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さーてぃーふぉー ぷちぷちちぎるのなんか楽しい…。

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「おまたせー」
「んじゃ行くか」

 今日のクエストも採集!でもいつもの薬草とはちょっと違うんだなー。といっても僕も詳細は知らないんだけどね。

「ついたぞ」
「ほぇ?」
「頑張りましょうか…なるべく早く」
「だねー…」

 みんないつもより元気がない?

 その理由はものの数秒で明らかになった。










































「びやぁぁぁぁぁ!」
「やっぱりハルキも駄目よね…これだけは無理なのよね」
「しょくしゅぅぅぅぅぅ!」

 頑張って押し車から逃げ出そうとするがいかんせん壁が高くて逃げられん!誰かへるぷ!

「じゃあ僕たち男子でやろうねー」
「いやハルキも男…まぁいいや」

 ゼムとウルトは勇敢にも触手に立ち向かっていった。

「ハルキ、私たちはこっちをやりましょう」
「んー」
「今出すわね」

 女の子であるはずのユラに軽々抱えられてしまった。僕そんなに軽い?

「このあたりには美味しいベリーが生えているのよね」
「それ取るのー?」
「そうよ。お母さんたちが休憩時間に美味しいジャムにしてくれるの」

 なぬ?甘いもの好きとしてそれは絶対にゲットしたい!確かジャムって大量にないといけないんだよね?

「これよ。この茎を持って手首を返せば簡単に取れるからこのかごいっぱいに取っていきましょう」
「はーい」

 見た目はいちごを黄色くした感じ。黄色って言ってもね?蛍光色だよ?だから実がみつけやすい(本当は実じゃないらしいけど)。味は同じなのかな。

「これなんていうの?」
「ベリーよ」

 はい、出ました。名前と見た目が一致しない奴。ブラックベリーと同じくくりか!

「甘酸っぱくて美味しいのよね。明日の朝ごはんのパンと一緒に食べたりクラッカーと一緒に食べるの」
「じゅるり」
「そのまま食べても美味しいけどお母さんのジャムのほうがなぜか食べたくなってしまうの」

 あーもうだめだ。口の中が唾液でいっぱい。

「ハルキ…垂れてるわよ」
「え、やば」

 慌ててポケットを探しているとユラがすっとハンカチを出して拭ってくれた。

「こうしていると小さな子のようなのに」
「15ですけどー?」
「もう、冗談はよしてちょうだい」

 冗談じゃないのに…。

 それから僕たちは会話をしながらぷちぷちベリーをちぎっていった。なんかこれ癖になる。

「ユラ、ハルキ。終わったぞ」
「触手の粘液10本分終わりーそっちはー?」
「こっちも大分集まったわ」
「もうおわり?」
「取りすぎると次が育たないからな」
「ちょっと残しておくんだよー」

 その概念はこっちでもあるのね。山とかで山菜取りしてる人は来年のために少し残しておくっていうし。はっ、もしやベリーのジャムは1年に1回限定!?

「1年に1回しか食べられなかったりする?」
「ん?違うぞ」
「触手の依頼がないとここまではこないからー」
「なかなか入ってこないから…月に1回くらいかしらね」

 月1の楽しみができた。
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