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迷子とヒーロー 2
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??視点
「ひっく…」
道路に飛び出そうとしたその子は俺の目の前で地面に座り込んだまま泣いている。
「ほら…立てよ。ここ歩道だから邪魔になるだろ」
「ひっく…ふぇぇん…」
全く話聞いてないな。
俺は一旦横断歩道を渡って向こう側に転がっていたピンクのボールを拾ってその子の元へ戻った。
「ほら、これだろ?お前のボール」
「ふぇ…ぅん…あり、がと」
ボールを受け取るとぎゅっと抱きしめた。
「…お前手怪我したのか。俺の家に来いよ。手当てしてやる」
「あのね…あしいたいの…あんよできない…」
「…背中乗れ。流石に抱っこは無理だからな。ボール離すなよ」
「…ん」
その子を背負ってみたが…なんだこれ軽。
え?
…女の子ってこんなに軽いのか?
「ふぇ…」
「泣くなって…」
「ただいま」
「おかえりなさ…まぁ!!どうしたの?」
「道路に飛び出そうとしてたから止めたら転んで怪我したんだ。手当してやれない?」
「まず傷口を洗ってらっしゃい」
「だって。靴脱げるか?」
「できない…」
俺がやろうとしたがちょっと難しくて母さんに交代した。
「小さい子にこんな靴を履かせるなんて…どこか特別なところへお出かけだったの?」
「おにわであそんでたの…そしたらね、ぼくね、しらないところにいてね、ままとめいどさんいなくなっちゃったぁ…」
「…そう。惟。洗面所に案内してあげて。膝も怪我してるから風呂場で流した方がいいかもしれないわ」
「わかった。いくぞ」
靴下も脱がされたその子は俺に素直についてきた。
「ひっく…」
道路に飛び出そうとしたその子は俺の目の前で地面に座り込んだまま泣いている。
「ほら…立てよ。ここ歩道だから邪魔になるだろ」
「ひっく…ふぇぇん…」
全く話聞いてないな。
俺は一旦横断歩道を渡って向こう側に転がっていたピンクのボールを拾ってその子の元へ戻った。
「ほら、これだろ?お前のボール」
「ふぇ…ぅん…あり、がと」
ボールを受け取るとぎゅっと抱きしめた。
「…お前手怪我したのか。俺の家に来いよ。手当てしてやる」
「あのね…あしいたいの…あんよできない…」
「…背中乗れ。流石に抱っこは無理だからな。ボール離すなよ」
「…ん」
その子を背負ってみたが…なんだこれ軽。
え?
…女の子ってこんなに軽いのか?
「ふぇ…」
「泣くなって…」
「ただいま」
「おかえりなさ…まぁ!!どうしたの?」
「道路に飛び出そうとしてたから止めたら転んで怪我したんだ。手当してやれない?」
「まず傷口を洗ってらっしゃい」
「だって。靴脱げるか?」
「できない…」
俺がやろうとしたがちょっと難しくて母さんに交代した。
「小さい子にこんな靴を履かせるなんて…どこか特別なところへお出かけだったの?」
「おにわであそんでたの…そしたらね、ぼくね、しらないところにいてね、ままとめいどさんいなくなっちゃったぁ…」
「…そう。惟。洗面所に案内してあげて。膝も怪我してるから風呂場で流した方がいいかもしれないわ」
「わかった。いくぞ」
靴下も脱がされたその子は俺に素直についてきた。
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