。
「みんなして僕をからかって…」
「ふふ。柚は素直だからね」
「むぅ…」
車の後部座席に乗り込み、車を走らせるように言う。
…僕が運転するのは月に1、2回あればいい方だからね。
ほとんどは柚が一緒だから樹が送迎してくれるし。
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これでも社長だからね。
さすがにそこは手抜きする訳にはいかないから。
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