普通の学生だった〜番外編｡「吸血鬼」

ぐずぐず 2

柊二視点

｢ただい…何事！？｣
｢びぇぇぇん!!｣
｢よしよしもう大丈夫よ｣
家に帰ったら泣き止んでたはずの柚がさっきより酷い泣き方をしていた｡
｢さっきまで庭で遊んでたんだけどな｣
｢柚の花壇に蜂がいて｣
｢…柚…蜂見たこと無かったからちょうちょと同じ感じで触ろうとして刺されちゃったの｣
｢針は抜いたし一応解毒もして母さんが治癒したんだけど…｣
…花に虫が群がるのは普通のことだもんな…｡
というか柚が今育ててるのってなんだっけ？
なんか…実がなるやつ育ててたよね？
蜂がいないと受粉できないし…｡
殺虫剤撒いたら柚の好きなちょうちょも来てくれなくなるし｡
｢いだぁい!!いたぁいの!!｣
｢もう痛いのないないしたわよ？｣
｢うにゃぁ!!｣
｢…蜂だけ阻害する結界でも作ろうかな｣
柚に貼るようにして｡
…何かしらを阻害するってのは昔からよくやってたし…｡
｢…うやぁ…｣
｢泣き疲れて眠っちゃいそうね｣
｢今から？…あと1時間もすればご飯の時間なのに｣
｢今日は無理そうね｣
｢寝かしつけるの？｣
｢…あなたも一緒に寝る？｣
｢賛成っ!!｣
3人で寝るのは久しぶりかな。
柚が突撃してくるか淫魔としての栄養採らせる時くらいだし｡