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第3章 ヒーローの国 私はダークな方で…

71:グランドクエストⅣ-4

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俺の目の前にはニュイことボスがいる…

ボス
「またお前か…うおおお!消えろ!」

 巨大な剣を振り回し俺に切りかかる!
俺はバックステップで間合いを取ろうとするが…

 ズガガガ!

剣風が地面を削りながら俺を襲う!
咄嗟に盾を出して身構えなんとか衝撃を促したが、
やばいアレ直撃したら即死かな!など思っているがダメージが全然こない…

「あれ?」

体を見たがどこも切れている様子がない…

「うん?」

それを見たボスが…

ボス
「ぐぬぬぬ!なんという防御力!」

う~ん なんでだろうか、確実に攻撃はヒットしていた、
防御力もあの攻撃力を無力化するほど無いような……

ボス
「うおおお!」

ボスが怒りに任せて俺に体当たりをしてきた!

「まずい!」

 今度こそまずいとおもって盾を構えるが…

 スカ!

うん?

 「なぜだ!」

ボスが吠える!
攻撃が当たっていないのだ…
いや、正確には当たっているがダメージ判定がない…
まあ…深く考えるのは止めようとりあえずチャンスだ!

 「くらえ!五月雨突き」

 俺は普通の手槍で攻撃を繰り出すが…

 スカスカスカスカスカ!

あれ?
命中率の問題というレベルでは無いミスの連続…

なんで?

ボスの攻撃も俺の攻撃も当たらない…あ!
理由は簡単であった…ボスが俺のサポートシステムであったことが要因で、
 このゲームはPT内でのダメージは基本発生しない、
つまりサポートシステムのボスの攻撃はPTメンバー判定となり効果がない!

「これはこれで参ったな」

つまり今のままではやられる心配も無いが、倒すこともできない…

「参ったな~う~ん」

 俺が悩んでいる間にもボスの空振りが続いてる

アクア
「大丈夫ですか!」

アクアさんの声が聞こえた。



そうだ

「アクアさん 俺に料理を下さい!」

アクア
「え?体力回復ですか?それなら回復に特化した薬を…」

 「アクアさんの料理が良いんです!」

アクア
 「あ?え?そうなんですかお腹空いたのです?こちらを…」

アクアさんから黒い玉が投げられた…

アクア
「おにぎりです!」

おにぎり…その割には暗黒のオーラを放っていますが…

その姿を見て親衛隊が…

姫騎士親衛隊たち
「それを俺にくれ!」
「いくらだ!」
「姫私にも!」

などと叫び声が聞こえるが…
俺は暗黒料理オニギリを手に…

「これなら…おい!」

 俺はボスの正面に立ちチャンスを伺う!

 そして…

ボスが剣を振りかざしたときに大きく口を開けた瞬間を狙い口に放り込む!

ボス
 「うおおおおお!」

ボスがのた打ち回る!

ボスのパラメータが「猛毒」「呪い」のバッドステータスにダメージ判定…

「ふふふふ、攻撃はできないが…食事ならPT間で出来るからな…ただその料理が暗黒だがな」

これで!行けるかとおもったが…

ボス
「許さん!許さんぞ!」

ボスが咆哮を上げるとボスの鎧が脈打ちに不気味な様子に…
 それと同時にNPC表記だったステータスがモンスターに、
そしてサポートシステムの表記も消滅…

「まずいな…」
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