普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

幼児編

122

｢はにゃぁぁ…｣
こことここが一緒で…待って？
この角度ってどうやって説明すればいいの？
｢もうギブアップなの？｣
｢まだやる!!まだこたえはめっ!!｣
僕は慌てて鉛筆を手に持った｡
…兄さん…図形まで書いてくれたのに｡
わかんないよぉ｡
こういうのって思いつくとそこからは早いって言うのに僕は思いつくところから出来ません｡
どうすればいいの？
｢じゃあヒントね｡こことここは平行だよ｣
…ん？
兄さんは図形に1つ書き加えた｡
…問題文に書いてあるのに僕…見落としてたんだ｡
これがなくちゃ出来ないもんね｡
錯覚なんて平行線がないとできないもんね｡
僕のばかっ!!
｢できたっ!!｣
｢お疲れ様｣
兄さんのノートを見てみるともう丸つけまで終わっていた｡
全問正解…そしていつ解き終わったの？
僕がいるからノート置く位置が奥の方になっちゃってやりにくいはずなのに｡
｢えっと…？…あってるね｡柚はちゃんと分かるのにこういう見落としがあるから点落としちゃうんだよ？｣
｢わかってるもん…｣
でも1回読むと先入観ってモノがね？
くっついてくるんだよ？
｢…もうおやつの時間か｡柚､おやつ食べ行こうか｣
｢うん!!｣
今日のおやつはなんだろな～♪
プリンだったら嬉しいな～♪