普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

幼児編

23

今日は待ちに待った兄さん達の体育祭の日です!!
｢｢ふふ～ん♪｣｣
｢柚と夏､ご機嫌だね｣
｢うん!!｣
｢だってにいさんのかっこいいすがたみれるもん｣
｢2人が参加出来る競技もあるからやりたかったら言うのよ？｣
｢わかった!!｣
｢…いいの？｣
だって僕体弱いんでしょ？
やったらみんな心配しない？
｢いいんだよ｡在校生と一緒じゃないと小学生未満は参加出来ないから｣
｢じゃあやる!!｣
｢2人とも参加ね｣
どんなのかな～｡


｢ふにゅぅ…｣
僕は見始めて数十分でバテた｡
何もしてないのに｡
使用人の人達が立てておいてくれたテントの中で頑張れーって応援してただけなのに｡
｢…大丈夫？スポーツドリンク飲める？｣
｢…ぁい｣
僕は母さんの膝から起き上がり､夏の助けを借りて少しだけ口にした｡
｢やっぱり柚を連れてくるのは無茶だったかしら｣
｢かもね｡…競技までもつかな｣
｢少し寝てていいわよ？｣
｢やだ…!!にいさんみる…もん!!｣
僕は無理矢理起き上がった｡
フラフラするけど大丈夫だもん｡
スポーツドリンクあるし冷○ピタ貼ってくれたし保冷剤持ってるし｡
｢…ゆず､もたれていいよ？｣
夏は僕の横へピタッとはりついた｡
｢…なつ､ありがと｣
｢無理はダメよ？｣
｢辛かったらすぐに言うんだぞ？｣
｢うん…｣

｢…あれ｡柚､どうしたの？｣
｢バテたのか？｣
｢…あ…れ？｣
目を覚ますと…兄さん達が戻ってきていた｡
あれ？
僕寝てた？
兄さん達の徒競走までは見てたのに…｡
えっと…翔兄さんが1番でゴールして…なんだっけ？
｢柚､大丈夫？｣
｢…うん｣
｢さ､お昼にしましょう｣
｢翔と直人は午後の競技ができる程度に食べるんだよ｣
｢分かってるよ｣
｢午後はそんな走んないから大丈夫だぞ｣
｢なつおなかすいたー!!｣
｢…ぼくはおなかすいて｣
くぅぅ｡
｢…た｣
｢ふふ｡柚もいっぱい食べましょうね｣
といっても母さんそれ作ってないよね？
作ったの使用人の人だよね？