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高校生編

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「………完全な障害だろうね」
「検査も何もしてないのに?」
「いや…稀にいるから。精通ってのは第2成熟期の特徴でもあるんだけど稀に体は成熟してるのに発情した匂いに気づかない子。柚琉くんもそれに当てはまっちゃったんだね。これから大変だよ」
…何が?
「柊二。確か柚琉くんには運命の番見つかってるんだよね?」
「…雫達は認めないって騒いでるけどね」
「多分その人に発情することは今後一生有り得ないだろうね。発情期以外で発情出来ないから」
「どういうこと?」
先生は僕の鼻に触れた。
うにゃー。
ぷにぷにしないでぇ。
「柚琉くんの鼻の中にあるはずのフェロモンを感じ取る器官がおかしくなってるの。完全に壊れてるか、存在してないか」
「それって…」
「自分に発情してることにも気づかないってことだよ。レイプ被害者になる可能性はかなり高くなる。まぁ気づかないんだから警戒のしようがないよね」
「治す方法は?」
「ない。可能性としては発情した匂いを少しでも感じ取れるなら治せるかもしれない」
…あ、やっと離してくれた。
むぅ…僕のお鼻潰れてない?
ぷにぷにされてた…。
「柚。父さんの匂いわかる?」
「うんっ!!いい匂いする」
「じゃあこっちは?」
…にゅ?
父さんは僕の鼻の前に指を差し出してきたけどいつも通りの父さんの匂いしかしない。
「何か変わったの?」
「「…はぁ」」
ふぇ!?
2人にため息をつかれた。
「…ダメだね。僕でも気が狂いそうなほど濃い匂いなのに…」
「…これからは柚を絶対に1人にしないようにするよ。周りに置くのは腕のたつものだけにする」
「裏切られないようにね」
「分かってる」
ふぇ?
え?
終わったの?
お話終わった?
僕はお鼻ぷにぷにされただけだよ?
検査しない?
注射も?
やったぁ!!
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