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幼児編
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ひとしきり吐くと、大分良くなった。
「…のどがやける…くちのなかがすっぱい…おみず」
「こちらに」
僕はコップを手に取りこくんと少し水を飲んだ。
「…いつきくん…なんでそうきゅうにあらわれるの…」
「…驚かれました?」
「うん…こわい」
「ではこの方法はもう辞めます」
樹くんは洗面器(吐瀉物入り)を持つと音もなく歩き、部屋を出た。
…足音しなかった。
絨毯あるけど…そんなに足音ってしないもの?
「…ゆず、だいじょーぶ?」
「なつ。…うん。なんとか」
「…きもちわるいのない?まだはく?」
「いまはいい。なつ…ごめんね。あそぶのとちゅう…」
「いいの。ゆず1ばん」
夏はいつも遊びたいと言うのに今日、この時だけはそんなことも言わず僕に引っ付いた。
「柚、吐いたって本当なの?」
「…かあさん。うん…」
「…いつもの風邪じゃなさそうね。食欲は…」
「ない」
「…でしょうね。お水と…ゼリーにしましょう。今日のおやつのりんごゼリーがあるから」
「なつのもゆずにあげるっ!!」
「ありがと…でもゼリーもいらない…なにもたべたくないの」
「…体力落ちちゃうわね」
でも…仕方ないし。
僕弱い子だし。
病弱って言うのかな?
…小学校行けるか不安になってきた。
行っても休みがちになっちゃうよね。
留年…するかな。
しないよね?
したくないもん。
あ…でも受験あるんだった…。
「今日は樹くんにそばに控えててもらうから何かあったらすぐに言いなさい。…あとで病院も行きましょうね」
「しはんやくでいいよ。はきけどめと…ねつさましちょうだい」
「ダメよ。ちゃんと診断してもらうの」
だって…高いし。
治療費かかっちゃうもん。
薬局で売ってる薬でいいよ。
「父さんが帰ってきたら行きましょうね」
…毎度思うけど…なんで父さんがいる時なの?
車は運転手さんがいるし母さんだけでも行けるよね?
「…のどがやける…くちのなかがすっぱい…おみず」
「こちらに」
僕はコップを手に取りこくんと少し水を飲んだ。
「…いつきくん…なんでそうきゅうにあらわれるの…」
「…驚かれました?」
「うん…こわい」
「ではこの方法はもう辞めます」
樹くんは洗面器(吐瀉物入り)を持つと音もなく歩き、部屋を出た。
…足音しなかった。
絨毯あるけど…そんなに足音ってしないもの?
「…ゆず、だいじょーぶ?」
「なつ。…うん。なんとか」
「…きもちわるいのない?まだはく?」
「いまはいい。なつ…ごめんね。あそぶのとちゅう…」
「いいの。ゆず1ばん」
夏はいつも遊びたいと言うのに今日、この時だけはそんなことも言わず僕に引っ付いた。
「柚、吐いたって本当なの?」
「…かあさん。うん…」
「…いつもの風邪じゃなさそうね。食欲は…」
「ない」
「…でしょうね。お水と…ゼリーにしましょう。今日のおやつのりんごゼリーがあるから」
「なつのもゆずにあげるっ!!」
「ありがと…でもゼリーもいらない…なにもたべたくないの」
「…体力落ちちゃうわね」
でも…仕方ないし。
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病弱って言うのかな?
…小学校行けるか不安になってきた。
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留年…するかな。
しないよね?
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「今日は樹くんにそばに控えててもらうから何かあったらすぐに言いなさい。…あとで病院も行きましょうね」
「しはんやくでいいよ。はきけどめと…ねつさましちょうだい」
「ダメよ。ちゃんと診断してもらうの」
だって…高いし。
治療費かかっちゃうもん。
薬局で売ってる薬でいいよ。
「父さんが帰ってきたら行きましょうね」
…毎度思うけど…なんで父さんがいる時なの?
車は運転手さんがいるし母さんだけでも行けるよね?
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