神様たちのみそ汁 ~女神と死神と白猫が迎え入れます~

社会人二年目。二十四歳の胡桃 アキ(くるみ あき)は不幸体質。
これまでの人生で起きてきた数々の不幸・ストレスは、食べることで発散してきた。
しかし、食べることでは解消できないくらいの不幸が重なってしまう。
失恋、会社の人間関係、さらには父親の死……抱えきれなくなったアキは、ついに自死を考えるようになった。

――そんな中、たまたま紹介してもらった人形町にある古びた食堂に行くことに。
『みそ汁食堂 めいど』

都心の喧騒から離れた下町で出会ったこの食堂は、人の姿をした女神と死神が営んでいた。
そして白猫が一匹。

昼の部は、女神の定食屋。
夜の部は、死神の酒場。

一汁三菜。ご飯とおかずと、そしてみそ汁。
お酒とおつまみ、締めのみそ汁。

二人の神がもてなす究極のみそ汁には、人生を導くヒントが隠されている。
与えられるのは幸福か、はたまた降伏か。
寄り添う優しさが胃に沁みる、不思議な食堂の物語。
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