12 / 31
第三章(2)
しおりを挟む
水曜日の夕方。
約束の時間十分前に彰からメッセージが入った。
『今、マンションの前にいる』。
由季は少し駆け足気味の鼓動を意識しながら部屋を出た。彰と会うのは月曜日以来だ。
メッセージのやりとりはしているが、いざ直接会おうとすると緊張を隠せなかった。
学生時代、彰と駅前で待ち合わせをしている時の落ち着かない気持ち。そしていざやってくる彼を見た時のこそばゆさを、大人になってまで経験するなんて。
――良い歳して、こんなウキウキするとか……恥ずかしい。
理性的であれと念じるように思うが、マンション前にとまった、庶民的な住宅街には場違いすぎる、ネイビーブラックの外車の運転席から顔を出した彰の顔を見るなり、とても普通ではいられない。耳が火照り、鼓動がうるさい。
「きょ、今日はタクシーじゃないんだ」
「今日は飲む予定もないしな。乗れよ」
助手席に乗り、シートベルトをつけると、車が走り出す。
――彰の運転、はじめて見るな。
高校時代は当然ながら免許がないから、すごく新鮮だ。
そして彰の運転はすごく優しい。車の性能というのもあるのかもしれないけど、ほとんど震動らしいものを感じないいし、ブレーキをかける時も丁寧だ。
向かったのは銀座。パーキングに車を停める。
初夏の夕暮れ。昼間の暑さの残滓を意識しながら、彰と並んで歩く。
――彰の手、久しぶり。
自然と繋がれた手。学生時代と変わらぬその大きさと温もり。
擦れ違う女性たちが、おそらくオーダーメードだろうスーツを着こなすモデルのような彰を見て、囁きを交わす。そこは高校時代と一緒だ。
「ここで良いか?」
「え、ここ!?」
「別の店が良いならそっちにするけど、どうする?」
「そういうことじゃなくってっ」
「?」
行くとしてもデパートだと思っていたが違った。
彰が立ち止まったのは、誰もが知る有名ブランドの路面店。
店構えからして高級感が漂う。一棟まるごとこのブランドの建物らしく、威圧感を覚える。
――大丈夫? こんなところでドレスなんて買ったら限度額を優に超えるんじゃ……?
「行こう」
「ちょ……待……」
そんな由季の心配をよそに、彰はさっさと店の中へ入っていく。手を繋いだままの由季も入らざるをえなかった。
外とは明らかに時間や空気の流れが違う、ゆったりとした空間。
場違いすぎて、回れ右したい気持ちで一杯だった。
すぐににこやかな笑顔の女性スタッフが近づいてくる。
「イブニングドレスを何着か見せて欲しいんですけど」
「かしこまりました。着用されるのは、お客様でしょうか?」
「ええ」
服のサイズを伝えると、すぐにスタッフの人がさまざまな色合いのドレスを見せてくれる。
「どれも似合いそうだな」
「ど、どれが良いだろう」
動揺のせいで目が滑って、よく分からない。
「じゃあ、とりあえず全部試着してみろ」
「へっ!?」
「着なきゃ分からないだろ。ほら」
「こちらでございます」
スタッフの人に案内されてもう試着しなきゃいけない雰囲気だ。
ガチガチに緊張しながら、試着室に入り、怖々とドレスを着てみる。
――うわ、肌触りからしてすごい。こんな気持ちいい生地が世の中にあるわけ!?
ストレスで胃に穴があきそうになりながらドレスを着用し、ウェスト部分がしぼられたブラックドレスに決めた。
「これにしようかと思うんだけど、どうかな」
試着室から出て、彰に見せる。
彰はゆったりとした笑みを浮かべた。
「すごく似合ってる。落ち着いた雰囲気だし、由季にぴったりだ。じゃあ、これに合うバックと靴を見せてください」
「かしこまりました」
「ドレスだけじゃないの」
「せっかくだから、な」
由季に選択肢はないらしい。
――ああもう、分かったわ! やってやろうじゃない!
なんだか自分でもよくわからないが、自棄になっていた。どれくらいの総額になるかなんて分からないが、これまでコツコツ貯金だってしている。それにハイブランドだから、一生使えるはず、と腹をくくった。
ヒールとバックもドレスに合わせたものを選んだ。
試着室でドレスから普段着に着替えると、ようやく元の自分に戻れた気がした。
――う、運命の時……。
緊張しながら彰のところへ行く。彼はすでにドレス、バック、靴のショッパーを手にしている。
「良いものが買えて良かったな」
さっさと店を出ていく。由季は小走りに後を追いかけた。
「え、待って。まだお金……」
「支払いなら済ませたから」
「それは駄目! いくらだった!?」
「俺が誘ったパーティーだぞ」
「食事代を持つのとは訳が違うんだしっ!」
「気にするなって」
「気にするに決まってるよ……!」
「じゃあ、体で払ってくれれば良いから」
「それはもっと駄目……っていうか、言い方……!」
彰は笑う。
「良いんだよ。今日は色んなドレス姿の由季を見られたし、最高だった。とにかく、代金のことはもう忘れろ。それより、どこでメシを食う?」
「……私に作らせて」
手料理なんてだしたところで支払い金額の何百分の一にも満たないだろうが、何かしないと気が済まなかった。
「は? マジ?」
「なにその顔。失礼ね。これでも毎日自炊してるんだから」
「いや……手料理とか予想外すぎて……」
「ハードルあげないでよ。作れるっていうのも家庭料理……あ、庶民の家庭料理レベルだからっ」
「庶民のって強調しなくても良いって。俺をなんだと思ってるんだ? 子どもの頃から満漢全席でも食ってると思ってるのかよ。じゃあ、まずは買い出しだな。うち、なんもないし」
約束の時間十分前に彰からメッセージが入った。
『今、マンションの前にいる』。
由季は少し駆け足気味の鼓動を意識しながら部屋を出た。彰と会うのは月曜日以来だ。
メッセージのやりとりはしているが、いざ直接会おうとすると緊張を隠せなかった。
学生時代、彰と駅前で待ち合わせをしている時の落ち着かない気持ち。そしていざやってくる彼を見た時のこそばゆさを、大人になってまで経験するなんて。
――良い歳して、こんなウキウキするとか……恥ずかしい。
理性的であれと念じるように思うが、マンション前にとまった、庶民的な住宅街には場違いすぎる、ネイビーブラックの外車の運転席から顔を出した彰の顔を見るなり、とても普通ではいられない。耳が火照り、鼓動がうるさい。
「きょ、今日はタクシーじゃないんだ」
「今日は飲む予定もないしな。乗れよ」
助手席に乗り、シートベルトをつけると、車が走り出す。
――彰の運転、はじめて見るな。
高校時代は当然ながら免許がないから、すごく新鮮だ。
そして彰の運転はすごく優しい。車の性能というのもあるのかもしれないけど、ほとんど震動らしいものを感じないいし、ブレーキをかける時も丁寧だ。
向かったのは銀座。パーキングに車を停める。
初夏の夕暮れ。昼間の暑さの残滓を意識しながら、彰と並んで歩く。
――彰の手、久しぶり。
自然と繋がれた手。学生時代と変わらぬその大きさと温もり。
擦れ違う女性たちが、おそらくオーダーメードだろうスーツを着こなすモデルのような彰を見て、囁きを交わす。そこは高校時代と一緒だ。
「ここで良いか?」
「え、ここ!?」
「別の店が良いならそっちにするけど、どうする?」
「そういうことじゃなくってっ」
「?」
行くとしてもデパートだと思っていたが違った。
彰が立ち止まったのは、誰もが知る有名ブランドの路面店。
店構えからして高級感が漂う。一棟まるごとこのブランドの建物らしく、威圧感を覚える。
――大丈夫? こんなところでドレスなんて買ったら限度額を優に超えるんじゃ……?
「行こう」
「ちょ……待……」
そんな由季の心配をよそに、彰はさっさと店の中へ入っていく。手を繋いだままの由季も入らざるをえなかった。
外とは明らかに時間や空気の流れが違う、ゆったりとした空間。
場違いすぎて、回れ右したい気持ちで一杯だった。
すぐににこやかな笑顔の女性スタッフが近づいてくる。
「イブニングドレスを何着か見せて欲しいんですけど」
「かしこまりました。着用されるのは、お客様でしょうか?」
「ええ」
服のサイズを伝えると、すぐにスタッフの人がさまざまな色合いのドレスを見せてくれる。
「どれも似合いそうだな」
「ど、どれが良いだろう」
動揺のせいで目が滑って、よく分からない。
「じゃあ、とりあえず全部試着してみろ」
「へっ!?」
「着なきゃ分からないだろ。ほら」
「こちらでございます」
スタッフの人に案内されてもう試着しなきゃいけない雰囲気だ。
ガチガチに緊張しながら、試着室に入り、怖々とドレスを着てみる。
――うわ、肌触りからしてすごい。こんな気持ちいい生地が世の中にあるわけ!?
ストレスで胃に穴があきそうになりながらドレスを着用し、ウェスト部分がしぼられたブラックドレスに決めた。
「これにしようかと思うんだけど、どうかな」
試着室から出て、彰に見せる。
彰はゆったりとした笑みを浮かべた。
「すごく似合ってる。落ち着いた雰囲気だし、由季にぴったりだ。じゃあ、これに合うバックと靴を見せてください」
「かしこまりました」
「ドレスだけじゃないの」
「せっかくだから、な」
由季に選択肢はないらしい。
――ああもう、分かったわ! やってやろうじゃない!
なんだか自分でもよくわからないが、自棄になっていた。どれくらいの総額になるかなんて分からないが、これまでコツコツ貯金だってしている。それにハイブランドだから、一生使えるはず、と腹をくくった。
ヒールとバックもドレスに合わせたものを選んだ。
試着室でドレスから普段着に着替えると、ようやく元の自分に戻れた気がした。
――う、運命の時……。
緊張しながら彰のところへ行く。彼はすでにドレス、バック、靴のショッパーを手にしている。
「良いものが買えて良かったな」
さっさと店を出ていく。由季は小走りに後を追いかけた。
「え、待って。まだお金……」
「支払いなら済ませたから」
「それは駄目! いくらだった!?」
「俺が誘ったパーティーだぞ」
「食事代を持つのとは訳が違うんだしっ!」
「気にするなって」
「気にするに決まってるよ……!」
「じゃあ、体で払ってくれれば良いから」
「それはもっと駄目……っていうか、言い方……!」
彰は笑う。
「良いんだよ。今日は色んなドレス姿の由季を見られたし、最高だった。とにかく、代金のことはもう忘れろ。それより、どこでメシを食う?」
「……私に作らせて」
手料理なんてだしたところで支払い金額の何百分の一にも満たないだろうが、何かしないと気が済まなかった。
「は? マジ?」
「なにその顔。失礼ね。これでも毎日自炊してるんだから」
「いや……手料理とか予想外すぎて……」
「ハードルあげないでよ。作れるっていうのも家庭料理……あ、庶民の家庭料理レベルだからっ」
「庶民のって強調しなくても良いって。俺をなんだと思ってるんだ? 子どもの頃から満漢全席でも食ってると思ってるのかよ。じゃあ、まずは買い出しだな。うち、なんもないし」
11
お気に入りに追加
603
あなたにおすすめの小説
愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「お腹の子も君も僕のものだ。
2度目の離婚はないと思え」
宣利と結婚したのは一年前。
彼の曾祖父が財閥家と姻戚関係になりたいと強引に押したからだった。
父親の経営する会社の建て直しを条件に、結婚を承知した。
かたや元財閥家とはいえ今は経営難で倒産寸前の会社の娘。
かたや世界有数の自動車企業の御曹司。
立場の違いは大きく、宣利は冷たくて結婚を後悔した。
けれどそのうち、厳しいものの誠実な人だと知り、惹かれていく。
しかし曾祖父が死ねば離婚だと言われていたので、感情を隠す。
結婚から一年後。
とうとう曾祖父が亡くなる。
当然、宣利から離婚を切り出された。
未練はあったが困らせるのは嫌で、承知する。
最後に抱きたいと言われ、最初で最後、宣利に身体を預ける。
離婚後、妊娠に気づいた。
それを宣利に知られ、復縁を求められるまではまあいい。
でも、離婚前が嘘みたいに、溺愛してくるのはなんでですか!?
羽島花琳 はじま かりん
26歳
外食産業チェーン『エールダンジュ』グループご令嬢
自身は普通に会社員をしている
明るく朗らか
あまり物事には執着しない
若干(?)天然
×
倉森宣利 くらもり たかとし
32歳
世界有数の自動車企業『TAIGA』グループ御曹司
自身は核企業『TAIGA自動車』専務
冷酷で厳しそうに見られがちだが、誠実な人
心を開いた人間にはとことん甘い顔を見せる
なんで私、子供ができた途端に復縁を迫られてるんですかね……?
腹黒御曹司との交際前交渉からはじまるエトセトラ
真波トウカ
恋愛
デパートで働く27歳の麻由は、美人で仕事もできる「同期の星」。けれど本当は恋愛経験もなく、自信を持っていた企画書はボツになったりと、うまくいかない事ばかり。
ある日素敵な相手を探そうと婚活パーティーに参加し、悪酔いしてお持ち帰りされそうになってしまう。それを助けてくれたのは、31歳の美貌の男・隼人だった。
紳士な隼人にコンプレックスが爆発し、麻由は「抱いてください」と迫ってしまう。二人は甘い一夜を過ごすが、実は隼人は麻由の天敵である空閑(くが)と同一人物で――?
こじらせアラサー女子が恋も仕事も手に入れるお話です。
※表紙画像は湯弐(pixiv ID:3989101)様の作品をお借りしています。
私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
日下奈緒
恋愛
課長としてキャリアを積む恭香。
若い恋人とラブラブだったが、その恋人に捨てられた。
40歳までには結婚したい!
婚活を決意した恭香を口説き始めたのは、同期で仲のいい柊真だった。
今更あいつに口説かれても……
誘惑の延長線上、君を囲う。
桜井 響華
恋愛
私と貴方の間には
"恋"も"愛"も存在しない。
高校の同級生が上司となって
私の前に現れただけの話。
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚
Иatural+ 企画開発部部長
日下部 郁弥(30)
×
転職したてのエリアマネージャー
佐藤 琴葉(30)
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚
偶然にもバーカウンターで泥酔寸前の
貴方を見つけて…
高校時代の面影がない私は…
弱っていそうな貴方を誘惑した。
:
:
♡o。+..:*
:
「本当は大好きだった……」
───そんな気持ちを隠したままに
欲に溺れ、お互いの隙間を埋める。
【誘惑の延長線上、君を囲う。】
とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
けいこ
恋愛
「絶対に後悔させない。今夜だけは俺に全てを委ねて」
燃えるような一夜に、私は、身も心も蕩けてしまった。
だけど、大学を卒業した記念に『最後の思い出』を作ろうなんて、あなたにとって、相手は誰でも良かったんだよね?
私には、大好きな人との最初で最後の一夜だったのに…
そして、あなたは海の向こうへと旅立った。
それから3年の時が過ぎ、私は再びあなたに出会う。
忘れたくても忘れられなかった人と。
持ちかけられた契約結婚に戸惑いながらも、私はあなたにどんどん甘やかされてゆく…
姉や友人とぶつかりながらも、本当の愛がどこにあるのかを見つけたいと願う。
自分に全く自信の無いこんな私にも、幸せは待っていてくれますか?
ホテル リベルテ 鳳条グループ 御曹司
鳳条 龍聖 25歳
×
外車販売「AYAI」受付
桜木 琴音 25歳
私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「キ、キスなんてしくさってー!!
セ、セクハラで訴えてやるー!!」
残業中。
なぜか突然、上司にキスされた。
「おかしいな。
これでだいたい、女は落ちるはずなのに。
……お前、もしかして女じゃない?」
怒り狂っている私と違い、上司は盛んに首を捻っているが……。
いったい、なにを言っているんだ、こいつは?
がしかし。
上司が、隣の家で飼っていた犬そっくりの顔をするもんでついつい情にほだされて。
付き合うことになりました……。
八木原千重 23歳
チルド洋菓子メーカー MonChoupinet 営業部勤務
褒められるほどきれいな資料を作る、仕事できる子
ただし、つい感情的になりすぎ
さらには男女間のことに鈍い……?
×
京屋佑司 32歳
チルド洋菓子メーカー MonChoupinet 営業部長
俺様京屋様
上層部にすら我が儘通しちゃう人
TLヒーローを地でいくスパダリ様
ただし、そこから外れると対応できない……?
TLヒロインからほど遠い、恋愛赤点の私と、
スパダリ恋愛ベタ上司の付き合いは、うまくいくのか……!?
*****
2019/09/11 連載開始
【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
雪井しい
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
初恋は溺愛で。〈一夜だけのはずが、遊び人を卒業して平凡な私と恋をするそうです〉
濘-NEI-
恋愛
友人の授かり婚により、ルームシェアを続けられなくなった香澄は、独りぼっちの寂しさを誤魔化すように一人で食事に行った店で、イケオジと出会って甘い一夜を過ごす。
一晩限りのオトナの夜が忘れならない中、従姉妹のツテで決まった引越し先に、再会するはずもない彼が居て、奇妙な同居が始まる予感!
◆Rシーンには※印
ヒーロー視点には⭐︎印をつけておきます
◎この作品はエブリスタさん、pixivさんでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる